日付 : 2022/06/xx
泊数 : 1泊
部屋タイプ : オリエンタルシングル(13.5㎡)
羽田空港に鹿児島から最終便で帰ってきて、翌朝早い時間の便で鹿児島へ出発する不思議な日程。その際に利用したのが羽田空港から電車で10分ほどの京急蒲田駅近くにある「ホテルオリエンタルエクスプレス東京蒲田」。
■地図情報
駅からホテルへは箱根駅伝のコースにもなっている国道15号線(第一京浜)を横断してのアクセス。東口出口を出ると第一京浜を歩道橋のまま横断できるので、信号待ちで時間をロスすることを避けられるのがありがたい。
駅からホテルまでの間には、駅構内と歩道橋を降りたところの2箇所にコンビニエンスストア(どちらもセブンイレブン)がある。駅構内の方は23時閉店と24時間営業ではないが、地上の店舗の方は24時間営業しているから、買い物に困るということはなさそう。
首都圏在住の方はご存知かもしれないが、この京急蒲田駅は京急の羽田空港方面と横浜•三浦半島方面が分岐する駅で、高架の3階建構造。かつては駅が地平にあり、羽田空港に向かう列車は低速で急カーブしながら第一京浜を横断していたのだが、2012年に立体化されて今に至っている。複雑で巨大な構造物ゆえ、誰が呼んだか「蒲田要塞」と呼ばれているとか。
歩道橋を下りて京急空港線の高架をくぐると道幅の狭い商店街があり、糀谷駅方向に少し入っていくとホテルが現れる。東京都心から少し離れていることもあって、この辺りはどことなくレトロな雰囲気が残っている。
ホテルは表通りから見える建物が4階建てで、一見すると小規模。ただ、どうやら複数の建物が接続されているようで、階数の割には158室とそれなりの客室数が用意されている。
ホテル正面は金網が多用されていて、あまり国内では見ない感じの雰囲気。ともすると外資系のホテルなのかと思えば、このホテルは株式会社ホテルマネージメントジャパンという会社が運営しているそうで、同店舗の他にもヒルトン、IHG、オークラ系のホテルなどを営業しているのだとか。
町工場の多い京浜工業地帯にあるホテルということで、「町工場を感じるホテル」がテーマだそうで、ホテルのあちこちには工業製品がディスプレイされているのが特徴で、例えばエントランスには旋盤機械が置かれている。
この日は到着が遅かったこともありすでに閉鎖された後だったが、玄関の脇には朝食会場となるスペースがあり、日中から深夜0時はここがフリースペースとして開放され、フリーカフェ付きで利用できるんだとか。
フロント脇のスペースには様々な工作機械の写真がディスプレイされている。足元に置かれている背の低いテーブルはミシンなどに使用される「ボビン」を模したデザインだろうか。
上記の写真にも見切れているが、フロント脇にはコンパクトなアメニティバーがあり、チェックイン時に必要なものをピックアップして客室へ向かうスタイル。
そういえば、各階のエレベーターホールにはいろいろな技法で加工された階数のサインパネルが掲げられていた。今回利用した2階フロアは打ち抜かれた鉄板で「2」を表示されている。また、ルームプレートは各階ごとに異なる仕上げの金属板が使われているのだそう。
部屋の間取りはごく一般的なビジネスホテルで、部屋の面積は13.5㎡と概ね東横INNと同じか、1割ほど広いかという感じ。それゆえ部屋そのものはものすごく広いという感じではない。
居室部分はこんな感じで、ベッドボードに針葉樹合板が利用されているのが特徴。デスクは折りたたみ式のものが設置されていて、テレビは壁掛けになっている。ベッドが大きいからだろうか、スーツケースが展開できるようなスペースはほとんど空いていない。
照明なんかの操作盤は一般的なベッドボードの位置ではなく、洗面台側、つまり寝転んだときの左側に設置されている。小物置きのようなトレイはないので、充電する端末なんかはベッドの上に直置きするような格好になるから、熱を持つような機器の充電には向かないかもしれない。
今回は最終便で到着して始発便で出て行くようなごく短時間の利用だったが、寝具はエアウィーヴが採用されているので、一般的なビジネスホテルよりも少し上等。最近は寝具にこだわったホテルが増えてきて、外泊の多い身からすると喜ばしい限り。
前述の通り、ホテルはそれほど階数が高い建物ではなく、それほど大きな建物にも見えない割に部屋数は多いのだが、どうやらそれは複数の建物が連結されている構造に起因する模様。非常経路の案内図を見るに、3つの建物が接続されているらしい。
水回りはごく一般的なビジネスホテルのそれ。浴槽は気持ち狭めだが、個人的にはこのタイプの部屋で浴槽にお湯を張るということも殆どなく、シャワーを浴びる分には問題なかった。尤も、狭いといっても脚を伸ばそうと思えば伸ばせそう。
滞在時間はものの5時間ちょっとで殆ど寝るだけといった感じだったが、この類のホテルの中ではなかなか尖ったコンセプトをしていた。ただ、割とそれが自然に取り込まれているからか、思いの外過ごしやすくて良いホテルだった。なかなかこの辺りに宿泊する機会は多くないが、また機会が生じた際には優先的に候補に入れていきたい感じ。
というお話。