日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】JAL/JL0461(東京羽田/徳島)


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便名 : JAL/JL0461
日付 : 2024/09/xx
機材 : B767-300ER(767/A27)
区間 : 東京羽田(HND)15:45→徳島(TKS)16:55
所要時間 : 01:10
区間マイル : 329
搭乗クラス : 普通席
運航 : JAL(日本航空)

夏の終わりに気分転換がてら、日帰りで四国を訪れることに。元々は8月中に計画した予定だったが、台風の影響で奄美大島から出ることができなくなった結果、オリジナルの旅程では搭乗することができず、玉突きで今回の予定が9月に押し出された。余談だが、このようなケースの場合、欠航になった便の手続と合わせて便の変更をしないと理由が台風であっても手数料なしでの変更はできないので要注意。

さて、やってきたのは昼下がりの羽田空港。今回搭乗する15:45発の徳島空港行きはターミナル南側の4番搭乗口からの出発。今回の徳島のほか、鹿児島や熊本など、西日本のうち運航本数の多い地方路線がこの辺りの搭乗口を利用していることが多いような印象がある。

今回搭乗する便の機材は2004年に導入された、ファーストクラスの設置されていないB767-300ER型機。導入から20年を迎えたところで、2028年度から導入が予定されているA321型機が予定通り入ってくれば引退といったところだろうか。

羽田空港第1ターミナル JALのB767-300ER型機

羽田空港T1/ B767型機も気付けば20年選手

飛行機がプッシュバックされた頃、第3ターミナルの方からJALの最新鋭機、A350-1000型機がトーイングされてきた。今のところ国内線に導入される予定はなく、国際線の中でも長距離路線に導入されているから、乗ってみようにも目先すぐには機会がなさそう。

JALのA350-1000型機

羽田空港T1/ 今のところ国内線の登板機会はなさそう

件の飛行機は格納庫前の駐機場に収まった時、その後ろには真っ白な飛行機が停まっているのが見えたが、この飛行機はA350-1000型機の導入に伴って引退したB777−300ER型機。登録されたのは2005年で、約19年の間世界各国を飛び回っていたとか。それにしても未だ最新鋭機の印象すらあるB777型機が続々と引退するのだから、時の経過の早さは恐ろしい。

JALのA350-1000型機と退役済のB777-300ER型機

羽田空港T1/ JALB777型機もあと数年

搭乗した9月というのはまだ南風の吹く時期で、15時過ぎの羽田空港は所謂「都心ルート」の運用時間帯。この時間帯に西日本へ向かう便の多くはB滑走路から離陸するため、反時計回りに空港を半周して滑走路まで向かう。

第1ターミナル南側の誘導路から左折して第2ターミナル前に差し掛かると、1本隣の誘導路をソラシドエアのB737型機が割と速いスピードで走ってきた。その勢いのままこちらの機体の直後を左折していったが、操縦席から両翼の翼端は見えるんだろうか。油断するとうっかり接触してしまいそうだが。

羽田空港誘導路上を移動中のSolaseed Air B737-800型機

羽田空港/ かなり近い距離でしばらく並走

10分近く走ってB滑走路近くまで辿り着くと、脇の駐機場には羽田空港では珍しい貨物専用機が停まっていた。どうやらこれも退役機のようで、成田空港を拠点に活躍していたが、約30年の活躍を終えて海外へ回航するため羽田空港に停まっていたらしい。

羽田空港駐機場のANA Cargo B767型機

羽田空港/ 各社とも機材更新の時期

先行機が離陸滑走を開始したのち搭乗機も滑走路に入ったが、しばらく滑走路上で待機。羽田空港はB滑走路がA滑走路と、D滑走路がC滑走路とそれぞれ進路が交差しているため、離陸機は着陸機の間を縫って離陸する必要がある。

進行方向右手を眺めているとスカイマークB737型機が降りてきて、目の前を通過した直後に離陸滑走が始まった。同社は早ければ2025年度の第2四半期に後継機となるB737-MAX機を導入する予定となっていたが、現在では第4四半期頃の受領予定となっているとか。相変わらずボーイングの生産は混乱しているようだが、果たして計画通りに飛行機はやってくるだろうか。

羽田空港 都心ルートで進入中のB737-800型機

羽田空港/ 次々と着陸機が押し寄せてくる

離陸上昇中に見えてくる、一時は飛べない国際線機材で埋め尽くされていた羽田空港の駐機場はようやく正常化し、今では日中の駐機場はかなりスペースに余裕が出ている。この日のB滑走路脇はルフトハンザ機が停まっているのみ。

羽田空港 B滑走路脇の駐機場

羽田空港/ ルフトハンザ機が駐機中

離陸した飛行機は多摩川を越え、川崎市に入るかどうかくらいのかなり早めのタイミングで左旋回して東扇島方面に向かい、A/D滑走路から離陸した場合の出発経路と合流する。この時機体下方には以前宿泊した「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」がある。

