日時 : 2022/01/xx
■ Day1
区間 : 大分県大分市→宮崎県延岡市
距離 : 88.18km※トンネル除く*1
実走行時間 : 8時間00分
平均速度 : 11.0km/h
経路 : 国10/国57/国326/国10
総上昇量 : 2,183m(最高所:411m)
2008年の夏からスタートした自転車による日本一周。当時はまだ高校生で、その後大学生を経て社会人になってからも徐々に進めてきたのだが、この度最後に残った大分から鹿児島までの区間を走ることに。
本来はこの区間も2020年のお盆ころチャレンジするはずだったが、新型コロナウィルス感染症の影響で先送りになっていたのがこの区間。日程の都合で小倉から大分までの区間を2020年の秋に走っていて、残った区間を今回このタイミングで実行することになった。
(前回の「東九州前半編」の記録がこちら)
今回は自転車を携えて東京から新幹線で小倉へ向かい、最終の「ソニック」に乗り継いで0時30分過ぎに大分入り、駅前の東横INNにチェックインしたのが1時頃。すぐに就寝し、翌朝7時30分過ぎにホテルをチェックアウトした後、いよいよ出発。
(前夜からの宿泊についてはこちら)
全行程3日間の初日は宮崎県の延岡市を目指す。距離こそ90km程度とそれほどでもないが、途中に峠があり、久々に長距離を走るにしてはそれなりにハードな一日。
この日は大分を出発してしばらく国道10号線を走った後、国道326号線で峠を越え、再び国道10号線に戻るというルート。日豊本線沿いを走る国道10号線の方が標高は低いが距離が10km以上長く、今回のルートの方が直線で進むことができる。
何だかんだで準備が遅れ、08:30に大分駅を出発。
駅近くでJRの高架橋をくぐり、内陸の上野の森口側に出てから細い道を少し走った先、久大本線を越えたところで国道10号線と合流。府内大橋近くの交差点まで右左折を繰り返しながら進み、東九州道をアンダーパスする辺りでようやく腰を据えて道なりに進めるようになった。そういえば、このあたりは「宮崎」という地名らしい。
しばらく走ると、青看板に「(宮崎県の)宮崎」の文字。180km程度であれば夏場なら少し頑張れば一日で辿り着けないこともないが、いかんせん冬場は日照時間が短い。九州の1月上旬は日の出が7時過ぎ、日没が17時過ぎで、10時間程度の日照時間のうちに走りきるのはさすがに厳しい*2。
一方で嬉しいのが気温。さすがに出発直後は少し肌寒い瞬間もあるが、出発して5kmも走ると身体が暖まってくる。その頃には冷たい風が心地よく、しかも暑さがないことで水分も夏ほどは必要にならないのが嬉しい。ただ、あまり気温が下がりすぎると日陰なんかは凍結している可能性があるので、その点には注意が必要ではある。
出発から20kmほど走ったところで国道10号線と分離。ここからほんの少しだけ国道57号線を走った後、しばらくは国道326号線を走ることになる。ちなみにこの国道57号線は海上区間を挟んで長崎まで繋がっており、前回2020年秋に一部区間を走っている。
(長崎側国道57号線の記録はこちら)
ところで、大分の街はかなり広域にロードサイド店舗が展開されており、思いの外市街地が面的に広がっている大きな街だということに今回気付いた。街によっては5kmも走れば道端に田畑、というケースもあるが、大分に関しては20km近く街が連なっている。これは個人的には意外な発見だった。
2kmほど走ったところにある犬飼インター先の交差点で57号線を離脱。国道326号線はしばらくの間JR豊肥本線に沿って進んでいく。326号線に入ってすぐのところには大野川があり、奥の方には沈下橋の姿も。四国以外で見かけたのは初めてかもしれない。
326号線は序盤から徐々に高度を上げはじめていて、途中にある「道の駅みえ」を通過した時点では既に100mを超えていた。
しばらく平坦路か若干の上りが続き、次に勾配がつき始めるのは豊後大野市街地を過ぎて進路を真南に取り始めた頃。この頃からは上り坂に加えて橋梁も増えてくる。
