便名 : 成田シャトル池袋線LM8201便
日付 : 2023/08/xx
区間 : 成田空港第3ターミナル(07:30)→池袋駅西口(09:30)
所要時間 : 02:00
乗車クラス : 普通席(座席定員制)
運賃 : 1,900円(事前クレジット決済)
運行 : 東京空港交通
新規開業した路線があるとどうにも乗ってみたくなり、用もないのに成田空港へ。今回利用するのは所謂「ローコストバス」路線の「成田シャトル池袋線」。東京空港交通、京成バス、国際興業バス、WILLERの4社による共同運行。
(公式サイトはこちら)
この日は空港第2ビル駅に07:10着の京成「スカイライナー5号」で到着、徒歩で第3ターミナルへ移動してきた。前回ここを通過した際にはなかったはずだが、連絡通路の両壁には「ポケモン」のイラストが掲出されている。
数年前に第2ターミナルから第3ターミナルまで歩いた記録の記事を投稿したことがあるが、それからしばらく時間が経ち、ルートも大分変わってしまった。またどこかでアップデートした記事を仕立てようかと思いつつ、今回は時間がなくそのままバス停へ直行。
(その「記事」がこちら)
バス乗り場には出発10分ほど前の07:20過ぎに到着。この時点ではまだバスは到着していなかった。ちなみに「成田シャトル池袋線」は第3ターミナルでは6番乗り場からの出発。まだ利用していない乗り場も多数あり、路線拡大の余地もありそうな。
バス乗り場は縦に100m以上並んでいるが、以前よりもバス乗り場をターミナルに近づけたせいか、のりばは少しいびつな形になっている。また、道路を渡る歩道橋はLCCターミナルらしく?比較的簡素な構造。
しばらくして乗車するバスが到着。この便は東京空港交通の運行便ではあるが、開業当初は子会社だった「リムジン・パッセンジャーサービス(LPS)」が運行していた*1ため、通常のオレンジの車両ではなく引き続き水色の車両で運行される。
今回は思い立ったのが当日日付が変わってからということもあり、無割引の当日運賃(1.900円)で購入しているが、出発24時間前までに購入すれば「早得プラン」として運賃は1,500円。従来から走っている通常価格のリムジンバスは3,200円だそうで、それと比べると大幅に安くなったことになる。
余談だが、この路線の特徴は「空港発の便は乗り遅れると無料キャンセル」されるところ。仮に飛行機が遅れたとしてもチケットが無駄にならないような配慮がされている。これはWILLER系の関与する成田空港路線に共通してみられる特徴。
ちなみに外観こそ異なるものの、内装は殆ど差異がない。細かいことを言ってしまえば座席にUSB電源がなかったような気もするが、従来から運行されているバスよりも1,000円ほど低廉な運賃で運行されていることを考えれば、さしたる問題でもないような。
ちなみに同路線は前述の通り4社共同運行になっているため、会社ごとにバス車内の設備には若干の相違がある。繰り返しになるが、今回乗車したのは「東京空港交通」の便で、それ以外に京成バス、国際興業バス、WILLERの便がある。そういえば、京成バスが自社で成田空港関連の路線を運行するというのは珍しい気がする*2。
余談ついでにもうひとつ話をすると、出発を待っている間に漏れ聞いた話では、客室設備はもちろんのこと、どうやらバスのトランクには事業者ごとに違いがあるようで、空港バスをかつてから担当している事業者のトランクは大型の荷物が格納しやすいような工夫がされているんだとか。この辺りは長い経験があってこそかもしれない。
(他路線だが、WILLER運行便についてはこちら)
バスは07:30に第3ターミナルを出発すると、第2ターミナル、第1ターミナルを経由して最終目的地の池袋駅西口を目指す。それにしても近頃は朝早くから気温が高く、まだ7時台にも関わらず気温はすでに30℃を超えている。
第1ターミナルを出発すると直進して東関東自動車道(東関道)に進入。この頃車内には案内放送が流れるが、このとき流れる車内チャイムは「さくら さくら」。同社の羽田発の路線では聞いたことがないが、国際線の多い成田空港だからだろうか。
しばらく走って成田ジャンクションに差し掛かると、その先は四街道インターチェンジまで制限速度が120km/hの区間。2023年7月に変更されたばかりでまだ日は浅いが、理論上はバスも最高速度で走行することが可能になっている。ただ、ダイヤに余裕があるからだろうか、バスはそのまま安定して100km/h程度で走行を続いた。
成田から都心向けのルートは宮野木ジャンクションから先2つに分かれ、ひとつが京葉道路経由で、もうひとつは東関道経由。京成系は京葉道路、平和交通なんかは東関道経由のイメージがあるが、乗車したバスは東関道に進路を取った。
しばらくすると進行方向左手には幕張新都心が現れ、その後2023年に開業した新駅「幕張豊砂」やイオンモール幕張新都心なんかが見えてくる。そこからしばらく走ると、南船橋駅の先辺りで東関道が終わり、首都高速湾岸線へ接続する。
湾岸線に入ると程なくして浦安ランプを通過し、東京ディズニーリゾートの建物がちらほら見えてくるのがちょうどこの頃。葛西臨海公園の観覧車が見えて少しすると、JR新木場駅の先辺りにある辰巳ジャンクションで湾岸線をあとにして9号深川線へ乗換え。この頃、正面にはスカイツリーが見えてくる。
その後しばらくは川の多いエリアを走っていくのだが、それにしてもこの辺りは背の高いビルが多く、中々迫力のある景観をしている。
9号深川線を箱崎ジャンクションまで進むと、6号向島線を江戸橋ジャンクションまで、その後C1都心環状線を竹橋ジャンクションまで走って5号池袋線と小刻みに乗換え、北池袋出口で一般道に下りた。
総じてゆったり走っていた印象だったが、どうやらそれを上回ってダイヤに余裕があったようで終点の池袋駅西口には定刻よりも30分ほど早い09:00には到着していた。なお、LCBらしく、このバスは駅の正面側ではなく少し裏口感のある西口へ到着する。
バスは乗客が降りると程なくしてどこかへ回送して行った。恐らく折り返し11:15発の成田空港行きになると思われ、それまでどこかで休憩しているのだろう。
なお、逆方向の池袋駅西口発成田空港行きは駅西口の「東京芸術劇場」前にあるロータリーから出発する。ここまで乗ってきたバスは成田空港07:30とかなり早朝だったことで乗客が少なかったが、逆方向の便はバス停から50m近い行列になるほど混雑していた。
ちなみに池袋駅西口のバス乗り場は「7番」。明確に「成田空港行き」との記載があるので、辿り着きさえすれば乗り場を間違えるということは無さそうな。なお、池袋地区ではこの他「池袋サンシャインバスターミナル」からの成田空港路線があるが、こちらはLCBではなく通常料金のリムジンバスなのでご注意を。いずれの路線も事前予約制。
この頃、こちらのバス停には09:15発のWK8105便が到着。この便はWILLERの運行便で、空港路線専用と思われる飛行機アイコンのついた車両が充当されていた。成田空港とはいえ、一昔前はWILLERが空港連絡バスを運行するなんて想像もできなかったから、その意味でも時代の変化を感じる瞬間。
東京・銀座、渋谷、池袋に豊洲市場、川口・赤羽と徐々に路線を増やしつつあるLCB。ただ価格が安ければいいかと言えばそうでもないような気もするが、快適性は従来の路線と殆ど遜色ないわけで、路線がある以上は利用者として最大限活用したいところ。
というお話。