日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】JAL/JL3653(福岡/鹿児島)


■Sponsored Link

便名 : JAL/JL3653
日付 : 2022/06/xx
機材 : ATR-42(AT4/T01)
区間 : 福岡(FUK)14:10→鹿児島(KOJ)15:00
所要時間 : 00:50
区間マイル : 125
搭乗クラス : 普通席
運航 : JAC(日本エアコミューター)

仙台から福岡までやって来た。福岡で飛行機を乗換えて最終目的地の鹿児島へ向かう。

(ここまでの移動はこちら)

biketourist.hatenablog.com

次に搭乗する鹿児島行きの搭乗口はこれまでも何度か利用した80番台のバスゲート。待ち時間にJALのラウンジへアクセスしようとすると、到着した11番の搭乗口からでは次の便の搭乗口を行き過ぎるような形になるため面倒で、最寄りのカードラウンジに立ち寄った。福岡空港羽田空港と並んでカードラウンジの品質が高く、航空会社のそれと比べても勝るとも劣らない。

(福岡空港のカードラウンジについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

窓際から外を眺めると、ターミナルの形状ゆえ、通路から航空機の距離がとても近く見える。手前のソラシドエア(SNA)の飛行機には以前記事にした、宮崎だいすきポケモンの「アローラナッシー」がラッピングされている。

福岡空港 搭乗待合室から誘導路方向

福岡空港/ 機体デザインとなかなか馴染んでいる

ほんのすこしだけラウンジに立ち寄ったのち、搭乗口へ移動。ちょうど改札が始まったところでそのままバスに乗り込んだ。乗車してほどなくするとバスの扉が閉まったが、どうやら追加で乗客が乗り込むということでその場でしばらく待機。バスがすぐに出発したところで到着時間がさほど変わるでもなし、この角度で空港を眺める機会もそうあるものではないからちょっと得した気分。

福岡空港 JAL3653便 バスゲート

福岡空港/ 飛行機を見上げるような位置関係

しばらくして乗客が乗り込みバスが出発。バスゲートに近いスポットに駐機していた、ANAB787の翼をかすめるようにして搭乗機へ向かう。

福岡空港 JAL3653便 バスゲート

福岡空港/ バス正面はANA機が駐機していることが多い

2-3分ほどバスに揺られて搭乗機に到着。ターミナル端の12番搭乗口からそれほど遠いところではないから、歩けば歩けないこともなさそうな距離だが、バスで運んでくれるのであれば無理して歩くこともないか。どちらかと言えば安全上の理由のほうが大きいのだと思うが。

搭乗するこの便はJAC(日本エアコミューター)による運航で、機材はATR-42。機体後ろ側から乗り込むから降機が早いのは機体後方ということになるが、今回は少し足元の広い最前列を選択。ちなみにこの席が非常口になっている。加えて特徴的なのが反対側のボックスシート。このご時世だと逆向きになっている席が使用できるようになるのはもうしばらく先だろうか。

JAL3653便 ATR-42 最前列

JAL3653便/ ATR機は最前列が非常口

JAL3653便 ATR-42 ボックスシート

JAL3653便/ 右手最前列はボックスシート

以前は日に5便も10便も飛んでいた福岡-鹿児島路線だが、九州新幹線が開業した後は1往復のみとなり、この路線に搭乗するケースは目的地が鹿児島空港に近いだとか、鹿児島空港から離島へ乗継ぐといった限定的な用途に限られるようになってしまったため、満席にはほど遠い座席の埋まり具合で出発。

恐らくJACはこの路線を使って鹿児島空港福岡空港の飛行機の入れ換えをしていると思われ、この目的がなければ全く廃止されてしまっていたかもしれない。個人的には15年以上前にYS-11でこの路線を利用したことがあり、比較的縁のある路線。