(川崎キングスカイフロント東急REIホテルについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

この左旋回中、進行方向右手の機窓には京急大鳥居駅付近が見えている。夜中は夜中で青いイルミネーションが目立つ東横INNだが、ここのように2軒並ぶと日中でもかなり存在感がある。ちなみにこの羽田空港の店舗は新コンセプトの客室で他の東横INNとはちょっと違った雰囲気。個人的には嫌いではないのだが、従来通りの内装の新店舗も増えており、どうにも積極的に拡大することはしていない模様。

(新コンセプトの東横INNについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

羽田空港B滑走路離陸直後の神奈川県川崎市方面

羽田空港付近/ 日中でも東横INNの存在感は圧倒的

羽田空港から徳島空港へ向かうルートは概ね関西空港へ向かうのと同様で、進行方向右手(K列側)に富士山が見えてくる。西日本へ向かう各路線の中では、富士山からの距離が遠めかもしれない。

駿河湾上空から富士山方向

駿河湾上空/ 富士山は少し遠め

静岡県内を通過している間は雲が多く、ほぼ地上は確認できず。雲よりも高いところを飛んでいたから、比較的早々にシートベルト着用サインが消灯された。

駿河湾上空

駿河湾上空/ 静岡県内は雲多め

夏の間のみ提供されるアイスコーヒーを戴いていると雲が少なくなり、地上の様子が確認できるように。程なくして飛行機は渥美半島から伊勢湾に差し掛かった。

東京から陸路で徳島へ向かうとなると新神戸まで新幹線、そこから高速バスに乗換えと時間がかかるが、空路では大阪に向かうのと似たようなもので、中部国際空港(セントレア)が見えてくるとそろそろ降下開始。この所要時間の短さが距離の割に飛行機が繁盛している理由なんだろうと思う。国内では四国各県と九州の大分、宮崎あたりが同じような状況だろうか。

伊勢湾と中部国際空港(セントレア)

伊勢湾上空/ 中部国際空港を過ぎると降下開始

紀伊半島に入ったのちはJR和歌山線沿いを進む関西空港行きよりも若干南寄りのルートを進み、和歌山県湯浅町辺りから和歌山湾へ出た。東京からの直線距離としては関西空港の方が徳島空港よりも短いが、淡路島周辺を大きく一周する関西空港より徳島空港の方がダイレクトに降下できる分所要時間は徳島空港の方が短くて済んでいる模様。

和歌山県南部付近

和歌山県湯浅町付近/ ここから徳島空港まで一直線

徳島空港は和歌山湾に面していて、風向きによっては海側から直接着陸することもできそうだが、この日は西側から着陸する経路で一旦空港南側を通過したのち旋回して着陸するルート。

徳島市街地と空港の間には吉野川、今切川と比較的大きな河川が2つ流れていて、その中洲には徳島自動車道が走っている。同道路はこの辺りをえらく大回りで走っていて、四国他県から関西地方を目指す高速バスは市街地手前で一般道に下り、高松自動車道に乗換えるようなルートで走ることが多い。どうして高速道路なのにこんなルートになったのだろうか。

■地図情報


(例えばこの路線など)

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徳島空港進入中(徳島県徳島市付近)

徳島空港付近/ 空港を通過して西側から着陸

飛行機は定刻通り16:55に徳島空港へ到着。いくつか階段を上り下りして到着出口を抜けると、一般エリアは駐機場と同じ高さで、目の前に飛行機が見える構造になっていた。国内では石垣空港岩国飛行場なんかも同じような構造だった気がするが、停まっているのがB767型機ともなると中々の存在感がある。

徳島空港に駐機中のJAL B767-300ER型機

徳島空港/ 飛行機までの距離がかなり近い空港

ちなみに、かつてJASグループがほぼ寡占状態にあった徳島空港JAL-JAS統合後もJALグループが強く、東京線だけを見てもANA4往復に対しJALは6往復が運航されていて、機材の大きさもJALグループの方が大きい傾向。そもそも国内線の運航規模はJALよりもANAの方が大きいから、この状況になっている路線は割と珍しい。なお、JALグループは東京線のほか、福岡線も運航している。

そういえば、この日はフジドリームエアラインズ(FDA)がチャーター便として釧路空港と徳島空港を結ぶ便を運航していたようで、手荷物回転台の案内板には8814便として釧路の文字が表示されていた。このFDAという会社は比較的チャーター便の運航が多く、割と国内あちこちの空港で姿を見ることがある。

(例えば沖縄の空港にも現れている)

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徳島空港の手荷物回転台 チャーターのFDA便表示

徳島空港/ FDAは定期便非就航の空港でもよく見かける

徳島には約3時間30分滞在し、最終便で東京へ戻る予定。どこか街へ出るかどうか悩んだが、とりあえず空港内のレストランで食事を摂ることに。

というお話。