当初は車道の端を走っていたが、割と歩道が綺麗に整備されているのを見て歩道へ移動。この日の目的地である延岡まで、車道のどちらか一方には割と広めの歩道が整備されており、大分・宮崎の自転車事情は思いの外良好。なお、豊後大野から延岡までの間、コンビニエンスストアは1軒もなかったので、今後走られる方は事前に水分と食糧調達をお忘れなく。夏場であれば致命傷になっていたかもしれない。
橋の上で後ろを振り向いてみると、まだ中盤にも関わらずなかなか上ってきたことがわかる。
標高300mを手前にして一旦登坂車線が終わり少し勾配が緩まった後、2回目の登坂車線が現れた。歩道を走る場合、この2回目の登坂車線の看板が現れたタイミングで左側の歩道に移るとスムーズに走行できる。
「奥畑トンネル」の手前が国道326号線、三国峠の標高最高地点で、標高はおよそ390m。ただ、他の道路と違って峠を示す看板などが見当たらなかったのはこの道路が新道だからだろうか。
再度右側の歩道に移ってしばらく走っていると下り坂が始まった。ただ、一直線に下るわけではなく、上がったり下がったりを繰り返しながらといった感じで、時たまそれなりの上り坂が混ざっている。どうやらこの頃ハンガーノックを起こしかけていたようで、上り坂に入るたびに大きく減速し、なんとか越えて下り坂、という走り方で進んだ。
「道の駅・宇目」の先にある「唄げんか大橋」を越えてしばらくすると大分/宮崎の県境。これで残すは鹿児島県だけになった。
ここからしばらくの間は北川に沿って進む。この日は天気がよく、その上風もなかったことから、えらく景色が綺麗で何度も停まりながら進む。普段100km以上の行程を組んでいるとなかなか止まる心の余裕がないが、90km程度であれば少しくらい、といった心持ちで立ち止まることができる。完全に今さらだが、これまで少し行程を詰め込みすぎてしまっていたかもしれない。
しばらくするとJR日豊本線、国道10号線と合流。ここから先、宮崎までは線路と並走しながら向かっていくことになる。
この頃になると完全に体力が尽きているが、まだ休憩できそうなコンビニの姿は見られない。しばらくすると「道の駅北川はゆま」があり、ここで遅めの昼食休憩。ちなみに「はゆま」とは、「約1300年前の飛鳥時代に設けられた駅制度の名残で、駅場(早馬)の古い呼び名」なのだそう。今まですっかり「ゆはま」だと思っていて、温泉でも湧くのかと思っていたのは内緒。
レストラン、売店共に比較的混雑していて、レストランは入店までに少し待ち時間。どうやらこの時またメーターを止め忘れたようで、通常集計していない休憩時間が1時間ほど走行時間に紛れ込んでしまった。
ご当地グルメの「チキン南蛮」ほか、10種類超のメニューがあったが、一番上に載っていた「うな重」を選択。北川渓流の水で育てられているのだとか。
約1時間ほど休憩して出発。ここからこの日のゴールである延岡駅までは約11km。もしかすると道の駅では休憩せずに走りきるという選択肢もあったのかもしれないが、あまりに空腹が過ぎてそのプランは思い付かなかった。
この辺りではしばらく道路左手の歩道を走っていたが、途中に歩道のないトンネルがあり道路右手の歩道に移動。
この「人道トンネル」、房総半島では時々見かけたのだが、他の地域ではあまり見かけないかもしれない。ある程度流動がないと造られないだろうから、必要になるケースがあまりないのだろうか。
トンネルを抜けると街に差し掛かり、いくらか走ったところで延岡駅に到着。ただ、ホテルは西側にあるものの着いたのは東側で、いったん宮崎方向に走って線路下を抜けて17:00前に無事延岡駅西口に到着。
計画段階では最もハードに見えた初日が無事終わってまずはひと安心。2日目は概ね平坦なうえ距離も短く特に心配はないのだが、最終日となる3日目は久々の100km越えかつ峠越えというのが若干の心配要素。なんとかなるといいのだが。
(参考)
①前日までの累積距離(日本一周):9,617km
②今日の走行距離:88km(km未満四捨五入)
③累積走行距離:9,705km