日付 : 2023/04/xx
泊数 : 1泊
部屋タイプ : ダブル
熊本市街地から車で約2時間ほど、途中にある「御輿起海岸」や「三角西港」などを観光しながら、天草五橋を島伝いに走っていくと辿り着くのが天草市。
(「御輿起海岸」についてはこちら)
どういう訳か、同地では平成25年(2013年)に「世界サンタクロース会議」なるものが開催されたそうで、サンタクロースで町おこしをしている。その縁もあり、天草には「サンタカミングホテル」という名のホテルがある。
(公式サイトはこちら)
■地図情報
今回は2023年初頭に新ターミナルが開業した熊本空港を訪れるため、大阪から飛行機で熊本までやってきた。熊本空港でレンタカーを借り、約2時間ほど走って目的地のホテルに到着。途中で夕食でも摂ろうかと思ったが、ご時世もあって営業している店は殆どなかった。余談ながら、2023年11月現在の熊本空港は出発側こそ充実しているものの、一般エリアと到着側には殆ど店舗が無い。間も無く沖縄の「ポークたまごおにぎり」のお店ができるようだが。
(熊本空港の新ターミナルについてはこちら)
biketourist.hatenablog.comさて、ホテルに公共交通機関でアクセスするとなると、熊本空港であれば一旦熊本市街地に出て、天草までは九州産交バスの「快速あまくさ号」のルート。最寄りは「天草中央総合病院前」で、バス停からは10分ほど歩くとホテルに辿り着く。この日は熊本空港に到着する最終便で到着したから、天草行きの最終バスは間に合わずレンタカーを利用することになった。
尤も、天草内の移動もバスでは限りがある訳で、駐車場は建物前にそれなりの台数が確保されているところを見るに、アクセス手段は基本的に自家用車ということになるだろうか。
ホテルは元々「天草シーサイドホテル」として営業していた建物を2016年にリニューアルしたもの。「シーサイド」とは言うが目の前は幅のそれほど広くない海峡で、あまり海という感じもないような。
建物は細かいところを見れば少し年季が入っているが、ややもすると汚れがちな白い建屋は綺麗にメンテナンスされていて、ものすごく傷んでいるという感じはない。
建物外観にはそれほど特徴が見当たらなかったが、ロビーに入れば早速クリスマスツリーとサンタクロース像がお出迎え。訪問したのは4月頃だったから、一年を通じてこのディスプレイなのだと思われる。
ロビーには比較的大きめのラウンジスペースがあり、手作り感あふれる装飾が施されている。ここにはクリスマスカラーのソファーが設置されているほか、顔はめパネルも設置されていた。
フロント脇にはちょっとした売店コーナーが開設されていて、サンタグッズやご当地のアイスクリームなどが販売されている。「ガリっとチュー」なる商品が推されていたが、この辺りでは有名なんだろうか。
そのほか、飲み物に関してはフリードリンクとしてコーヒーが用意されている。なお、飲食に関してはホテル内にあるレストランは夕食が予約者専用なので、素泊まりで予約した場合はホテル内に飲食を摂るような施設はない。それゆえ、ここへやってくる前に食事をしておくか、もしくは天草瀬戸大橋付近で営業しているローソン、そこからホテルに向けて進む途中にあるデイリーヤマザキ等で調達しておく必要がある。
この日のお部屋は3階で、エレベーターで3階へ向かう。エレベーターを降りると、3階のエレベーターホールも手作り感あるデコレーションで飾られていた。
部屋の入り口は木製の扉で、鍵はオートロックではないタイプ。加えて扉はイメージ通りの遮音性なのであまり期待しないでおいた方が得策。部屋の外が騒がしいときには室内まで騒音が入ってくるからで、騒音に神経質な方は向かないかもしれない。
部屋には入ると少しレトロな電灯のスイッチが設置されている。客室は一段高くなっていて、靴を脱いで過ごす造り。床はフローリング、家具は北欧家具を配置しているそうで、素足で過ごすのが気持ちのいい内装。
部屋はそれほど広いということもなく、市中のビジネスホテルのお部屋と同じような間取り。強いて言えば通路部分が若干広くなっているから、スーツケースを開くには問題ない。
ホテル内に別途作業スペースを確保した部屋が用意されていることもあり、この部屋の作業机は比較的小さめ。例えばテレビは作業机の大半を占めている上、机の一端は斜めに切れているから、PC作業なんかをするには少し手狭。
ホテルに大浴場の設置はなく、水回りはバス•トイレ一体型。浴槽は少し小さめなので、願わくば個人的にはもう少し広い浴槽があるといいのだが、部屋の構造からしてこれをいじるのは少し難しそうな。
寝間着は浴衣で、サンタクロースの顔があちこちに配されている。糊のきいた比較的パリッとした着心地の浴衣で、着心地にはそれほど文句はないのだが、模様はもう少しおとなしい雰囲気でも良いかもしれない。
部屋の窓からはホテル正面にある本渡瀬戸が見える。ややもすると川のようにも見えるが、上島と下島に挟まれた幅50mほどの海峡。水深は当初約3.0mだったが1980年に約4.5mとなった。意外と通行量は多く、日に40隻ほどが通過するらしい。
翌朝の朝食はいわゆるハーフバイキング形式。予め座席にセットされたお重にはおかずが入っていて、ご飯やパン、サラダ、ちょっとした温かいおかずなどはバイキングからピックアップするかたち。
こちらがバイキングからピックアップしたもの。今回は宿への到着が22時頃と遅く朝食しか食べなかったが、以前宿泊した際にいただいた夕食は思いの外豪華だったので、時間があれば利用してみるというのも良いかもしれない。
今回はリニューアルされているとはいえ少し古い本館に宿泊した訳だが、2022年12月には隣接地に新館「Merry」が誕生している。今回こちらを利用してみようかと思っていたが、それほど部屋数の多い建物ではないので、手配が出遅れている間に埋まってしまった。
ホテルの建物を背にして左手に進むと赤い橋が架かっているが、これは「本渡瀬戸歩道橋」。可動式の昇降橋で、大型の船が通行する際には橋の中央部分が持ち上がるような仕組みになっている。…のだが、どうやら2023年4月の訪問時点では故障のために交換部品を待っている状態で、橋は下がりっぱなしになっていた。
お散歩がてら近づいてみると、一見して可動式のようには見えない橋だが、「止まれ」の文字の向こう側が持ち上がるような構造。当初は2023年11月の修理完了を目指していたが復旧が遅れているようで、復旧まで船は上島の東側、もしくは下島の西側を迂回するルートとなり、かなり大回りを強いられている。
それにしても熊本県というのは観光資源に恵まれていて、山は阿蘇、海は天草と趣味に合わせて選ぶことができる。食事にしても海鮮の「奴寿司」や焼肉の「たなか畜産」など、美味しいものは枚挙にいとまが無い。熊本市から少し距離があるのが玉に瑕ではあるが、そこは福岡空港や熊本空港から天草エアラインで移動するというのも良いかもしれない。2023年11月現在では宿泊客限定の割引運賃も発売されている模様なので、予約前に少し調べてみることをお勧めする。
(観光協会による案内はこちら)
www.t-island.jpというお話。