便名 : 南阿蘇鉄道•10列車(普通列車)
日付 : 2024/02/xx
区間 : 高森(10:55)→立野(11:27)
所要時間 : 00:32
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 490円
運行 : 南阿蘇鉄道
南阿蘇エリアはこれまで何度も訪れたことがあったが、熊本地震による運転見合わせの影響もあって南阿蘇鉄道は利用したことがなかった。そんな中、福岡から鹿児島に向かう途中でちょうどいい空き時間が見つかったので、立野から高森までを鉄道で1往復することに。
(往路についてはこちら)
高森駅は2023年に駅舎の建替えが終わったばかりで、かなり新しい駅舎。駅舎内は復興支援で「ONE PIECE」とタイアップした展示が複数掲示されている。
また、「ONE PIECE」に限らず、著名な漫画家のサイン色紙が壁一面に並べられていて、これはなかなか壮観。あまり漫画に詳しい方ではないが、流石に「名探偵コナン」や「ゴルゴ13」なんかは疎い私でも知っている。
ちなみに駅のリニューアルはこのようなプランで実施されている。新駅舎とラウンジ棟の間を長いプラットフォームで接続するような形になるだろうか。
2024年2月時点ではまだ高森駅前に「快速たかもり」号や「特急たかちほ」号は入ってきておらず、徒歩で5分ほど離れた「高森中央」バス停のみ停車しているが、将来的には駅前に入ってくるんだと思われ、先んじて駅舎内の案内には乗り場が記載されている。
(バス停から駅までの移動はこちら)
駅舎外観はこんな感じで、ローカル線の駅らしからぬ真っ白な駅舎が青空に映えている。先ほどの完成予想図の右手側が写真奥で、向こう側にラウンジ棟が建ってくるはず。
さて、立野駅に戻る訳だが、そのまま帰るのは芸がなく、とりあえず1本列車を見送った。とはいえ他の交通機関といえば路線バスくらいだが、これはちょうどいい時間の便がなく、次の列車に乗車することに。やってきたのは「サニー号トレイン」なる特別塗装の大層派手な列車。
(「サニー号トレイン」についてはこちら)
列車は車体の前から側面から、「ONE PIECE」のキャラクターに埋め尽くされている。1つ1つのイラストが大きいから、少し引き目で見ないとどんなデザインになっているかはよく分からないかもしれない。
この手の列車で外装に力を入れているものはいくつもあるが、内装までこだわっているというのは案外と少ない。そんな中でこの列車は照明が麦わら帽子になっていたり、荷物棚には小物が置かれていたりと、細部までしっかりこだわっている。
こんな感じで荷物棚は小物で埋まっているので、荷物は基本的に足元に置いておくことになるので、その点については注意が必要。
車内の注意喚起のメッセージも原作漫画のコマを引用したオリジナルのもの。なお、記載されている通り、南阿蘇鉄道はQRコード決済等も非対応で、本当に現金だけの取扱いなので注意が必要。
座席の枕カバーにも漫画のコマが引用されている。私は世代ではあるもののあまりまじまじ読んだことはなく、ぱっと見でどこの話かが判るということもないのだが、見る人が見れば「あの話!」となるのかもしれない。
車両の中央あたりには箱に入った「ゴムゴムの実」とトランクいっぱいの金貨。乗車時間が30分ちょっとということで、あちこち眺めているうちにあっという間に立野駅が近づいてきた。
沿線についてのコメントが一切飛んでいるが、それは往路の記事を見てもらうとして、最後の長陽駅を出るとトンネルを抜け、白川第一橋梁を通過。どうやら同路線の乗務員さんは観光ガイド役も担っているようで、往復ともに別々の乗務員さんがそれぞれオリジナルのアナウンスをしていた。加えて、日中の列車は橋の上で徐行するサービスがあった。
線路際に見える立野ダムは当時まだ工事中。クレーン車だけ見ると大きさがよくわからないが、つづら折りになっている道を走っている自動車を見れば、どれほど大きな構造物なのかがわかるはず。
列車は定刻通り11:27に立野駅に到着。行きの列車はJR豊肥本線から直通の列車だったからJRのホームに発着していたが、こちらの列車は立野駅に到着後折返すため南阿蘇鉄道のホームに到着した。現金で490円を支払い降車すると、折返し列車の乗客が結構な行列を形成していた。
駐車場に向かいがてらJRホームを見ると、特急「かわせみ やませみ」と普通列車が停車中。九州新幹線の開業頃からいくつか登場した、普通列車上がりの特急列車もそろそろ結構な経年選手。将来的にはどうなっていくんだろうか。
ホームで列車を待っている分には見えないが、車両の屋根の上もしっかりラッピングされている。気動車となると屋根が汚れそうなものだが、少しの煤汚れもなく保たれているのが素晴らしい。
今回乗車した「サニー号トレイン」の他にも、土日祝日には「ゆうすげ号」なるトロッコ列車が運行されているから、うまく組み合わせて乗ってみるというのも楽しいかもしれない。
(トロッコ列車についてはこちら)
というお話。