日付 : 2023/06/xx
泊数 : 1泊
部屋タイプ : デラックスキング(35㎡)
2023年の春に開業した鹿児島初の外資系ホテル「シェラトン鹿児島」。その計画が持ち上がった頃から興味津々ではあったが、ついに開業したということで訪れてみた。
(公式サイトはこちら)
■ 地図情報
ホテルは鹿児島市内で、新幹線の発着する鹿児島中央駅と繁華街の天文館、そのそれぞれから1.5kmほどのところの、県道20号鹿児島加世田(かせだ)線沿いにある。
元々目の前を走っている鹿児島市電(路面電車)の車庫があったところを車庫移転とともに再開発した結果、このホテルが誕生している。写真右下に小さく写っている石造りの建物はその車庫の遺構のひとつで、路面電車の変電所。
ホテルへ公共交通機関でアクセスする場合、後述する鹿児島中央駅からのシャトルバスを利用するのが一般的だと思われるが、路面電車でアクセスすることも可能。その場合、「1系統」の騎射場(きしゃば)電停が最寄りで、横断歩道を渡ると目の前にホテルがある。なお、鹿児島中央駅からの場合は途中乗換えが必要になるので要注意。また、車社会の鹿児島ゆえ当然と言えば当然だが、駐車場も用意されており、1,500円/日とのこと。
鹿児島中央駅からのシャトルバスは空港リムジンバスや高速バス「桜島号」「きりしま号」が停車する「鹿児島中央ターミナルビル」1階にある、「南国交通バスターミナル」発着。なお、同じバス停を鹿児島を代表する老舗ホテル「城山ホテル鹿児島」の送迎バスも利用しているので、乗り間違えに注意。
(「城山ホテル鹿児島」についてはこちら)
ちなみにシャトルバスはこんな車両。定員は20名強だと思われ、時間帯によっては乗り切れない場合もあるかもしれないので要注意。なお、前述の通りホテルまではここから1.5km程度なので、時間に余裕があって天気がよければ15分ほどで到達できる。
ホテルに到着すると正面にフロントがあり、今回はここでチェックイン。なお、一定以上のステータス会員はクラブラウンジで手続をすることができる。出入口脇には比較的大きなロビーラウンジがあり、日中には多くの人で賑わっている様子も見られた。
この日は最低グレードで手配していたが、会員特典で桜島側の部屋にアップグレード。14階の角にある部屋が割り当てられた。当初レイトチェックアウトは翌日が満室ということで16:00までは難しいという雰囲気だったが、到着したのが23:00近かったからか、最終的には16:00まで可能との回答をもらえた*1。
部屋の広さは35㎡とこの手のホテルにしては狭くも広くもという感じだが、窓が2面についていることもあり解放感はそれなり。
水回りは出入口近くに配置されていて、これは近年開業したマリオット系列のホテルによく見るスタイル。ここ5年くらいの間に生まれたトレンドだろうか。後ろが抜けているぶん、部屋は広く見えるような気もする。
(たとえば名古屋のこのホテル)
部屋は「鹿児島」という感じではなく、ごくオーソドックスなマリオット系列のホテルといった感じ。鹿児島というのは良くも悪くも個性の強い地域だから、もう少しインパクトのある内装にするかとも思ったが、そうでもなさそうな。
ベッド側から出入口側を見るとこのような感じ。別途大浴場が設置されていることもあり、客室に浴槽はなく、シャワーブースのみの設置。左手のドアはお手洗い。
アメニティ類はこんな塩梅。外資系のホテルではまだそれほどアメニティバーによる運用は見たことないような。「フェアフィールド」辺りのブランドは洗面台の石鹸が液体石鹸になっていた気がするが、ここは固形石鹸が置いてあった。
一方、シャワールーム内にはシャンプー、ボディソープ類が壁に設置されている。個包装の容器は蓋を開けたりするのが面倒だから、こちらの方が便利と言えば便利かもしれない。
サイドテーブルはこんな塩梅。なお、部屋を見渡してもルームサービスの案内が見当たらなかったのだが、部屋のテレビからメニューが閲覧できるようになっていた。
壁の操作パネルにはコンセントが1口、USBが1口、USB-TypeCが1口。徐々にではあるが、TypeCの端子が設置されているホテルも見られるようになってきた。
部屋に置かれた無料のミネラルウォーターは伊藤園のボトル缶。いままであまり見かけたことのない製品だが、今後よく見るようになっていくだろうか。
ともあれ、この日は夜が遅かったため早々に就寝。翌朝起きてみると生憎のお天気。カーテンを開けると眼前にはぼんやり桜島の姿が見えている。恐らく桜島までは直線距離で5kmほどと思われ、晴れればかなり間近に望むことができるはず。
朝食の写真を収めていないが、朝食は「デイリーソーシャル」での提供。前述の「城山ホテル鹿児島」の圧倒的な朝食には及ばないものの、十分満腹になって部屋に戻った。
食後いくらか休んで大浴場へ向かう途中、ジムを外側から少し見学。規模はそれほど大きくないが、例えばランニングマシンは3台設置されているので待つことはなさそうな。
通路を進んでいくと休憩スペースがあり、その奥には足湯があり、両サイドには大浴場。大浴場にはタオルが用意されているので、手ぶらでアクセスすることができる。この点、部屋から持ち出すのとそうでないのとは手間に雲泥の差がある。
午後になってラウンジを訪れてみることに。このホテルではカードにエレベーターの行先階が登録されていて、パブリックエリア以外へチェックイン時に自室用のカードと、ラウンジアクセス用のカードの2枚が渡される。
ラウンジは長辺に沿ってL字型になっていて、席数はそれなりに豊富。日中時間帯は簡単な茶菓と飲み物が提供されている。なお、冷たい飲み物は一見提供されていないようにも見えるが、隠し扉のような冷蔵庫があり、ここに一通り用意されている。
客室は桜島方向の眺望だったが、ラウンジの一角からは反対側の鹿児島中央駅方面を望むことができる。以前は観覧車の他にそれほど大きな建物はなかったが、ソラリア西鉄ホテル鹿児島や高層マンションが続々とできて若干埋没気味にも見える。
(「ソラリア西鉄ホテル鹿児島」についてはこちら)
ラウンジに小一時間滞在したのち、チェックアウト時間ぎりぎりまで客室でのんびり過ごし、荷物をまとめてチェックアウト。せっかくなので1階ロビーラウンジにあるカフェ「&More」のメニューを覗いてみた。ショーケースの内側がライブキッチンになっていて、注文するとここで作ってもらえるのだそう。
この他、ショーケース内には菓子パンやケーキ、甘味類が並んでいた。鹿児島の銘茶「知覧茶」を使ったものが並んでいるのは鹿児島らしいところ。
そんなこんなで滞在を終えてチェックアウト。何だかんだで前述の「城山ホテル鹿児島」と比べてしまうが、個人的な感覚としては以下のようなイメージ。
どっちつかずの結果になってしまったが、何を重視するかによってどちらがが良いかは異なるかなという感じ。設備が洗練されているほうがよければシェラトン、朝食やソフト面を重視し、また、「鹿児島らしさ」を体感したいのであれば城山ホテル鹿児島というところ。
いずれにしても、従来にも増して鹿児島での宿泊先を選ぶ楽しみが出来たのは嬉しい限り。
*1:こちらからは「何時までなら大丈夫か」という聞き方をしたのみで、ごねた訳ではないと念のため。