日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【宿泊記】147.長崎マリオットホテル


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日付 : 2024/03/xx
泊数 : 1泊
部屋タイプ : プレミアムキングバルコニー(36㎡)

近頃九州をはじめとして日本各地に急速に数を増やしているマリオット系列のホテル。今回宿泊した「長崎マリオットホテル」もその中の一つで、2024年1月に新たに開業した店舗。2024年の4月に入ってHMIホテルグループのホテル7軒をマリオット系列にリブランドするとの発表もあり、更に続々と数を増やしていきそう。

基本的に外資系のホテルと比べると日本のホテルは部屋が狭いわけで、ともすると質が追いついていくのかは少々気になるところ。一頃のアパホテルのように、プロパー店舗とリブランド店舗の品質がまるでバラバラというのはあまり嬉しくない。

(「長崎マリオットホテル」公式サイトはこちら)

www.marriott.com

■地図情報

さて、この日は博多から最終の在来線特急と新幹線を乗継ぎ、23:40にJR長崎駅へ到着。以前乗車した在来線時代の最終列車よりも20分弱早く辿り着いたが、どうにも途中で乗換えがあるのは面倒くさい。

(在来線時代の最終列車についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

JR長崎駅 駅名標

JR長崎駅/ 約1時間40分で長崎に到着

ホテルは駅に隣接する商業施設「アミュプラザ長崎」の上層階。一旦駅舎の外に出る必要はあるものの、目と鼻の先にホテルのエントランスがある。熊本駅であればJR系の「THE BLOSSOM KUMAMOTO」がこれと同じような立ち位置。

(「THE BLOSSOM KUMAMOTO」についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

JR長崎駅 長崎マリオットホテル エントランス

JR長崎駅/ エントランスはほぼ駅舎と直結している

フロントでチェックインを済ませて客室へ移動。今回はポイントを選んでしまったが、会員特典のウェルカムギフトはホテルのロゴの入ったタンブラーだった。そういえば、どうやら翌日は部屋の稼働が高いようで、レイトチェックアウトは14:00までと告げられた。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 客室全景

客室全景/ ここ最近のマリオット系列でよくみる構成

部屋は「プレミアムキングバルコニー」タイプで、36㎡の広さ。部屋の間取りは近頃マリオット系列でよく見かけるタイプ。バルコニーがあるせいだろうか、数字ほどは部屋の広さを感じないような。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 客室全景

客室全景/ 部屋はそれほど広くない

部屋に用意されているミネラルウォーターは最近よく見る「UKIHA」ブランドのもの。黒いラベルが特徴的。九州を中心にホテルでよく見かけるが、それほど水が有名という訳でもない「うきは」の水が急拡大しているのは何がうまくいったんだろう。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 飲み物類

JR長崎駅/ 最近よく見る「うきは」の水

ベッドボードにはコンセントが1口と、USB-AとUSB-Cが各1口。時折えらい高いところに電源が設置されていて、ケーブルの長さが足りずに宙吊りになってしまうケースがあるのだが、こちらは近いところにサイドテーブルが設置されているので、あまり長いケーブルを持っていなくても置いておける。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル サイドテーブル

サイドテーブル/ 意外とコンセントの高さは大事な要素

アメニティ類は部屋に用意されている。近頃は 徐々にではあるがアメニティバータイプで運営するホテルが多くなってきたような。個人的には全部が全部使うわけでもないので、自分でピックアップしろと言われればそれでも構わないタイプ。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル アメニティ類

アメニティ類/ 一般的なラインナップ

同じ九州に新規開業した「シェラトン鹿児島」は別に大浴場が用意されているので客室には浴槽がない部屋が多いのだが、こちらのホテルは大浴場がないので比較的大柄な浴槽が設置されている。今回のように遅く到着したときには部屋から出ずに済むこちらの方が楽で良い。

そういえば、このランクのホテルだとかつてはシャンプー類がミニボトルに入っていたが、近頃ではどこもディスペンサータイプに変更されている。アメニティや石鹸類はここ数年のうちに地味に変化が生じている領域。

(シェラトン鹿児島についてはこちら)
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JR長崎駅 長崎マリオットホテル 浴室

浴室/ 比較的大きなサイズの浴槽

部屋の広さの割にウォークイン•クローゼットがかなり大きめ。比較的温暖な九州ゆえ、それほど上着が嵩張るということもないから1泊2泊では持て余しそうだが、長期滞在を見込んでんいるだろうか。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ウォークインクローゼット

WIC/ 荷物を広げるほど長期の滞在ではなかった

部屋のグレードに「バルコニー」とついているように、部屋にはちょっとしたバルコニーが設置されている。せっかくなので出てみると、流石に0時を過ぎた長崎の街は静まり返っていた。

写真中央下部に広がっている白い大きな屋根がJR長崎駅で、左手奥は港が広がっている。ここまで海からの距離が近い新幹線の駅というのは他にないのでは。ちなみに屋根が分厚いこともあり、列車の姿は見えない。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 客室からの眺望

JR長崎駅/ 線路の終端の目の前は海

到着が0時頃とあってこの日は就寝するのみ。会員特典で朝食がついていたので、翌朝は8時過ぎに起き出して朝食会場へ。ロビーの窓は稲佐山方向を向いていて、駅舎を挟んだ向こう側には競合相手のヒルトン長崎が見える。こちらは新幹線開業に先立ち2021年中に開業しており、過去一度泊まったことがある。

(「ヒルトン長崎」についてはこちら)

