日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】SLパレオエクスプレス(熊本/三峰口)


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便名 : パレオエクスプレス
日付 : 2021/09/xx
区間 : 熊谷(10:10)→三峰口(12:50)
所要時間 : 02:40
乗車クラス : 普通車指定席
運行 : 秩父鉄道

朝、突然三峰神社に参拝しようということになり秩父へ向かう。最寄り駅の三峰口駅まではいくつかの経路が考えられたが、今回はJR高崎線で熊谷まで行き、秩父鉄道に乗換えるルートを選択。三峰口駅からは路線バスで三峰神社を目指す。

最初の区間、熊谷までは上野から草津号。普段はグリーン車を選択することが多い同列車だが、乗車時間50分ちょっとの熊谷までとなるとさすがにグリーン車ではなく普通車指定席で移動。次回2023年3月のダイヤ改正では列車名が「草津」から「草津・四万」に変更されて車両も変更されるそうだが、現行車両の行方やいかに。

(以前利用した際の記録はこちら)

biketourist.hatenablog.com

JR高崎線 草津31号 車内

普通車でも十分快適だが、若干の古さは否めない

熊谷駅では18分の乗継ぎ。JRの改札口と秩父鉄道の改札口は別々になっていて、一旦改札を出てからの乗換え。現在秩父鉄道では交通系ICカードが利用できるようになっているが、訪問した2021年9月当時はまだ利用できず、乗車券を現金で支払った。

この熊谷駅から三峰口駅まではSL「パレオエクスプレス」号に乗車する。尤も、先を急ぐようであれば各駅停車や急行「秩父路」*1号の方が速いが、この日は急ぐ旅ではない。

SL列車の座席は空きがあれば当日購入もできるが、今回は熊谷駅に向かう道中にインターネットで予約したのち駅構内にある臨時窓口で支払いをし、料金券と引き換えた。ちなみに予約は以下の公式サイトからすることができる。

(秩父鉄道公式サイトはこちら)

www.chichibu-railway.co.jp

09:50過ぎに草津号を降りたタイミングで汽笛が聞こえていたから何となく把握していたが、ホームに下りると列車は既にホームに据え付けられていた。ホーム上はなかなか混雑していて、車両の全体が写せるような写真を撮るような余裕はなさそうな状況。

秩父鉄道熊谷駅 パレオエクスプレス号

(@熊谷駅)特別仕様のヘッドマークを装着

この日のパレオエクスプレスは「SLガリガリ君エクスプレス」としての運転。ガリガリ君を製造する赤城乳業株式会社は「赤城」を名乗っているものの、実は埼玉県の会社。

先頭の混雑を抜け、客車に乗車するが、車両出入り口脇に掲げられている「指定席」の札もガリガリ君仕様の特別なものに変わっていた。

パレオエクスプレス サボ

(@熊谷駅)サイドボード(サボ)も特別仕様

車内はボックスシートが並んでいる昔ながらの客車列車という感じ。JRに所属する同車両の座席は青だった気がするが、こちらの車両の座席は外装と合わせてえんじ色。1ボックスに1つ窓がついているから、眺望面での当たり外れは少ない。

SLパレオエクスプレス 座席

シートピッチは見た目より余裕がある

列車は熊谷駅を出発すると、武川、寄居と停車しながら進んでいく。速度はそれほど速くなく、目測で40-50km/hくらいだろうか。モーター駆動の電車ほど走行はスムーズではなく、いかにも引っ張られているというような前後動が続くから、同行者曰く「あまり快適ではないね」とのこと。

この日はそれほど乗車率は高くなく、目測で50%に満たない程度の乗車率。ボックスに他の乗客が来ないだけでなく、隣のボックスも空席だった。

パレオエクスプレス 車内

割とのんびりした車内

途中、寄居駅で9分停車している間に後続の普通電車に道を譲り、出発から約1時間30分で長瀞(ながとろ)駅に到着。駅近くには荒川が流れていて、川に沿って国指定の名勝・天然記念物の「長瀞岩畳」がある。寄居駅に続き、この長瀞駅でも約11分の停車。

長瀞駅 パレオエクスプレス

(@長瀞駅)石畳で有名な長瀞の駅前ではイベントを開催中

ちなみにこの日は「パレオエクスプレス」が出発した後、長瀞駅前ではガリガリ君の無料配布イベントが行われたらしい。そのまま乗車していったから、残念ながら入手することはできなかった。

長瀞駅発車後も同じようなペースで進み、その途中、上長瀞駅を出たところで荒川を渡る。この鉄橋はSLの撮影地として有名で、この日もそれほど天気がよくないにも関わらずカメラを構えた人の姿が見られた。たしかに外からSLを映すと映えそうな気がするが、車内から景色を写してもあまり面白い写真にはならなかったのが残念。

その後、秩父駅で再び小休止、再度後続の普通電車に道を譲る。この普通電車は熊谷駅を55分後に出発した列車なので、いかにSL列車がのんびり走っているかがお分かりになると思う。なお、この秩父駅西武秩父駅とは別の場所で、西武秩父駅に対応する秩父鉄道の接続駅は隣の御花畑駅。ややこしいから間違えないように注意したい。

御花畑駅を出発すると勾配の厳しい区間に入り、約30分で終点の三峰口駅に到着。この列車はSL列車にしては折り返し時間が短く、復路14:00過ぎの出発まで約70分しかない。三峰口駅の構内踏切は前方にあり、後方の客車を降車して前方に移動している間に機関車は既に切り離されていた。

三峰口駅 C58 363

(@三峰口駅)すぐに切り離され復路の仕度が始まった

三峰口駅では5分の待ち合わせで三峰神社行きのバスに乗り継げる。目的地の三峰神社まではここから約45分の道のり。

*1:2022年10月の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」開業のタイミングで大幅に減少してしまったが、当時はまだ日中に数往復の設定があったのだ。