便名 : JR日高本線•2233D
日付 : 2024/03/xx
区間 : 苫小牧(19:23)→鵡川(19:52)
所要時間 : 00:29
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 750円(現金決済)
運行 : JR北海道
羽田から飛行機で新千歳に到着し、バスで苫小牧駅までやってきた。ここからは普通列車で室蘭方面へ向かうのだが、今まで未乗のままだったJR日高本線を乗り潰して行くことに。
(ここまでの移動はこちら)
新千歳空港から苫小牧駅までは特急列車だとあっという間だが約30kmと思いの外距離があり、バスは70分ほど揺られて苫小牧駅に到着。同駅では20分の待ち合わせで当駅始発の鵡川(むかわ)行き普通列車に乗換える。
電光掲示板を見るに、恐らくかつては北海道らしく列車別改札をしていたのだと思われるが、現在は自動改札が導入されていることもあって改札は好きなタイミングで出入りできる運用。同駅から4方面に路線が伸びていることもあるが、北海道にしては本数が多い駅。
かつては苫小牧から約150km離れた様似(さまに)駅まで繋がっていたJR日高本線だが、2010年代に高潮被害に遭って以来復旧がされないまま大半の区間が廃線になり、現在は苫小牧から鵡川までの約30kmのみ残存している。
当時の終点である様似駅からはバスが接続していて、十勝地方の広尾、その先バスを乗換えると帯広まで向かうことができたから、一度乗ってみようと思っているうちにタイミングを逃してしまい、叶わぬ夢になってしまったのが残念。ちなみに廃駅になった様似駅には自転車で北海道を一周した際に立ち寄ったことがある。
(当時の記録はこちら)
出発5分ほど前に室蘭方から列車が入線。北海道内でも徐々に数を減らしているキハ40系列がやってきた。てっきり既に全車引退しているものだと勘違いしていた。
1両編成だとばかり思っていたが、やってきたのは2両編成だった。学生と思われる若者を中心にまとまった乗車があり、ドアの開かない2両目も全てのボックスシートに1人以上は座っているくらいの乗車率。
ほぼ2年ぶりに乗車するキハ40は出入口付近がロングシート、中央がボックスシートの座席配置で、真っ青な表地がレトロな雰囲気を醸し出している。極寒冷地ということもあり、窓は二重窓になっている。
座席そのものは柔らか目で座り心地はそれほど悪くないのだが、少し座面が低いことに加え、窓際には配管が走っているせいでいまいち正しい着座姿勢が作りづらい。長時間乗っていると腰がやられがち。
(前回の乗車記録がこちら)
列車は苫小牧駅を出発すると、勇払、浜厚真と停車して鵡川駅へ向かう。ほぼ山手線1周と等しい全長30kmほどを列車は30分ほどで走るから、普通列車にしては結構なスピードを感じる。尤も、外は真っ暗なので、景色はあまり楽しめないのが残念。
列車は約10分に1駅停車という感じで進んでいくが、最初の勇払駅には列車の到着に合わせて迎えにきたと思われる車が数台いて、思いの外列車が活用されているという印象。
列車は相変わらず結構なスピードで走っていくと、間も無く終点の鵡川駅に到着。終点も無人駅のため運転席直後の扉しか開かないので2両目から先頭車両に移動すると、料金箱前には20人近い行列が形成されていた。だからこそ部分的にでも残したということなのだろうが、全線を通じて思いの外利用者が多い。
列車は19:52に鵡川駅に到着すると、20:03に苫小牧行きとして折り返す。普段なら単純往復を嫌って別の交通手段を模索するところだが、鉄道が廃線になるような場所で夜間に他の交通手段が見つかるわけもなく、今回は潔く来た列車で帰ることに。なお、日中であれば便は限られるものの苫小牧方面へ向かう路線バスが設定されている。
それにしても、一直線の線路上にある駅に2両の列車が停車している様子は、経営シミュレーションゲーム「A列車で行こう」の初期ステージを思い出させるような風景。
元々折り返しは10分程度しかないところ、到着が少し遅れ気味で駅の周囲を見て回るような時間は取れなかったが、とりあえず乗り遅れるわけにもいかず再度乗車。復路も30分ほど列車に揺られ苫小牧駅に到着すると、室蘭本線の普通列車に乗換えて室蘭方面へ向かった。
というお話。