日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【自転車】2020年秋・九州縦断(Day1)


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日時 : 2020/09/xx
区間 : 長崎県長崎市佐賀県鳥栖市
距離 : 143.95km
実走行時間 : 8時間50分

以前記事にした通り、日本の大半は自転車で踏破したのだが、まだ九州の一部が残っている。

(当時の記事がこちら)

biketourist.hatenablog.com

当初はお盆休みにでも走ろうと思っていたのだけれど、昨今の状況ゆえなかなかその辺を走り回れるような状況ではなく、一旦先送りに。その後の状況の変化を見て、おっかなびっくりながら出掛けてみることに。

スタート地点までの移動等々はそのうち別途記事にするとして、今回は初日(といっても2日間なのだが)の長崎→佐賀パート。当日は5時30分起床で、のんびり支度をして7時にホテルを出発。ホテル脇の中華街で記念写真を一枚。

長崎 新地中華街 自転車

西九州編はここからスタート

それにしても長崎は自転車が少なく、街中では殆ど見かけなかった。時間帯のせいもあるかもしれないが、すり鉢状の地形ゆえ自転車向きではないというのが一番大きな要因なのかもしれない。そのせいか街中は石畳の道路が多く、出発直後はなかなか難儀した。

中華街を出て諫早へ向かう進路上に偶然眼鏡橋もあったので、ついでに寄り道。

長崎 眼鏡橋

思いがけず長崎観光がはかどった

眼鏡橋を過ぎ、路面電車の走る国道34号線に入るといよいよ本格的にスタート。

上述の通り、長崎は坂がちな地形という先入観があって、佐賀に入るまではアップダウンでしんどいという一日をイメージしていたのだが、実際に走ってみると局地的に勾配のきつい箇所はあったものの小休止が必要なほど急ではなく、一番山の多いエリアはトンネルで突っ切るような道路になっていた。ちなみに、そのトンネルには充分な幅の歩道が整備されている。

ちなみに、大雨を浴びて以来不調気味のGPSによると、最高所で標高100m前後(平地でも-30mと表示されている時があるから、あまり信用ならないが)。ただ、体感的にはそんなにかけ離れた数字ではないと思われる。

長崎市街を出ると一旦勾配は落ち着き、だらだらとアップダウンが連続する。道中、話題の九州新幹線の工事現場の下を通過。新幹線はこの先どうなっていくのだろうか。

長崎から諫早 新幹線 高架橋

先行区間は2022年度開業とのこと

朝方は秋らしく涼しげな空気が流れていたものの、このくらいから気温が上がりだした。近頃日常生活ではあまり外に出なくなったせいで、暑さへの順応がまるでできていない。今回もし8月ど真ん中にやっていたら、100km持たずにギブアップしたかもしれない。

ともあれ、出発から2時間かからずに諫早市に入り、一旦国道34号線を離れて国道57号線へ。この国道57号線は島原から海上区間経由で熊本に入り、阿蘇を経て大分まで繋がっている。一般的には熊本から阿蘇方面へ移動する際に利用することが多いだろうか。

この国道をしばらく走った後、島原鉄道吾妻駅を過ぎた辺りで左折すると、初日のメインイベントのひとつでもある諫早湾干拓堤防道路に入った。当日は生憎曇り空だったが、天気の良い日には途中の展望台から雲仙普賢岳が一望できる。

諫早 堤防道路 国道57号線

曇った

展望台でちょっとした休憩を挟んでから堤防道路に復帰し、対岸で国道207号に合流。この国道207号線長崎本線沿いに肥前山口まで連れていってくれる。

見所、というほどではないが、諫早市の小長井地区ではバス停が果物になっている。

諫早 国道207号線 バス停 スイカ

イカ

諫早 国道207号線 バス停 メロン

メロン型

この他トマトやイチゴ、ミカンなんかもあった。バス停はすべて国道沿いにあるので、普通に走っているとコンプリートできる。

その後は海岸線に沿って進むようなルート。とはいえ、意外と日本の海岸線はアップダウンが多く、イメージするほど楽でもない(九十九里浜のようにひたすら平坦な海岸線は稀だ)。しばらくアップダウンを繰り返していると、長崎/佐賀の県境を通過。これがこの旅はじめての県境。どういう訳か写真を撮り忘れてしまったが。

佐賀県最初の市町村は太良町。「たいら」だと思っていたが「たら」だった。集落のあたりに「海中鳥居」の文字があったので少しだけ寄り道。

太良 海中鳥居

昔からあったのだろうか

佐賀に入っていくらか走ると、道がだいぶ平坦になってきた。その上、歩道がきちんと整備されていて走りやすいのが嬉しい。一方で体力は減りつづけ、スピードはなかなか上がらない。

そういえば、秋口に自転車で旅行したのはだいぶ久々だったのだろうか、稲穂が黄金色に輝く風景の中を走るのはかなり新鮮。にしても、もうそんな時期になってしまったのか、という驚きを隠せない。

こと自転車旅行においては、春は風が強く夏は酷暑、冬は地面が凍る、といったことを考えると、個人的には秋が一番良い時期だと思う。ただ、秋ごろはなかなか長期で休みが取りづらいのが難しいところ。祝日は多いからちょっとした連休はちらほらあるのだが。

肥前山口 国道34号線 田んぼ

収穫目前

肥前山口からは午前中に離脱した国道34号線に再度合流して、鳥栖を目指す。この日のゴールは鳥栖にある、国道34号線国道3号線の交差点。ここにたどり着くと、九州の西側がすべて走破済として繋がることになる。

とはいっても、肥前山口から鳥栖まではまだ40kmちょっとの距離が残っている。自転車で40kmといえば大した距離ではないのだが、完全にバテきった身体にはなかなか厳しい。ただ、引き続き道そのものはおおよそ平坦。

道は引き続き平坦だが、佐賀市に入ったくらいから歩道が走れないほど雑草だらけになった。車の邪魔にならない速度で車道を走るほどの体力はなかったから、歩道の草を掻き分けて進むような形になり、更に体力を消耗。

更に走って出発からおよそ10時間ほど経った頃、ようやく鳥栖市に到達。鳥栖駅を抜けてから3号線までは更に数km走って、無事この日のゴールに到着。休憩時間を除いた総走行時間は8時間50分で、距離は143.95km。距離的にはもっと長かったこともあるが、体感的には割と長い方の一日だった。

鳥栖 国道34号線 国道3号線 合流地点 青看板

この日のゴール

この後、最寄りのJR駅(弥生が丘)まで移動し、そこから小倉まで輪行して投宿。

(参考)
①前日迄の累積距離(日本一周関連のみ):9,348km
②今日の走行距離:144km(小数点未満四捨五入)
③累計走行距離:9,491km