便名 : 阿蘇くまもと空港ライナー26便
日付 : 2022/08/xx
区間 : 肥後大津駅(19:00)→阿蘇くまもと空港(19:15)
所要時間 : 00:15
乗車クラス : 普通席
運行 : 石崎タクシー
新鳥栖から九州新幹線で熊本市内までやって来て、熊本空港へ向かう。鳥栖から福岡空港へ向かうケースは多そうだが、このルートは私以外に殆ど聞いたことがない。
(ここまでの移動はこちら)
さて、熊本市内から熊本空港への一般的な移動手段はリムジンバスだが、今回はこれを利用しないルート。具体的にはJR豊肥本線で肥後大津駅に向かい、連絡バス「空港ライナー」で空港に向かう。熊本駅からは18:20発の豊肥本線の普通列車に乗車する。
(リムジンバスについてはこちら)
豊肥本線の普通列車はワンマン2両編成。ワンマンと言っても、各駅ではすべての扉が開く、いわゆる「都市型ワンマン」方式での運転。肥後大津までの区間の本数は比較的多く、時間あたり2本から4本の普通列車が運転されている。しばらく昔になるが、新幹線開業以前は同線から鹿児島本線に直通する「有明」号も走っていたはず。
熊本駅から約40分、19:01に降車駅の肥後大津(ひごおおづ)駅に到着。個人的にはそれほど遠くないような印象を受けたが、実際には阿蘇の一歩手前のようなところで熊本駅から約23km、東京に置き換えると品川-横浜間とほぼ同じくらいの距離がある。
同駅の駅名標に「阿蘇くまもと空港駅」の文字があるように、同駅から連絡バスに乗換えることができる。珍しいのはこの連絡バスが無料というところで、加えて便数もそれなりに多く、1日に27往復もの本数が運行されている。ちなみに現在熊本空港までの鉄道敷設が計画されており、実現した場合には当駅が分岐駅になる可能性もあるとか。
(「空港ライナー」公式サイトはこちら)
なお、同駅前のバス停からは大分、別府、湯布院と黒川温泉へ向かうバスも同駅を発着しており、ここから乗車することも可能。ただし2023年2月現在、大分行き以外は日に1本しか運行していないので乗り遅れに注意。
列車が到着したホームから改札口へは構内踏切を通行しての移動。駅舎の先、ロータリーの一番手前側に「空港ライナー」は停車している。写真に見えている「くまモン」の描かれている車がそれ。
列車が到着した時点で駅前には19:00発の「空港ライナー」が待機中していて、これに乗車。なお、時刻表上はバスが19:00発と記載されているもののそれほど時刻は厳密でないようで、乗ってきた19:01着の列車の到着を受けて出発するため実際の出発は19:05頃。時刻表を見ると08:00発の便が08:04、16:30発の便が16:34着の列車を受けていたりと、割と柔軟な時刻設定。
車両はコミュニティバスでお馴染みのハイエースで、どうやら地元のタクシー会社が運行している。車内中央には液晶テレビが設置されていて、夕方の時間帯らしくニュース番組が放映されていた。なお、定員を超過する場合には臨時便が運行されるものの、手配に10-15分ほど要するとのこと。
車は駅前の道をしばらく直進し、県道202号線とぶつかったところで右折。大津町下町の交差点で左折して県道36号線で山道を登り、その後県道103号線のルートで熊本空港に到着。時刻表上の所要時間は15分ということになっていたが、実際には10分程度で到着した。
所要時間は熊本駅から空港までリムジンバス1時間*1に対し今回のルートは50分と10分早いうえ、運賃も2023年2月現在ではバス960円*2に対しこちらは480円と半額に収まっている。知名度がそれほど高くないうえ、一度使ってみないとなかなか使い勝手が分からないかもしれないが、普通に利便性は高いし、何より安い。
前述の空港鉄道が開業した際にはこの「空港ライナー」は鉄道に置き換えられてしまうと思われるが、現時点では具体的な開業時期も決定していないから、しばらくの間は熊本駅から熊本空港に向かうときには知っておくと便利かもしれない。
というお話。