便名 : 松本電鉄上高地線17列車
日付 : 2022/08/xx
区間 : 松本(10:45)→新島々(11:15)
所要時間 : 00:30
乗車クラス : 普通車自由席
運行 : 松本電鉄
神戸から松本に到着し、シャトルバスでJR松本駅までやって来た。
(ここまでの移動はこちら)
松本駅からは松本電鉄上高地線の終点、新島々(しんしましま)駅を目指す。ちなみに同線は2021年8月の豪雨災害によって鉄橋が流出し、2022年6月にようやく復旧し、全線での通し運転を再開したところ。
始発の松本駅はJRと駅舎を共用していて、松本電鉄は端の7番線からの出発。ちなみに同線はSuica等の交通系ICカードは利用できず、自動券売機で紙の切符を購入して乗車する昔ながらのかたち。運賃は片道710円だが、企画乗車券として一日乗車券が1,420円で販売されているので、途中下車する場合はこちらの方が安価になるかもしれない。
路線全長14kmちょっとの間に起点、終点合わせて14の駅があり、平均駅間距離は単純計算で1kmほどの比較的短い間隔。本数は多くて時間2本といった感じで、パターンダイヤは採用されていないが、大体40-50分に1本。
始発の松本駅は東京方面からの特急「あずさ」の終着駅になっていることに加え、駅構内に車庫が設置されていることから比較的頻繁に入れ換えの車両が行き来している。このときも「あずさ」の3両編成の車両が車庫に向かって走っていった。
しばらくすると折り返し11:30発となる列車が到着。車両は中央道なんかを走っていると高速バスでもよく見かける、アルピコグループ共通のデザインをしている。近頃新車(他社からの中古車)を導入したというが、この列車は元々京王井の頭線で走っていた車両。
列車の側面には昔懐かしい「サボ(サイドボード)」が掲示されている。ちなみに当路線の車庫は途中駅にあるが、基本的に営業列車に区間運転の列車はなく、松本から新島々の通し運転の列車のみ。
列車はワンマン運転で、両端の運転台付近は料金箱と車椅子用のスペースが設置されている。鉄パイプで仕切られていて少し物々しい雰囲気。
松本駅を出発すると次の西松本駅までは目と鼻の先*1で、その後も前述の通り平均駅間距離は1kmほどゆえ比較的頻繁に駅が設置されているが、郊外に進むにつれて徐々に駅間距離が広がっていく。終点の新島々駅の手前まで来るとかなり長閑な雰囲気。
松本駅出発から約30分で終点の新島々駅に到着。同駅では改札口に構内踏切を経由で向かう。なお本数が少ないうえホームにはベンチ等がないことから、改札は列車ごとの取扱いで出発ぎりぎりに改札が始まる。
ちなみにこの駅は終着駅だが、そのまま前方に線路が続いている。続いた線路の先には前述の2022年に登場した新型車両が停車中。なお、1980年代まではこの先に約2kmほど線路が続いていて、島々(しましま)駅が設置されていたのだとか。
この路線、路線名に「上高地線」とあるように、上高地へのアクセスの一端を担っている。ただ、鉄道で上高地までダイレクトにアクセスすることはできず、当駅から出る路線バスに乗換え、ここから約1時間の道のり。新宿からの高速バスを利用しないとすると、公共交通機関で上高地にアクセスする場合はここでバスに乗り換えるルートが最も一般的な移動手段ということになるだろうか。
人気観光地への玄関口ということで、ピークシーズンにはかなり多くの旅行客が同駅を利用するから、駅前には大きなロータリーがある。また、道路を挟んだ反対側には多くのバスが駐車されているアルピコ交通のバス車庫があり、必要に応じて臨時便も運行される仕組み。
上高地については以前別の記事で紹介したが、東京から比較的簡単にアクセスできる観光地にしてかなり風景の美しいところ。春は新緑が美しく、夏は避暑地として、秋は紅葉が綺麗なので、機会があれば訪れてみては如何だろうか。
(参考までに、上高地についてはこちら)
というお話。
*1:徐行しながら進むため所要時間は2分程度とられているが、両駅間の距離は400mしかない。