日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】きりしま13号(宮崎/隼人)


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便名 : きりしま13号
日付 : 2021/09/xx
区間 : 宮崎(16:22)→隼人(17:57)
所要時間 : 01:35
乗車クラス : グリーン車指定席
運行 : JR九州

宮崎市郊外のシェラトンに宿泊していて、チェックアウト後は鹿児島空港経由で帰京。どういう訳か、宮崎空港鹿児島空港を比較した場合、空港までの交通費を考慮してなお鹿児島空港発の方が航空券が安いことが多い。いくらか時間は無駄になるが。

(前日の宿泊はこちら)

biketourist.hatenablog.com

シーガイアから宮崎駅までは路線バスで約30分、運賃520円。そういえば、2021年10月に宮崎駅前に開業したAMU PLAZAは当時ちょうど開業直前。以前はなかった大きな駅ビルが建ち、宮崎駅前は以前と比べてだいぶ雰囲気が変わったように感じる。

宮崎駅前 AMU PLAZA

(@宮崎駅) 開業前だが既に大きなロゴが設置済

余談だが、宮崎駅前のAMU PLAZA側には宮崎県特産の柑橘、「日向夏」を模した郵便ポストがある。切り欠かれた果肉の一部がやけにリアル。

宮崎駅前 日向夏ポスト

(@宮崎駅) 「日向夏」デザインのポスト

この日はJR日豊本線の加治木(かじき)駅から路線バスで鹿児島空港に向かう予定。今回特急料金の計算を誤って隼人駅普通列車に乗り換えたのだが、日豊本線の特急列車に宮崎駅から鹿児島方面に向かう場合、宮崎駅南宮崎駅の間は特急料金の計算に含まない*1ため、隼人駅で降りても、宮崎から100kmを微妙に越える加治木駅で降りても特急料金は一緒。ただ、すぐに出発する普通列車がいたから、空港への到着時間は特に影響なかった。

ともあれ、高架上にある宮崎駅のホームに上ると、列車は既に停車中。ただし清掃か何かしていたようで、乗車できるようになったのは出発10分ほど前だった。ちなみに後ろに見えているのは駅前の「JR九州ホテル宮崎」。宮崎駅周辺のホテルのなかでは割と好み。

(「JR九州ホテル宮崎」についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

きりしま13号 車両外観

(@宮崎駅) 車両は比較的早々に到着済

列車は787系の4両編成。元々「有明」として使用されていた車両の模様。見た目は「つばめ」で使用されていたグループと一緒だが、グリーン車に個室が設置されておらず、先頭車が普通車とグリーン車の合造になっているなどの相違点がある。

2021年9月当時のJR九州のグリーン料金は比較的安価で、100km以下であれば指定席とグリーン車の料金には1,000円ほどしか差がなかった。それゆえ、いつものごとく今回もグリーン車を選択し、ドアが開くと普通車を抜けてグリーン車へ。車両の1/3ほどのスペースだが、これでも「グリーン車」なんだろうか。

きりしま13号 車両外観

指定席の奥、ガラスで隔てられたエリアがグリーン車

経年劣化だろうか、若干座席の模様がぼやけているものの、座席そのものは普通席にしては割と大柄、シートピッチも大きくJR九州の列車の座席にしては割と上等。それにしても、古い座席ほど快適というのは一体どういうことなんだろうか。

きりしま13号 1号車 車内

JR九州のなかではまともな座席

グリーン車の座席は以前自転車旅行の際に「かもめ」で乗車したのと同じタイプ。リクライニングは稼働部が2箇所あり、背もたれ全体をリクライニングするだけでなく、背もたれ上部のみ起こしておくこともできる。これは20年近く前の「グリーン豪遊券」が販売されていた時代、九州新幹線開業前の「つばめ」で利用した際に結構重宝した機能。

(前回「かもめ」乗車時の記録がこちら)

biketourist.hatenablog.com

きりしま13号 787系 グリーン車座席

背もたれ上部、下部で分割してリクライニングする

始発駅16時過ぎ発で中途半端な時間の下り列車だけあって、グリーン車は貸切状態。というよりも、グリーン車のみならず普通車部分も把握する限り、誰も乗車していなかったのだが。

きりしま13号 1号車 車内

乗車全区間で貸切状態だった

ところで、このきりしま号はCOVID-19の影響が生じ始めるよりも前、2018年3月からワンマン運転を実施している。平時は特に困らないが、遅延している列車から本数の少ない路線へ乗り換える時なんかは車掌さんがいないと困る場面もあるかもしれない。時折改札があるそうだが、この日は誰もやって来なかった。

列車は割と山間部を走る割合が多く、携帯電話の電波がしばしば入らない場面があった。正直言って保線状況がそれほど良好ではなく、画面をまじまじ見ている余裕はあまりないのだが、もし移動中に動画等を閲覧するのであれば事前にダウンロードしておくことをおすすめ。

列車は宮崎駅から約90分で降車駅の隼人駅に到着。尤も、鹿児島空港に急ぐのであればより手前の国分駅近くから空港行きのバスが出ているのだが、普段とは違う路線に乗ってみたいという理由で先へ進む。隼人駅から加治木駅に向かう普通列車は18:11発で13分の待ち合わせ。この地域にしては割といい乗継ぎ。

そんなわけで18:16に加治木駅に到着したのち、約20分の待ち合わせで18:35発のバスに乗換え、19:00に無事鹿児島空港に到着した。なお、最短ルートは前述の国分駅乗換えで、17:54着/17:57発と少しタイトではあるものの18:20には空港に到着できる。この場合の所要時間は約2時間で、宮崎空港よりも約1時間30分ほど余計に時間がかかるかたち。

JR日豊本線 加治木駅前

(@加治木駅) 空港まではバスで約30分

先を急ぐ場合にはあまり役に立たないルートだが、鹿児島空港宮崎空港の運賃差が4,000円以上あれば考えてもいいかもしれない。それにしても、宮崎と鹿児島を結ぶ高速バスがなくなってしまった*2のが痛い。

というお話。

*1:宮崎駅から宮崎空港に向かう特急列車は特急料金不要のため、これに連動して「きりしま号」についても特急料金が不要となっている。

*2:宮崎と鹿児島を高速道路経由で結ぶ「はまゆう号」は2021年2月から路線休止中。