1,000mちょっとあれば離着陸できる小柄なプロペラ機ゆえ長い福岡空港の滑走路の全部は必要なく、滑走路中央寄りの誘導路で待機。ジェットスターが離陸するとチャイムが数回鳴って滑走路へ入った。

JAL3653便 福岡空港 滑走路

福岡空港/ E2から滑走路に進入

プロペラ機で背の低い機材のため、機窓から見える風景もゲートから乗って来たバスと同じような視界の高さ。2023年現在の福岡空港に滑走路は1本しかないからこの滑走路を利用するほかないが、この飛行機の大きさからすると滑走路は過剰なほど広い。

JAL3653便 ATR-42 福岡空港 滑走路

福岡空港/ 滑走路の半分に飛行機が収まってしまいそう

離陸して5分ほどすると鳥栖ジャンクションを通過。プロペラ機であることに加えて距離も125マイルしかないとあって巡航高度は低め。それゆえ中長距離路線と比べて地上の様子が鮮明に見えるというのは隠れたメリット。

JAL3653便 ATR-42 大分道上空

大分道上空/ 思いの外高速道路は蛇行している

さらにその後離陸して10分ほどで熊本市付近に到達。航路からは少し離れたところに熊本空港が見えてきた。搭乗当時はまだ新ターミナルの建設中で仮設ターミナルで営業していたが、その後2023年春に無事竣工した。

(熊本空港新ターミナルについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

写真中央左手にはJR豊肥本線が走っているが、同線から熊本空港へ向かう空港連絡鉄道が計画されはじめたというニュースを耳にしたのがこの頃。便利になるのは嬉しいことだが、これから計画したとすると無事開業に漕ぎ着けるのはいつになるんだろうか。

想定利用者数は日に5,000人程度で、先日記事にした「高輪新駅」よりも2,000人ほど少ない。それを考えると、腐っても鯛ならぬ、腐っても首都圏の旅客需要といった印象。尤も、車社会の地域でどれほど公共交通機関を利用するのかは怪しいところ。何より熊本空港は市街地から遠すぎるのが痛い。

(同駅についての記事はこちら)

biketourist.hatenablog.com

JAL3653便 ATR-42 熊本空港上空

熊本空港上空/ 空港は小高い山の上にある

少し遠くを眺めてみたが、この辺りで眼下を眺めると九州自動車道の熊本インターあたり。若干カメラのズームを使用しているとはいえ、水平飛行中にこのレベルで建物が見えるのは珍しい。航路上に自宅なんかがあれば、頑張れば自宅を見つけることなんかも出来るかもしれない。

JAL3653便 ATR-42 熊本市上空

熊本市上空/ よく訪れる「火の国文龍」もこの辺り

この日鹿児島空港は北から南方向への着陸をしていたようで、特に旋回することなく直線で降下。元々それほど高いところを飛んでいたわけでもなかったが、更に高度が下ががり着陸が近づいて来ると進行方向には大規模な開発現場が見えてきた。最近流行りの太陽光発電にしては角度が急な気がするが、何をしているんだろうか。

JAL3653便 ATR-42 鹿児島空港付近

鹿児島空港付近/ ずいぶん大規模に切り崩している様子が見える

そうこうしているうち鹿児島空港に着陸。鹿児島県は静岡県と国内の茶葉の生産量の熱いトップ争いを繰り広げており、2021年は全国第2位。そんな背景もあって、空港近くでも茶畑が広がっているのが鹿児島空港の特徴。

余談ながら、データを見ると鹿児島県は静岡県の半分の面積で同レベルの生産量となっているようで、栽培環境になにか違いがあるんだろうか。 

JAL3653便 ATR-42 鹿児島空港

鹿児島空港付近/ あちこちに建っている柱は霜除けの送風機

ともあれ、機は無事鹿児島空港に到着。同空港でJACのプロペラ機はいくらターミナルに近くとも基本的にはバス送迎で、南国交通のバスがお出迎え。降機して200mほどだけバスに乗り、ターミナルに到着した。