日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】JR北陸本線•臨時快速7202M(敦賀/米原)


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便名 : JR北陸本線•7202M(臨時快速列車)
日付 : 2024/04/xx
区間 : 敦賀(06:31)→米原(07:08)
所要時間 : 00:37
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 860円(交通系ICカード決済)
運行 : JR西日本

福井駅からハピラインふくいの快速列車に乗って敦賀駅に到着。ここからは2024年3月のダイヤ改正で設定されたJR北陸本線の臨時快速列車に乗換え、米原駅へ向かう。この臨時列車、敦賀駅を出発すると途中一切停車せずに米原駅まで直行するというのが特徴。

(ここまでの移動はこちら)

biketourist.hatenablog.com

敦賀駅ではハピラインふくいの列車が7番線に到着し、件の臨時列車は向かいの6番線からの出発。中間改札のようなものはないので、交通系ICカードを利用している場合はタッチ等は不要でそのまま乗換えるかたち。

JR北陸本線敦賀駅 電光掲示板

敦賀駅/ 乗換えは3分だが意外と余裕がある

臨時快速列車は関西圏で新快速として使用されている車両で運転。種別が「臨時」となっているが、2024年3月のダイヤ改正から当面の間は毎日運転。JRとしてみれば利用者が少なければ廃止にしたい、という感じだろうか。ちなみに向かいのホームのベンチには福井駅と同じ恐竜像が腰掛けている。

JR北陸本線敦賀駅 臨時列車と恐竜像

敦賀駅/ 見慣れない「臨時」列車

列車が到着したホームの奥には、開業したばかりの新幹線の駅が異様な存在感を示している。長さは300m以上あるうえ周囲にそれほど背の高い建物も多くないことから、京急蒲田駅よりも要塞感がある。

敦賀駅での新幹線乗換えは九州の新八代駅武雄温泉駅とは違って平面ではなく、エスカレーター等を介しての乗換え。在来線ホームと新幹線の線路の高さをみれば、なんとなく移動の大変さはわかるのではないかと思う。

開業当初のダイヤでは新幹線から在来線特急、もしくはその逆の乗継ぎは最短8分だというが、復路で実際に利用した感想としては結構タイトだな、という感じ。あまり長くなりすぎると新幹線のメリットを毀損するので致し方ないのかもしれないが。

JR北陸本線 敦賀駅のホームと北陸新幹線

敦賀駅/ 新幹線ホームは地上21mの高さ

ともあれ列車は敦賀駅を出発。2両編成から4両編成への乗換えだから余裕かと思いきや、ハピラインふくいの列車が到着した時点で前方車両の座席はあらかた埋まっていて、後方車両まで進んで初めて空席が見つかった。どれくらいが基準になっているかは分からないが、これくらい乗っていれば廃止はなさそうな、というくらいの混み具合。

出発してすぐ、割と新しそうな線路が現れた。これは今回の新幹線開業に伴って新設されたもので、新幹線ホーム直下の在来線特急列車ホームにアプローチするためのもの。

JR北陸本線 臨時7202M 特急乗り場へのアプローチ路

敦賀駅付近/ 下り列車は上り本線を越えて特急ホームへ

列車は敦賀駅を出発すると徐々に高度を上げながら右にカーブし、下り線を乗り越えてループ線に突入。トンネルなんかも多く外の景色が見えないが、何となく引っ張られているような感覚を感じる。

JR北陸本線 臨時7202Mの車内

臨時快速列車の車内/ 殆どの座席が埋まっていた

ループ線を走破すると次が福井県最後の新疋田(しんひきだ)駅で、県境を越えると北陸本線湖西線が分岐する近江塩津駅を通過。向こうに停まっているのは湖西線の列車かと思ったが、どうやらこの列車の後を走る北陸本線経由の加古川行きの模様。この路線、同じ模様で、同じ行き先なのに経由地が2つあるという訳で、何気に割と難しい列車かもしれない。

JR北陸本線 臨時7202Mの車内

近江塩津駅/ 普通列車を追い抜いた

駅を通過したところで琵琶湖の西側を走る湖西線と分岐。ちなみに京都まで新快速に乗る場合、湖西線経由で約1時間30分、琵琶湖の東側を走る北陸本線経由で約1時間45分と、わずかではあるが湖西線廻りのほうが速い。尤も、いずれも本数はそれほど多くないから、先に来た列車に乗るというのが通常取りうる選択肢。

JR北陸本線 臨時7202Mの車内

近江塩津駅/ 同駅で湖西線と分岐

しばらくすると右手に小さな湖が見えてくるが、これが余呉湖。比較的小さな湖の湖畔にはキャンプ場があり、キャンプを楽しんでいると思しき人の姿も見られた。

JR北陸本線 臨時7202M 余呉湖

余呉湖/ 車窓から全体が見えるくらいの小さな湖

次の木ノ本駅の辺りからは米原駅まで右手に琵琶湖を見ながら走る。ただ、湖に近いのは長浜駅から米原駅までのごく一部の区間のみで、はっきり湖が見えるのは終盤の数分間のみ。乗車当時はちょうど田植え前の田んぼに水が入り始めたくらいの頃で、水鏡がとても綺麗。

JR北陸本線 臨時7202M 琵琶湖

琵琶湖/ 湖畔を走る割に見えるタイミングはあまり多くない

長浜駅を過ぎた辺りから速度が下がり、時折止まりかけるくらいの徐行運転に。進行方向右手奥に彦根のエレベーター研究塔が見えてくると間も無く終点の米原駅に到着。これほど徐行すれば少しくらい遅れているのかと思ったが、どうやらこれで定刻通りだったらしい。

JR北陸本線 米原駅とエレベーターの試験塔

米原駅付近/ 高さ170mはこの辺りでは群を抜いて高い

ダイヤとしては米原駅に到着して約10分後の東海道新幹線上りひかり、もしくは下りこだまに乗換えることが想定されているのだと思うが、今回は米原駅で下車。ちなみに上りのひかりに乗れば名古屋に07:42、名古屋でのぞみに乗換えて東京駅に09:24に到着でき、下りのこだまに乗れば京都に07:38、新大阪に07:51に到着することができる。

米原駅は新幹線の停車駅の中では最も琵琶湖に近いという利点を活かし、駅からレンタサイクルで琵琶湖一周に乗り出すことができるようになっている。なお、琵琶湖1周は約200kmで、頑張れば1日で走れないこともないが一般的には2日から3日くらいに分ける距離。ロードバイクもレンタルしているそうなので、一度走ってみれば思いの外はまるということもあるかもしれない。

(米原駅のレンタサイクルについてはこちら)

biwaichi-cycling.com

余談ながら私は2016年に約1週間かけ、ここから青森まで自転車で走ったことがある。早朝に東京を発つ新幹線で米原駅に到着し、自転車を組立てると、この日スタートした福井くらいまで走るくらいが自転車ではちょうど1日くらいの距離。

(当時の記録はこちら)

biketourist.hatenablog.com

JR北陸本線 米原駅のレンタサイクル広告

米原駅/ 自転車に乗っているのは滋賀県名物の「飛び出し坊や」

ともあれ米原にやってきたが、特に何か用事があった訳ではなく、目的はただの乗り潰し。8時前に出発する特急「しらさぎ」に乗って福井へ戻る。

というお話。