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JR長崎駅 長崎マリオットホテル ロビー

JR長崎駅/ 目の前には稲佐山が広がる

朝食は比較的ご当地グルメ的なメニューが多いラインナップ。彩りがなく、まとまりのない皿になってしまったが、ちょこちょことご当地メニューを中心にピックアップした。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 朝食

朝食/ 中華系のメニューが充実

特徴的なのはエッグステーションで提供される緑色のオムレツ。明示的な説明はなかったように思われ、何由来の緑なのかと思ったが、食べてみるとどうやら抹茶か何かの模様。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 朝食

朝食/ 鮮やかな緑が目を惹くオムレツ

それにしても長崎という街は山が多く、街も斜面に張り付くように形成されている印象。それがゆえに街中では殆ど自転車を見かけず、走っていても原付といった感じ。中心部の道は石畳になっているところもあり、以前自転車で走った際には少々気を遣った記憶がある。

(当時の記録はこちら)

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JR長崎駅 長崎マリオットホテル 朝食会場前からの眺望

朝食会場前から/ 左手奥が稲佐山、右手のビルがヒルトン

長崎の街外れには三菱重工業の長崎造船所があり、タイミングによっては建造中の船の姿が見えることも。過去には大型客船の建造もここ長崎で行っていたが、不採算によって現在は撤退してしまったらしい。

また、長崎港からは所謂「軍艦島」としてお馴染みの端島上陸ツアーが開催されていて、天候がよければ上陸して島内に整備された歩道から朽ちつつある建物群を見物することができる。ただし件の島が比較的波が荒いエリアに位置しているようで、上陸できる確率はそれほど高くない模様。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 客室からの眺望

客室から/ 軍艦島ツアーは数社が運航している

食後はクラブフロアにあるラウンジ「M CLUB」に立ち寄り。朝食は先のレストランでのみ提供されているから、この時間帯は殆ど人がいなかった。30分ほど滞在してみたが、その間にやってきたのは2-3組だけだった。前日は到着が遅かったから利用する機会はなかったが、カクテルタイムにはちょっとした軽食も提供されるとか。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ラウンジ(M CLUB)

ラウンジ(M CLUB)/ 専用のカードをかざして入室

室内はそれなりに奥行きがあって結構な広さで、窓も大きく明るい雰囲気。入口には受付があり、飲み物なんかは最奥部に用意されている。少し密度は高いように見えるが、同じ九州の鹿児島や宮崎なんかと比べて座席数は多そうに見える。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ラウンジ(M CLUB)

ラウンジ(M CLUB)/ 密度は高いが、席数は多め

比較的お茶類のラインナップが充実していて、ご当地の「彼杵(そのぎ)茶」や「びわ茶」といったものも並んでいた。そういえば、少し離れたところには「トルコライススナック」や「ちゃんぽんスナック」といった、ちょっとした駄菓子もあったような。食べなかったから、どんな味なのかは分からずじまい。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ラウンジ(M CLUB)

ラウンジ(M CLUB)/ ご当地のお茶も並んでいる

窓の外は北側を向いていて、正面には西九州新幹線のトンネルがある。目の前の空き地は現在再開発中のはずなので、しばらくすると新幹線の線路はビルの陰に隠れて見えなくなるかもしれない。

ちなみに当初の計画では長崎駅前にある「県営バスターミナル」が左手に見える在来線と中央の新幹線の間あたりに移転するはずだったのだが、2020年頃にその計画が頓挫して今なおどのように建替えられるかは決定していない模様。部外者から見ると、どうにも長崎は交通インフラの更新がうまくいっていないような印象を受けてしまう。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ラウンジ(M CLUB)

ラウンジ(M CLUB)/ 駅周辺はまだ空き地が多め

しばらくするとトンネルから新幹線が姿を現した。鹿児島にしても長崎にしても道中はトンネルが多く、終着駅のごく直前にようやく外に出てくるような格好。それにしても、この車両が現役のうちに武雄温泉と長崎との間以外の区間を走る日は来るんだろうか。個人的には全区間高規格の在来線で作っておけばよかったのに、と思わないでもない。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル ラウンジ(M CLUB)

ラウンジ(M CLUB)/ 新幹線が走っていく様子が見える

前夜は真っ暗になってから到着したから、外の様子が今ひとつよくわからなかったのだが、改めて明るい時間に外を眺めてみるとこんな感じ。割と間口の狭い湾の奥の方に広がっている街という感じ。

中央左手にやけに目立つオレンジ色の物体が見えるが、どうやらこれは「ドラゴンプロムナード」なる施設のオブジェらしい。近いうちに再開発のために撤去が予定されているらしく、案外貴重な記録になるのかもしれない。

JR長崎駅 長崎マリオットホテル 客室バルコニー

客室バルコニー/ 港付近も再開発が計画中

レイとチェックアウトが16:00までであればのんびり過ごそうかと思ったが、14:00までとなると2時間しか差がないにも関わらず少し忙しない。お昼を廻ったくらいで荷造りをし、13:00前にはチェックアウト。首都圏の天気も今ひとつのようで飛行機も心許なかったから、予定よりも少し早い高速バスで長崎を後にすることに。

(この先の移動はこちら)

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滞在は快適だったのだが、長崎は西九州の突き当たりのような場所にあるから、一般の観光客とすれば何かのついでに訪れるということは通常起こりづらい場所。ともすると、いくら観光地が豊富とはいえ少し集客が大変そうな。

食事以外にも、ホテルの中でもう少し長崎らしさが感じられるとか、ホテルそのものが目的地になるような一工夫があると良さそうだが、なかなか難しいか。

というお話。