日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】富士五湖~新宿線1304便(富士山駅/バスタ新宿)


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便名 : 富士五湖新宿線1304便
日付 : 2022/04/xx
区間 : 富士山駅(18:29)→バスタ新宿(20:25)
乗車クラス :  普通席(座席指定制)
運行 : フジエクスプレス

日帰りで山梨の桜の名所、「新倉山浅間公園」を訪れ、東京へ帰るところ。

(往路はこちら)

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公園から富士山駅までは徒歩30分ほど。駅地下にあるフードコートでご当地グルメの「吉田うどん」を食べ、JRで帰ろうかと思ったものの、ちょうど中央線がトラブルで運転を見合わせてしまったので、復路も高速バスで帰ることに。

富士山駅 改札口前

富士山駅/ 鉄道は同駅でスイッチバックの構造

それにしてもあっという間に春を迎え、3月にもなるとだいぶ日が長くなってきた。富士山駅直結の商業施設の屋上には展望広場があり、そこからは間近に富士山を眺めることもできるのだが、何もない平場からでも富士山は十分綺麗。線路沿い、少し右に視界を向けると、少し遠くに富士急ハイランドの姿も見える。

富士山駅 富士急ハイランド方向

富士山駅/ 右手奥には富士急ハイランドが見える

富士山駅から東京方面へのアクセスは鉄道であればJR中央線に直通する特急「富士回遊」が出ているが、高速バスも路線が充実していて、都心だけでも新宿のほか、東京、池袋、渋谷などに向かう路線が開設されている。バスに乗車するためにバス停近くで待っていた20分ほどの間にも、先発の新宿行きや渋谷行きなど、何本かバスが出発していく様子が見えた。

同駅から新宿へ向かうバスは多くが山中湖始発だが、今回乗車する18:29発のバスは富士山駅始発で、富士急行グループのバス会社であるフジエクスプレス*1による運行。同社は山梨ではなく東京都港区に本拠地がある。やって来たのは以前乗車したJR四国の高速バス「高知エクスプレス」と同じ、バンホール社の「アストロメガ」車両。

(以前乗車した「高知エクスプレス」はこちら)

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富士山駅 フジエクスプレス 高速バス

富士山駅/ 今回乗車する路線は富士山駅始発

バスは側面に葛飾北斎が描いた富士山がデザインされている。2階建てで車体が大きい分余白も十分にあり、白い車体に描かれた富士山はなかなか見映えがする。

富士山駅 フジエクスプレス 高速バス

車体両側で異なる富士山が描かれている

出発30分ほど前に予約した時点で最前列に空席があり、今回も最前列を確保。この路線は所要時間2時間程度の近距離の高速バスということで、「高知エクスプレス」とは異なり、2列-2列の横4列配置になっている。

なお、どうやら同社では運用が固定されていないうえ、中央道系統のバスの予約サイト「ハイウェイバスドットコム」では「2階建て」というアイコンは設定されているものの、実際は特に2階建て車両がどの便という表示は出てこないらしい。それゆえ、さも平屋の車両かのごとく表示されるため中々分かりづらいが、座席指定画面のシートマップが若干特殊な配置になっているので、いくつか便を見てみると手がかりが掴めるはず*2

フジエクスプレス スカニア 車内

2階建てだけあって天井は少し低め

そういえば、富士山駅には駅正面に大きな鳥居が設置されている。ちなみに今回は訪れられなかったが、駅から徒歩5分ほどのところの国道上には富士山信仰の象徴として「金鳥居」が建立されているとか。

富士山駅 駅正面

富士山駅/ 駅正面には大きな鳥居

ともあれ18:29に富士山駅を出発。河口湖駅富士急ハイランドを経由して高速道路へ向かう。鉄道は河口湖駅が始発で、富士山駅を経由して富士急ハイランドに向かうから、この辺りは鉄道とは順序が異なっている。

バスは全高4m弱、着席した状態で地上から3メートル程度の高さに視点がある。タイヤよりも大分前方にいることもあり、動き出すと乗用車と動き方が違ってちょっと不思議というか、違和感を感じる。

始発の富士山駅はほぼ全席空席で出発したが、河口湖駅で半分ほど、富士急ハイランドで約9割が埋まり、その次のバス停「中央道下吉田」で殆ど満席となった。この路線は通常時でも結構な混雑を見せているから、今回乗車したような繁忙期に利用する際はとりあえず早めに予約しておくことがおすすめ。

バスはしばらく中央道の支線、富士吉田線を進み、大月ジャンクションで本線と合流。この辺りから徐々に渋滞が始まった。走っている車線によって進むスピードが異なるようで、しばらくすると前方を走る京王の高速バスに追い付いた。

フジエクスプレス 高速バス 中央道

甲府方面からやって来たと思われるバスに追い付いた

追い付いたバスとは若干停車する停留所が異なるようで、バスタ新宿に到着するまで追い越し追い越されを繰り返し。この他にも周りには京王の高速バスが多数現れ、中央道は高速バス需要が高いことを感じさせられた。中には後日別の機会に乗車した飛騨高山からのバスも見かけたが、定刻でも約6時間を要するのに加えて渋滞となると、運転士さんは勿論のこと、乗客すら中々大変そう。

(新宿発飛騨高山行きのバスについてはこちら)

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渋滞はなかなか解消しないまま相模湖を越えて東京都へ入り、圏央道が分岐して八王子に近づいたところで漸く少しずつ車が流れるようになってきた。ただ、もはや遅れを回復できるような状況にはなく、初台で首都高4号新宿線を下り、バスタ新宿に到着したのは定刻よりも約35分ほど遅れた21:00頃。まあ、元々定刻通りに到着できるとは思っていなかったから、この程度の遅延で済めば期待以上といった感じ。

バスタ新宿からはエスカレーターで1つ下のフロアへ降り、JRで目的地へ向かった。バスタ新宿はJRほか鉄道各社への乗換えが容易なのがありがたい。

週末など中央道の渋滞リスクはあるものの、ここ最近は復活したインバウンド需要で鉄道がえらく混雑しているというから、座って移動できるバスはより一層重宝するはず。便数が回復するのもそう遠い話ではなさそうな。

というお話。

*1:直訳すると「富士急行」なので、言うまでもなかったかもしれない。

*2:確証はないものの、07ABの直後が10ABになっている便があり、ここに階段があるような気がする。