便名 : こまち46号
日付 : 2022/10/xx
区間 : 秋田(18:16)→仙台(20:29)
所要時間 : 02:13
乗車クラス : 普通車指定席
運賃 : -(企画乗車券利用)
運行 : JR東日本
当時発売していた「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」を利用して東北を訪れた際の記録。
この日は早朝に羽田空港から秋田に飛んで1日秋田市内で過ごしたのち、乗車券を使用開始して宿泊先の仙台へ移動する。早朝の移動もJRを利用してもよかったのだが、どうにも時間が合わず、勿体無いがやむ無く飛行機で飛んできてしまった。
(ここまでの移動はこちら)
秋田駅のコンコースには「ようこそ」の幟が多数掲げられていて、秋田犬の写真が載っている。そういえば秋田犬というのは幼い頃から名前こそよく聞くものの、実物を見たことは未だないかもしれない。
そういえば当時は「駅に隠れた150匹のポケモンを探そう」というキャンペーンが同時開催されていて、秋田駅も対象になっていた。秋田駅は「ビリリダマ」だったようで、駅のあちこちにポケモン絡みの掲示がされていた。
駅改札口は在来線と新幹線で改札機と構内の通路が分かれている。改札口上にある新幹線の電光掲示板には、列車の入線予定時刻が表示されていた。ホームにはあまり待つような場所がないから、この時間を参考に改札外で待っている方が良いかもしれない。
改札口前の空間には秋田名物「なまはげ」の大きな像がディスプレイされている。他にも大きな米袋や秋田犬など、何かと色々飾られていてインパクトはありつつもどこかまとまりがないような感じ。
改札口脇には売店(NewDays)があり、駅弁やちょっとしたお菓子などが販売されていた。一部については青森からやって来る特急「つがる」に載って来るんだとか。最近JR東日本は列車に載せてモノを運ぶビジネスにご執心。
改札を抜けてホームに降りると、新幹線ホームは新幹線と在来線で横並び。隣のホームには鮮やかなピンク色の帯を纏った、青森方面に向かう奥羽本線の東能代行き普通列車が停車していた。東北の普通列車を大改革したこの車両もそろそろ30年が近づいてきたが、今後はどうなるんだろうか。
新幹線乗り場の駅名標は新幹線の停車駅のみが記載されていて、次の停車駅は大仙市の大曲駅。日本三大花火大会として名高い大曲の花火大会は一度生で見てみたいところだが、混雑の噂を聞くとなかなか重い腰が上げられず今日に至っている。
秋田駅にはホームドアが設置されていないから、車両全体を見渡すことができる。それにしても近頃ではホームドアが設置された駅がずいぶん増えてきたことで、かつては見慣れた光景だったものが今となってはずいぶん新鮮に映る。
こまち号のE6系車両はスポーツカーのデザインなども担当している、奥山清行氏のデザイン。320km/h走行をすることもあって鼻先が長く、先頭車の半分以上が「ノーズ」と呼ばれる部分になっている。2010年代はJR東日本の特急列車の多くが同氏がデザインした車両だったが、諸々あって今後はどうなるんだろうか。
先代のE3系車両には平仮名で「こまち」とロゴが入っていたが、2代目のこちらの車両はイラストに変わった。イラストは秋田出身の小野小町と、時速320kmの風をイメージしているんだとか。
さて、乗車するこまち46号はこの日秋田から東京へ向かう列車としては最終1本前の列車。18時過ぎに秋田を出て、約3時間50分かけて東京へ向かい、東京駅には22:04に到着する。この後は東京行き最終のこまち48号が秋田駅19:10発、20:14に仙台行きのこまち96号と続く。
秋田空港から東京へ向かう飛行機の最終便は割に遅い出発で20:55発(2023年10月末からの冬ダイヤ時点)なのだが、飛行機に乗るために秋田駅西口から秋田空港へ向かうリムジンバスは最終が19:25発。秋田市街地を出発する時間はほぼ同じなので、滞在時間はいずれの交通機関でも殆ど変わらない。到着時間は1時間ほど飛行機が早いが、都心までの移動を考慮するとどっこいどっこいといった感じ。
ところで、車両の出入口には黒い大きな板状のものが見えるが、これは新幹線区間で使用するステップ。フル規格の新幹線と在来線を走行するいわゆる「ミニ新幹線」は車体のサイズが異なるから、新幹線のホームと車体の間には大きな隙間が開いてしまう。それゆえ、新幹線区間ではこのステップが展開される。一方、秋田駅のホームは元よりミニ新幹線仕様ということもあり、ステップを展開せずとも問題なく乗降することができる。
普通席は(グリーン車もだが)2列+2列の横4列配置。黄色の座席は「黄金色に実った稲穂」をイメージしているんだとか。シートピッチは980mmで、車両が小柄なせいだろうか、1,000mmを超える一般的な新幹線車両と比べると少し短め。可動式の枕が設置されているあたりは2010年代以降のJR東日本の特急列車らしさがある。
車両はインバウンド旅行客増加の影響もあり、ここ数年の間に出入口脇の座席を1列潰して荷物置き場が設置された。勿論あるに越したことはないとは思いつつ、あまり利用されている場面を見たことがないような。あまり気にして見ていないから、気づいていないだけかもしれないが。
この日は日中に沿線火災?があったようで、列車によっては30分以上の遅延が発生していたが、幸い大きな影響を受けずに秋田駅を出発。列車は最初の停車駅の大曲駅でスイッチバックするため、30分弱は座席が逆向きで走っていく。どうにも逆向きというのは未だ慣れない。
10月ともなると18時台は既に真っ暗闇で、特に車窓でこれといった景色もないから、本なんかを読みながら過ごした。ちなみに途中の田沢湖駅を超えたあたりは結構な山間部で、ところどころ携帯電話の電波が入らないところもある。幸いにして、この列車に関しては目立った遅れもなく盛岡駅に到着。停車時間2分の間に予定通りはやぶさ号と連結すると、そこから約40分ほど走って定刻通り仙台駅に到着した。
秋田から仙台というとそれほど遠くない印象があるが、意外と?東京名古屋間より少し短い程度、約300kmの距離があるようで、普通に乗車券•特急券を購入すると10,000円を超える。もし今回の企画乗車券がなければ、こんな旅程を組まなかったかもしれない。
というお話。