日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗機】JAL/JL3872(天草/熊本)


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便名 : JAL/JL3872
日付 : 2022/10/xx
機材 : ATR42-600(AT4)
区間 : 天草(AXJ)09:55→熊本(KMJ)10:15
所要時間 : 00:20
区間マイル : 42
搭乗クラス : 普通席
運航 : AHX(天草エアライン)

福岡空港から天草まで始発便で移動してきた。

(ここまでの移動はこちら)

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天草にも美味しいものが沢山あるから立ち寄っていきたいところたが、天草空港では約30分の待ち合わせで1日1便の熊本行きに乗り継ぐ。尤も、天草エアラインは1機しか保有していないから、「乗り継ぎ」といっても搭乗するのは同じ飛行機ではある。

天草から熊本空港までは時刻表上の所要時間が約20分。遠い昔に搭乗した北大東→南大東航路ほどではないが、こちらの便も離着陸までの地上滑走も含めて20分なので、正味の飛行時間としては10分ちょっと。

(「日本最短」の航路についてはこちら)

biketourist.hatenablog.com

何だかんだ到着が10分-15分ほど遅れた前便の天草空港到着後、いちど到着出口を抜け、チェックインカウンターで次便の搭乗券を入手。このタイミングでは既に保安検査場が開いていて、通過するとほどなくして搭乗。

余談ながら、ATR機が就航する規模の空港だと搭乗待合室は乗客全員が待機できるほど広さのないことが多く、保安検査場が常時開いているというところは割と少ない。それゆえ、出発直前に検査をしてそのまま搭乗、というケースが多い気がする。

天草飛行場 AMX ATR42-600

AMXのATR機はイルカを模したデザイン

飛行機はターミナルと平行に駐機されていることに加え、ATR機の出入口が後方にあることで、搭乗時は尾翼側を回り込むようにして滑走路側から搭乗した。通常は機首側を歩くことが多いから、このルートはなかなか珍しいような。

なお、天草空港は台地の上にあって見晴らし良好で、海まで視界を遮るものがない。それゆえ、滑走路側を向くと奥に長崎県島原半島が見える。両島はそれほど離れておらず、天草の鬼池港から島原の口之津港まではフェリーで所要時間約30分。車がなければ430円(大人)で移動することができる。

天草飛行場 駐機場

天草空港/ 奥に見えるのが島原半島

前述の通り遅延したこともあり、本来熊本空港に到着していたはずの10:20頃に天草空港を北に向けて離陸すると、進行方向左手には先ほど遠景に見えていた島原半島が間近に見える。手前側、幾筋にもなっている林?が特徴的な地形。

JAL/JL3872 雲仙普賢岳

雲仙普賢岳/ この日の風向きでは離陸後左手に見えた

暫くすると左手には少し規模の大きい港が見えてくる。これは熊本港で、ここから先ほど見えていた島原半島島原外港との間を片道約45分で結ぶ高速フェリー「オーシャンアロー」が発着している。ただ、両端ともに郊外にある*1こともあって、熊本から長崎までの移動手段として見ると公共交通機関のみでは実用性がそれほど高くないのが珠にキズ。

JAL/JL3872 新熊本港

熊本港上空/ 正面左手は埋め立て中だろうか

バスでは40分ほど要する先ほどの熊本港からJR熊本駅区間を、飛行機だとものの1分ほどで通過。熊本駅前は新幹線が開業して駅舎が建替え、駅前には高層ビルがいくつも建つなど、九州のなかでもここ10年ほどで特に様変わりした地域のひとつ。

JAL/JL3872 JR熊本駅上空

JR熊本駅上空/ 川と山に挟まれて駅周辺はコンパクト

熊本駅上空を通過すると、30秒もしないうちに熊本城が見えてくる。2016年春の震災によって甚大な被害を受けた熊本城は2021年3月にようやく天守閣が復旧したところ。ただ、全体の復旧にはまだ時間を要し、完全な復旧は2037年度を予定しているんだとか。

JAL/JL3872 熊本城上空

熊本城上空/ 城の復旧完了は2037年予定なんだとか

その後まもなくJR豊肥本線新水前寺駅上空を通過。同駅の南側、画面下方には市内の著名な観光地である水前寺成趣(じょうじゅ)園がある。個人的には幼い頃鹿児島から車で観に来たことがあったような。

JAL/JL3872 JR水前寺駅上空

JR水前寺駅上空/ JRと交差する道路には路面電車が走る

徐々に高度が下がってきて、左手に「えがお健康スタジアム」や「パークドーム熊本」といったスポーツ施設が見えてくるとまもなく着陸。比較的背の低い建物が多いこともあり、大きな建造物が集中している様子はなかなか迫力がある。

JAL/JL3872 えがお健康スタジアム

サッカー場(えがお健康スタジアム)が見えるとまもなく着陸

こんな長閑な熊本空港周辺だが、ご存知の通り現在近隣では半導体工場が続々と建設され、言わば半導体バブルといった様相。当該業種はなかなか需給の変動が激しいイメージがあるが、末永くこの地域に根付くことを期待したいところ。

JAL/JL3872 熊本空港付近

熊本市街から空港までは約20kmほど

到着した熊本空港は殆どの搭乗橋を使用しておらず、当時の仮設ターミナルまでは連絡バスでの輸送。当時、飛行機の正面では新ターミナルが建設工事の真っ最中だったが、ここから約6ヶ月ほどした2023年3月に同ターミナルは無事供用を開始している。 

阿蘇くまもと空港 工事中のターミナル

阿蘇くまもと空港/ 外観はだいぶ完成が近づいた

(新ターミナルについてはこちら)

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ランプバス羽田空港や成田空港を中心に活躍している東京空港交通出身。首都圏在住の方は空港近辺で見たことがあるという方も多いのでは。何やら、熊本空港のターミナル建替えに伴い、帳簿価格よりも安い金額で譲渡されてきたのだそう。

塗装は車体中央部が一部塗り替えられているが、オリジナルのイメージを壊さないような塗装で、これがオリジナルと言っても違和感のないような仕上がり。

阿蘇くまもと空港 駐機場 ランプバス

ランプバス東京空港交通からの移籍車

熊本空港では定刻通りだと約3時間弱の待ち合わせで次の大阪伊丹行きの便が出発する予定。天草からの便が若干遅れたことで時間も限られるから、早速次の目的地へ移動した。

*1:熊本側、熊本港から熊本駅までは路線バスで約40分ほどを要する。島原側は島原側で、諫早駅まで島原鉄道を利用して約70分ほど。