日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗船記】神戸-関空ベイ•シャトル(神戸空港海上アクセスターミナル桟橋/関西空港桟橋)


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便名 : 便名なし
日付 : 2023/12/xx
区間 : 神戸空港海上AT桟橋(10:00)→関西空港桟橋(10:31)
所要時間 : 00:31
乗車クラス : 普通席
運賃 : 1,880円(クレジットカード決済)
運行 : こうべ未来都市機構

お昼に神戸で知人と会う予定をしていたが、予定が変わって次回関西来訪時へ持ち越しに。ともすると何をしたものか迷ったが、神戸空港から出ている「神戸-関西ベイ•シャトル」に乗ってみることに。

「神戸-関空ベイ•シャトル」はその名の通り神戸空港関西空港を結ぶ航路で、日に16往復、32便を所要時間約30分、片道運賃1,880円で運航している。往復割引(購入日から120日以内で往復3,060円、日帰りは2,510円)、ポートライナーセット券(片道1,880円)など、割引運賃が比較的充実しているのが特徴。

(公式サイトはこちら)

www.kobe-access.jp

船は神戸空港の空港島の一角にある「神戸空港海上アクセスターミナル」発着。空港ターミナルビル前からシャトルバスが1時間に2-3本ほど出ているが、それほど離れていないから徒歩でアクセスすることも可能。

詳細なルートは別の記事を仕立てるつもりでいるが、バスに乗らずに歩いて行く場合も改札口前の案内看板にある「関空行き海上アクセス連絡バスのりば」へ向かう。

ポートライナー神戸空港駅 ベイ•シャトル乗り場への案内看板

神戸空港駅/ バスは日中毎時25分、54分と、一部時間帯の40分頃発

船は神戸空港基準で始発が05:30発、最終が00:31着とほぼ終日に亘って運航されていて、始発便(神戸空港発)と最終便(神戸空港着)以外は全てポートライナーからの乗継ぎが可能になっているとか。船の出発が10:00に対しポートライナー神戸空港駅に到着したのが09:48とかなりギリギリだったが、5分ちょっと歩いてターミナルに到着。

神戸空港そのもののターミナルと同様、こちらの海上アクセスターミナルも比較的簡素な建物。ちなみに自家用車でアクセスして船を利用する場合、駐車場が旅行期間中何泊でも無料*1なのだそう。

(神戸空港のターミナルについてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

神戸空港アクセスターミナル 建物外観

神戸空港/ 徒歩5分強でターミナル到着

09:55過ぎにターミナルに入るとまだ乗船開始前だったが、チケットを購入し終えたタイミングで乗船開始のアナウンスがあった。ターミナル内で改札があり、発券されたチケットを端末にかざして通過。チケットを用いず顔認証で通過できるような記載もあったが、何しろ時間がなく使い方がよく分からなかった。

神戸空港アクセスターミナル 建物内全景

神戸空港海上アクセスターミナル/ 出航5分前から改札が始まる

船を運航する「こうべ未来都市機構」は第3セクターで、神戸市などが株主の会社。他には神戸市内のショッピングモールなども運営しているのだとか。同航路としては110人乗りの双胴高速船を2隻所有しており、それぞれ「うみ」「そら」と命名されている。

神戸-関空ベイ•シャトルの船舶

神戸空港AT/ 2隻あるうちの「うみ」号

船は操舵室が2階部分にあるものの客席は平屋。出入口から前方は2列-4列-2列の横8列配置で、この便は窓側のみ2-3列に1人ずつ乗客がいる程度の混雑状況。関西空港桟橋到着後のバスを思い出す限り、およそ20-30人くらいだろうか。

神戸-関空ベイ•シャトルの船舶

神戸空港AT/ 船は110人乗りで比較的小柄

座席は横4列の高速バスと同じような座席で、合皮っぽい表地が張られている。公式ホームページの写真ではモケット張りのように見えたから、更新されたんだろうか。なお、短距離の航路ということもあってリクライニング機能は設置されていない。

神戸-関空ベイ•シャトル 座席

神戸-関空ベイ•シャトル/ 座席は合皮でリクライニングはしない

進行方向正面には船員用の出入口が2箇所設置されているが、いずれもカーテンが下ろされていた。中央には液晶が設置されていて、テレビ番組が放映されている。湾内の航路のため、少し弱いながらも常に携帯電話の電波は入っていた。

