便名 : 便名なし
日付 : 2023/07/xx
区間 : 東急歌舞伎町タワー(17:20)→羽田空港第2ターミナル(18:15)
所要時間 : 00:55
乗車クラス : 普通席(座席定員制)
運賃 : 1,300円(事前クレジット決済)
運行 : 東急トランセ
2023年4月に開業した新宿歌舞伎町の新しい商業施設「東急歌舞伎町タワー」。商業施設としては開業当初から良くも悪くも話題になっているが、交通の面では同ビル1階にあるバスターミナルからは羽田・成田の両空港へ向かう空港連絡バス路線が開業している。ちょうど新宿を訪れる用事があり、ついでに同路線を利用してみることに。
(路線公式サイトはこちら)
17:20発の便に乗車するためビルを訪れたのは17時少し前だったのだが、この日は羽田空港が南風運用だったようで頭上をちらほら着陸機が航過していった。ほぼ真上を通過するC滑走路着陸機に比べ、A滑走路着陸機は少し遠め。タイミングによっては両滑走路への着陸機がほぼ同時に通過することも。
ただ、いずれにしても機体は比較的大きく見える一方で、ほとんど騒音は気にならなかった。着陸直前でエンジンの出力がだいぶ絞られているせいだろうか。
(新ルート上空から見た東京都心の記録はこちら)
ちなみに今回の乗車バス停「東急歌舞伎町タワー」は西武新宿線の西武新宿駅に隣接していて、正面口と北口のちょうど中間くらいの位置にある。それゆえこれまで西武新宿線沿線から羽田空港へ向かう際、西武新宿駅から歩いてバスタ新宿へ向かい、バスに乗換えていたとすると、新宿駅構内の移動が大きくショートカットされる分、利便性が高まっているだろうか。
■ 地図情報
余談だが、バスの出発時刻まで少々時間が余って少しだけ館内を散策してみると、ビルの東側にはスターバックスがあり*1、その正面には「TOHOシネマズ 新宿」があった。スターバックスから見るとゴジラが襲撃してきているような格好に見える。
また、同フロアには「新宿カブキhall」なる飲食店街があり、少し早めの時間から多くの人で賑わっていた。一見すると「誤って理解された一昔前の外国映画における日本」のような内装だが、どの層がターゲットになっているんだろうか。
そうこうしているうちに出発時刻が迫りバスターミナルへ戻ると、バスは回送表示ながら既に停車中。出発時刻10分前を切った頃に少し前進して乗車扱いが始まった。運賃は1,300円/大人1名で、他の新宿周辺から出発する空港連絡バスと同額。
なおこの路線を含む新宿駅周辺発着の路線は交通系ICの利用ができず、全便事前予約の座席定員制なので、事前に東京空港交通のWebサイト「リムジンバス予約Web」から予約する必要がある。この点、他の街からの羽田空港行き空港連絡バス路線より一手間かかるのはちょっと面倒くさいような。
ただ、この日の便には10人弱が乗車したうちの大半はインバウンド観光客のように見え、そのような路線であれば交通系ICカードが利用できるよりも事前決済できたほうが事業者側としては簡便、ということであれば分からないでもない。それにしても、開業3ヶ月ほどの路線を使いこなす海外旅行客はどこで情報を入手しているのだろうか。
バスは2列+2列の横4列配置。東急系の高速バスは出入口廻りのアクリル板が他の会社よりも多く、厳重に作られている印象がある。
定刻通り17:20に出発したが、まず新宿大ガード東の交差点で都道302号線に入るまでに約10分、青梅街道から山手通り経由で初台入口から首都高速中央環状線に入るまで更に20分、合計30分を一般道区間で要した。
首都高速に入ってしまえばあっという間で、大井ジャンクションで湾岸線に乗継ぎ、空港中央出口から一般道に入るまでの所要時間は初台から約20分。余談ながら、大橋ジャンクション付近では右車線で東名高速方面に向かう車が渋滞を起こしていて、進行方向左側の空港方面へ向かう車線のみが流れている状況だった。この辺りを熟知して予め左側車線を走っていたバスの運転士はさすがプロといった印象。
結果的に一般道を走っていた時間の方がよほど長かったということになるが、ともあれ無事に定刻前の18:10頃羽田空港へ到着し、今回は第2ターミナルで降車。京急バスや東京空港交通の自社便では係員さんが荷物を取り下ろすが、他社便では運転士さん自ら荷物を扱わなければならず、ちょっと大変そう。
バスを降りた目の前、第1ターミナルと第2ターミナルの間では現在何らかの工事が実施中。京急の羽田空港駅引上線、もしくはJRの羽田空港アクセス線、そのいずれかの工事だろうか。ちなみにいずれも2020年代の後半から2030年頃にかけて竣工予定。
この日第2ターミナルで降車したのは2名のみで、降車が完了するや否やすぐに第1ターミナルと終着の第3ターミナルへ向かって出発していった。
そもそも乗車したのが交通量の多い時間帯だったということもあるが、以上のような状況ゆえ、時間に余裕がない場合は首都高速に入りやすい新宿駅南口側で甲州街道沿いにある「バスタ新宿」発のバスに乗車したほうが良いかもしれない。なお、バスタ新宿発便は概ね時間当たり3本程度が運行されており、現時点では東急歌舞伎町タワー発よりも圧倒的に本数が充実している。
ただ、西武新宿駅からバスタ新宿まで徒歩で移動することも考慮すると東急歌舞伎町タワー発の便にも勝機はありそう。何より現時点ではまだそれほど乗車率も高くないので、快適に移動したい場合にはこちらのルートもありかもしれない。いずれにしても、今後の推移を見守ってみたい。
というお話。
*1:ただし混雑の割に収容力はかなり小さめで、座席の確保にかなり難儀した。