日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】JR室蘭本線·4455D(室蘭/東室蘭)


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便名 : JR室蘭本線·4455D(普通列車)
日付 : 2022/07/xx
区間 : 室蘭(08:43)→東室蘭(08:56)
所要時間 : 00:13
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : -(企画乗車券利用)
運行 : JR北海道

2022年に発売されていた、「HOKKAIDO LOVE! 6日間パス」を利用して道内を旅行した最終日。これまで東室蘭までは訪れたことがあったが、そこから先、室蘭までは未踏破だったので、この機会に訪れてみることに。

早朝にホテルをチェックアウトし、新札幌駅から「北斗」で東室蘭までやって来て普通列車に乗換え、室蘭駅に到着。殆どタッチしただけですぐ戻るのだが、室蘭駅ではほんの少しだけ時間を設けて少し駅前を散策した。

(ここまでの移動はこちら)

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灯台?のような円柱型というあまり見ないデザインの室蘭駅舎は1997年に供用された4代目。先代の駅舎は国の登録有形文化財として近隣で保存されているんだとか。

JR北海道 室蘭駅 駅舎外観

JR室蘭駅/ あまり見かけない形の駅舎

室蘭本線」と言いつつ本線は東室蘭から長万部方面に抜けてしまうため、室蘭駅はどちらかといえば支線のような扱いで駅前はいかにも地方都市といった感じ。なお、高速バスは割と充実していて、札幌行き「白鳥号」「むろらん号」(各7往復)に加え、新千歳空港行き「はやぶさ号」(4往復)が運行されている。


ちなみに駅前を右に進んでいくと1998年に完成した全長1,380mで東日本最大の吊り橋「白鳥大橋」があり、橋を渡ると対岸を走るJR室蘭本線の崎守駅東側あたりに合流する。ただ、自動車専用橋なので徒歩で渡ることはできないので注意。

JR北海道 室蘭駅前

JR室蘭駅/ 3方を海に囲まれている

室蘭の街そのものはそれほど大きくないが、駅前に掲げられている観光案内をみると観光スポットは比較的豊富な様子。海に面している箇所が多いからか、看板にはやけに「展望台」が多いような印象がある。

ちなみに地図上にある「フェリーターミナル」は2023年10月から青森と室蘭を結ぶ航路が新規開設されるそう。同航路の所要時間は7時間ほどと函館-青森航路の倍ほどの所要時間を要するようだが、どれくらい流行るだろうか。もう少し所要時間が短いといいのだが。

他の航路としては以前2018年に岩手県宮古と室蘭を結ぶ航路が開設されたものの、COVID-19の影響を受けて2020年4月に休止され、その後まだ復活できていない状況にある模様。

室蘭市内 観光案内

室蘭市内観光案内/ JRはS字カーブを描いて東室蘭へ向かう

さて、しばらくして駅に戻ってくると、ちょうど改札が始まったところ。乗車するのは室蘭08:43発の東室蘭行き普通列車。それにしても今回は弾丸ツアーになってしまったが、次回はもう少しゆっくり時間を取って室蘭の街を訪れてみたい。

JR室蘭駅 駅周辺観光案内

JR室蘭駅/ 街の規模の割に見所が多い

乗車した2022年7月当時、同線の普通列車の多くは気動車だったのだが、その後2023年5月に新型車両の737系が導入され、多くの列車が電車に置き換わった。なお、朝晩の一部の普通列車は間合いで特急車両によって運行されるものがあるそう。

余談ながらこの列車、元々客車だった車両にエンジンを追設した変わり種。一部はJR東日本に移籍し「SL銀河」の客車兼補助動力として活躍していたが、こちらもほぼ時を同じくして2023年6月に老朽化により引退している。

JR室蘭本線 室蘭駅 普通列車4455D

JR室蘭駅/ まもなく引退の気動車2両編成

当時は引退が迫っていたということもあり、車両側面は汚れている上塗装が剥げているなど、結構な傷み具合。尤も、JR東日本では下手をすれば特急列車すら塗装が剥がれ落ちた状態で走っているから、塗ってもらえているだけまだマシかもしれない。

JR室蘭本線 普通列車4455D 車両

JR室蘭本線/ 痛みが激しいのは海沿いを走るからだろうか

この車両は元々乗客の多い札幌近郊の通勤路線(札沼線)で走っていたことから、車内は収容力重視の座席配置。ドア横には謎のスペースがあったが、かつてあったデッキを取り払った名残りか何かだろうか。煙突かとも思ったが、それにしては薄いような気がする。

JR室蘭本線 普通列車4455D 車内

JR室蘭本線/ 謎の小スペース

座席は1+2の横3名掛け。通勤通学には少し遅い時間帯ではあったものの乗客はそれなりに多かった訳で、この辺りであっても割と有効な座席配置なのかもしれない。

JR室蘭本線 普通列車4455D 車内

JR室蘭本線/ このフレームの一人掛けは珍しい

窓は北海道らしく二重窓になっている。北海道の列車は総じて雪による破損防止のため外側はポリカーボネイト製のようで、窓はくすんで眺望がいまひとつなのが若干の残念ポイント。乗車したのがそれほど眺望が優れている区間ではないからさして問題はなかったが。

JR室蘭本線 普通列車4455D 車内

JR室蘭本線/ 北海道らしい二重窓

定刻通り出発すると、列車は母恋、御崎、輪西と停車して終点の東室蘭駅に到着。同駅では同じホーム反対側に到着したばかりの、折り返し09:22発の「すずらん5号」となる列車に乗換え。

今回乗車した車両は札幌の車庫に入出庫する関係上、早朝深夜には千歳線を走る姿が見られたので、夜遅くに新千歳から札幌へ向かう途中など、時々目にすることはあったものの、個人的にはこれまで乗車する機会が一度もなかった。

前述の新型電車の登場により、気づけばあっさりいなくなってしまっていたから、このタイミングで一度乗車することができて良かったのかもしれない。せっかくなら室蘭本線を100km/h超で爆走する様も見てみたかった気もするが。

というお話。