神戸-関空ベイ•シャトル 座席

神戸-関空ベイ•シャトル/ 正面のモニタにはテレビ番組が放映されていた

この日は比較的波が高く、桟橋を離れた瞬間から船がゆらゆらと揺れていた。比較的湾内というと穏やかなイメージがあるが、船が小さいからだろうか、波が高い日は欠航してしまうから、その点は若干リスクがある。

なお、船が欠航した場合は船と同じ時刻に出発する代行バスが運行されるので、神戸空港から、関西空港から移動できないということにはならない仕組みになっている。ただしこの場合所要時間は約90分と船に比べて3倍の所要時間がかかる点は注意が必要。

神戸-関空ベイ•シャトル 神戸空港海上アクセスターミナル

神戸空港海上AT/ 停泊中から飛沫が窓を濡らしていた

港は神戸空港の北側(山側)にあり、船は空港島の西側を迂回して関西空港へ向かう。このとき進行方向右手遠方には明石海峡大橋と淡路島の姿を確認できる。遠近法の関係で手前を走っている船がやけに大きく見えているが、この船も明石海峡大橋の下を通過して行くはず。

(明石海峡大橋の上空を通過した際の記録はこちら)

biketourist.hatenablog.com

神戸-関空ベイ•シャトル 神戸空港から淡路島方面

神戸空港付近(10:08)/ 空港の西側を回り込んで関西空港

台風の日や気流の悪い日の飛行機もあまり苦にならない程度には三半規管の強い方だと思っているが、どうにも大きな揺れはあまり得意ではないようで、少し携帯電話を触っていると気分が悪くなってしまった。仕方ないので目を瞑って少し休むことに。

出発から25分を過ぎたあたりで遠くに関西空港の管制塔らしき建物が見えてきたのち、10:35過ぎに港内に入り、10:35過ぎに着岸した。それなりに速度は出ていたように見えたが、波が高かったこともあって若干減速しながらの航行だった模様。

神戸-関空ベイ•シャトル 関西空港島

関西空港付近(10:30)/ 空港島が見えてから近づくまでが長かった

船の到着する関西空港桟橋は空港島(1期島)の北端、ターミナルまで歩いて行くことはできないような場所にある。それゆえ、ターミナルまでは船の到着に合わせて運行されるシャトルバス(船運賃に含まれている)で移動することに。

この日はバス2台運行で、1台は第1ターミナル止まり、もう1台は第1ターミナル経由第2ターミナル行きという組み合わせ。路線バスタイプの車両だが、車両中央の出入口より後ろがいわゆる「三方シート」になっているのが特徴的。

バスは乗客を乗せ終わるとすぐに出発し、約10分弱走って10:45少し前に第1ターミナルの国際線出発フロア(4階)に到着。なお、関西空港は国際線と国内線が別フロアなので、国内線を利用する場合は2階へ移動する必要がある。

神戸-関空ベイ•シャトル 関西空港桟橋からターミナルへのシャトルバス

関西空港T1(10:43)/ 約45分で関西空港第1ターミナルに到着

逆方向、関西空港から神戸空港へ移動する場合、第1ターミナルではターミナル1階北側(到着出口を背にして右側)にあるチケットカウンターで乗船券を購入してからシャトルバスに乗船することになる。

神戸-関空ベイ•シャトル 関西空港到着フロアのチケット売り場

関西空港T1/ ターミナル1階にチケット売り場がある

海上を走る以上天候に左右されやすく、季節によっては比較的欠航が多いという点については如何ともし難いが、自家用車を無料で駐車しておける点は便利。関西空港の駐車場は1日最大1,800円(6日目まで)だそうで、神戸空港に置いておけば安価に済ませることもできるだろうか。

欲を言えば、三宮駅から船に乗るまでの時間がもう少し縮まれば公共交通機関で移動する際もより優位性が際立つと思われ、この点の改善が期待されるところ。船単品では30分でも、前後の移動を含めると三宮駅から約1時間の空港リムジンバスと所要時間は大差なく、戦うのはなかなか大変かもしれない。アトラクションとしてみれば面白いのだが。

というお話。

*1:駐車券を船内にある「駐車券処理機」に通すと無料処理されるとのこと。30日を超える場合は別途申請が必要。