日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】マロニエ号(羽田空港(第3)/JR宇都宮駅西口)


■Sponsored Link

便名 : 便名なし
日付 : 2023/03/xx
区間 : 羽田空港第3ターミナル(20:50)→JR宇都宮駅西口(23:20)
所要時間 : 02:30
乗車クラス : 普通席(座席定員制)*1
運賃 : 4,500円(クレジットカード決済)
運行 : 関東自動車

羽田空港近辺で用事があり、その後栃木県へ向かう旅程。素直に移動すれば東京駅から新幹線か、在来線で向かえばいいものだが、羽田空港からバスで宇都宮駅まで向かうことに。今回利用したのは関東自動車の運行する「マロニエ号」。岩手県北バスや会津バスなどとともに「みちのりホールディングス」を構成している会社。

(事業者公式サイトはこちら)

www.kantobus.co.jp

始発の羽田空港第3ターミナルでは1番乗り場からの出発。「リムジンバス」の東京空港交通が関与する路線のうち、群馬県茨城県など、北関東の比較的長距離路線はここから出発することが多い印象。バス停はある程度地域ごとでまとめているんだろうか。

COVID-19以前は同社運行便もあったと記憶しているが、収束後も中長距離路線に関しては共同運行会社のみ走っている路線が多い気がする。現に今回乗車するマロニエ号も栃木県側の関東自動車による運行。

羽田空港第3ターミナル バス乗り場1番

羽田空港T3/ 北関東方面はだいたいこの乗り場

先発はJR武蔵浦和駅、JR浦和駅方面行き。空港から浦和駅までの所要時間は約2時間と長めに設定されているものの、流れが良ければ1時間程度で移動することができる路線。

(羽田空港発の浦和地区行きについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

浦和駅行きのバスが出発して程なくすると、乗車する「マロニエ号」が到着。空港連絡バスとしては長距離ということもあり、補助席なし、後方トイレの40席仕様。

マロニエ号(羽田空港) バス車内

バス車内/ 補助席なしの40席仕様

乗車した2024年3月時点では座席定員制の自由席だったが、公式ホームページの記載を見ると2024年4月以降は座席指定制に移行した模様。一頃は各社実施していた最前列の封鎖だが、今も継続されているというのは珍しいような。

マロニエ号(羽田空港) バス車内

バス車内/ 最前列は封鎖されている

座席は比較的オーソドックスな横4列で、壁面にはコンセントが設置されている。全区間乗車すれば乗車時間は3時間近いから、あると助かる設備。

マロニエ号(羽田空港) バス車内

バス車内/ コンセントは1口設置

バスは羽田空港内の最終停留所、第1ターミナルを出発すると首都高速湾岸線に入り、その後葛西ジャンクションから中央環状線、その後川口線を経由して東北自動車道のルート。なんだかんだで結構な乗車があり、半分以上の座席は埋まっていたように見える。

関越道に入る群馬県方面に向かうバスは大井ジャンクションから中央環状線、板橋を通って美女木ジャンクションから東京外環のルートを取ることが多く、川口と大泉というごく至近距離でも全く別のルートを辿っているのが面白い。

マロニエ号(羽田空港) 中央環状線から東京スカイツリー

中央環状線/ 東京スカイツリーがはっきり見える

東北道に入ったくらいから雨が降り出したから、晴天時であれば120km/h制限の東北道は80km/h制限。どうにも東北道系統の高速バスに乗ると雨が降ることが多いような気がする。前回夢街道会津号に乗車した際には休憩場所でバスから降りられないほどの強雨だったから、それよりはマシだったが。

(前回乗車した東北道系の高速バスがこちら)

biketourist.hatenablog.com

バスはそれなりに気合の入った走り*2で、勢いを落とさずに走っていくと定刻よりも10分ほど早い22:20頃佐野プレミアムアウトレット脇にある「佐野新都市バスターミナル」に到着、ここでは数人が下車していった。前回は郡山駅から新越谷駅に向かう「あだたら号」に乗った際にここを通ったような気がする。

(「あだたら号」についてはこちら)biketourist.hatenablog.com

バス停の脇にはJRバス関東の佐野支店があるのだが、夜中は敷地内に収まりきらないようで一部がバスターミナルにも駐車されている。その中には白地に黄緑色という見慣れない出立ちの「訓練専用車」なる車両なんかも含まれていた。

(訓練専用車についてはこちら)

www.jrbuskanto.co.jp

マロニエ号(羽田空港) 佐野新都心バスターミナルの屋台

佐野新都心BT/ 日中は屋台が出ているのだろうか

その後バスは再度高速道路に入り鹿沼インターチェンジまで走行して一般道に戻った。「鹿沼インター入口」バス停は降車客がいなかったようで放送もなく通過し、次の停留所は東武宇都宮駅西口。

高速道路から市街地までは片側2車線の流れの良い道路で、ほぼ信号にも引っかかることなく東武宇都宮駅前に到着。余談だが、高速バスは正式名称になっている一方で、路線バスのバス停は「宇都宮」が省略されて「東武駅前」となっているから、乗換案内なんかでは中々バス停が見つけづらいので要注意*3。ここでも数名が下車していった。

ちなみに宇都宮はJR駅と東武駅とが別の場所にあり、約2kmの距離がある。徒歩では30分ほど要するから、徒歩連絡というには少し離れ過ぎている。バスに乗れば5分ほどなので、公共交通機関を活用するのが賢明。将来的にはLRTが延伸開業する計画もあるんだとか。ともあれ、バスは順調に走り、定刻よりも10分弱早い23:10頃に宇都宮駅西口に到着。

(参考)東武宇都宮駅からJR宇都宮駅のルート

この日JR宇都宮駅前で降車したのは私ひとりで、大半の乗客は終点の柳田車庫まで向かう模様。調べてみると、佐野新都市、鹿沼インター、柳田車庫の近くには駐車場があるらしく、街の中心部よりも郊外の駐車場のあるバス停の方が利用者が多いというのは地方都市らしいところ。

JR宇都宮駅西口 16番バス乗り場 マロニエ号

JR宇都宮駅西口/ 駅前で降車したのは私だけ

同バス停からは今回乗車した羽田空港行き、成田空港行きの空港連絡バス「マロニエ号」のほか、京都•大阪行きの夜行高速バス「とちの木号」も発着している。

JR宇都宮駅西口 16番バス乗り場 マロニエ号

JR宇都宮駅西口/ 羽田•成田と関西方面行き路線が発着

バス停の近くにはちょっとした車庫があり、営業を終えて帰ってきたと思しき路線バスが数台止まっていた。どうやら関東自動車という会社は東野交通と経営統合したこともあってか、バスのデザインがまだ完全には統一されていないようで塗装のパターンが様々。ただ、最近の車については赤地に黒のデザインになっている模様。

JR宇都宮駅西口 関東自動車の営業所兼バス車庫

JR宇都宮駅西口/ 高速バス待合室は車庫に隣接

この日は駅周辺のホテルに泊まっても良かったのだが、カーシェアを借りて30分ほど走ったところにある、「フェアフィールド•バイ•マリオット•栃木宇都宮」に宿泊。

新幹線よりは1時間ほど余計に時間がかかってしまうが、乗換えなしに目的地までダイレクトに向かうことができるのは大きなメリット。地方では思ったよりもパークアンドライドが定着しているというのも新鮮な学びだった。

というお話。

*1:2024年3月当時。現在は座席指定制

*2:法定速度を大きく超えているという意味ではない。

*3:福島県会津若松駅は高速バスともども停留所名が「若松駅前」となっているので同様に注意が必要。