日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】のぞみ433号(名古屋/新大阪)


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便名 : のぞみ433号
日付 : 2023/12/xx
区間 : 名古屋(19:05)→新大阪(19:54)
所要時間 : 00:49
乗車クラス : 普通車指定席(S work Pシート)
運賃 : 7,570円(事前クレジット決済)
運行 : JR東海

名古屋での用事が終わって大阪へ移動する旅程。

少し早めに終われば岐阜駅から「ひだ」で大阪まで向かおうか、なんて思っていたが、思いの外遅くまでかかって乗り遅れ、仕方なく新幹線で移動することに。とは言っても単に指定席というのも面白くないから、最近登場したという「S work Pシート」を利用してみることに。

2010年から10年ほど、東海道新幹線は全編成の座席数が1323席で固定されていたが、2021年7月に登場したN700S車両では車椅子スペースが拡大されて1319席となった。その後、今回の「S work Pシート」の設置でさらに5席減少することになった。更に「グランクラス」相当の車両を導入するような噂もあったような。

(公式サイトの案内はこちら)

jr-central.co.jp

さて、2023年12月現在、「S  Work Pシート」が設定されている列車はそれほど多くなく、1時間に1-2本といったところ。運悪く1つ前の便が行ったばかりで、約45分ほど待ちぼうけを喰らった。その間に在来線ホーム上にある期間限定のラーメン店を訪れたのだけれど、これはまた別の話。

JR名古屋駅 新幹線改札口前 電光掲示板

JR名古屋駅/ 圧倒的なのぞみ号の本数

この時間帯の東海道新幹線名古屋駅は上り下りともに発着が過密で、特に毎時50分前後には2分間隔でのぞみ号が続行しているタイミングもあるほど。

少し早めにホームに出てみたが、この日は400番台の臨時列車が多数運行されていたせいだろうか、これに続行する山陽新幹線直通の列車*1は自由席の3列席が丸ごと空席というような列車も見られた。

JR名古屋駅 新幹線ホーム 電光掲示板

JR名古屋駅/ 続行する側の自由席は空席多数だった

名古屋駅前は将来のリニア中央新幹線開業を見据えて順次工事が進行中。新幹線からも見える、駅前のJR系高速バス乗り場は徐々にレイアウトが変わっていっているような印象。

JR名古屋駅 新幹線ホームからバスターミナル方向

JR名古屋駅/ 駅前はリニア関連の工事が多数進捗中

エクスプレス予約の予約画面上「S Work Pシート」営業の列車はあまり多くなかったが、やってくる列車の車内を眺めていると、サービス提供はしていないものの設備はすでに設置されている編成が大半になっている模様。

「S Work Pシート」として営業する列車で対象座席を予約すると1,200円の追加料金が必要になる一方、非設定の列車では同じサービスを追加料金なしで利用できるから、しばらくは棚ぼた狙いをした方が良さそうな。私はうっかり払ってしまったが。

東海道新幹線 N700系 S work車両(7号車)

JR名古屋駅/ ドア横にS work車両のロゴが貼付されている

列車は7号車が「S Work車両」となっていて、そのうち6A,Cから10A,Cまでの5列10席が「S Work Pシート」。当該区画はB席が潰され、半透明な大型のパーテーションで区切られていて、飲み物や小物をおけるスペースが確保されている。

1,200円の追加料金というと少し高いような気もしたが、占有面積がグリーン車と同様かそれよりも広く取られていて、距離に関わらず一律と考えると、案外長距離利用では割安なのかもしれない。

(グリーン車についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

N700系 S work車両(7号車) S work Pシート

S work Pシート/ B席の座面部分にパーテーションとテーブルがある

前述の通り、2023年12月現在では「S Work Pシート」として営業している列車はまだ少ないが、運行している列車の多くはすでに座席設備は設置されている。過渡期だからだろうか、サービス提供列車以外については追加料金なくスペースを利用できるようなので、あえて7号車の6列目から10列目A席/C席を指定するというのも良いかもしれない。

N700系 S work車両(7号車) S work Pシート

S work Pシート/ 中央座席はパーテーション用の台座が付いている

座席周りに目をやると、テーブルが少し厚手のものに交換されていて、天板を手前に引き寄せることができた。一番手前まで引き出すとキーボードが使いやすいように少し下側へ傾くような構造になっている。

座席の網ポケットには案内のパンフレットが差し込まれていた。7号車は車両全体が「S Work車両」となっていて、車内でWeb会議や通話等が認められている。このほか、N700Sの列車のみ、「S Work Wi-Fi for Biz」として、他の車両よりも通信容量の大きいWi-Fiが設置されているのだそう。

関連して、N700S車両にはかつての喫煙室を潰して個室ワーキングスペースに転換した車両も登場し始めている。料金は10分あたり200円と少し高めではあるが、どうしても車内で込み入った話をしたいようなときには価値があるかもしれない。

(「ビジネスブース」についてはこちら)

railway.jr-central.co.jp

N700系 S work車両(7号車) S work Pシート

S Work車両/ 車内で電話ができるとは時代が変わった

名古屋から新大阪までは約50分とあっという間。ともするとPCを出すような時間もなく、気付けば京都駅に到着していて、そこから20分弱で終点の新大阪駅に到着。キーボードを叩く音は車内のあちこちから聞こえてきたが、電話をしている声はあまり聞こえなかった。

かなり高頻度でのぞみ号が走っている時間帯にも関わらず、新大阪駅に到着するとこの列車からも多くの乗客が出口へ向かって歩いていた。東京駅を17:30頃出発する列車でこれだから、もう少し時間が後になるともっと混んでくるのかもしれない。

JR新大阪駅 N700S系 ロゴ

JR新大阪駅/ 全体の約30-40%がN700S

新幹線を降りてからは在来線に乗換えて一駅、大阪駅へ移動。この日の最終的な目的地は難波のフェアフィールド•バイ•マリオットだったが一旦ここで下車して食事をすることにした。

(この日の宿についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

JR大阪駅 駅構内

JR大阪駅/ ヨーロッパのような大屋根の駅舎

短距離の乗車で1,200円の追加料金というのはちょっと負担が重いような気がするが、東京から大阪以遠まで移動するときに、グリーン車は手が出ないものの快適に移動したい、というときには選択肢としてありかな、という感じがした。仕事柄、車内で作業はしないから、快適に移動できるか否かという目線でしかないが、個人的には悪くないかなと思う。

というお話。

*1:この日は18:55発の新大阪行きのぞみ431号の3分続行で18:58発の広島行きのぞみ187号が走っていた。