日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】スーパーいなば1号(岡山/智頭)


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便名 : スーパーいなば1号
日付 : 2022/07/xx
区間 : 岡山(06:46)→智頭(08:08)
所要時間 : 01:22
乗車クラス : 普通車指定席
運賃 : 2,060円(特急券部分•クレジットカード決済)
運行 : JR西日本

昼過ぎに岡山市内で予定があるが、朝早く起きられて時間があったので早々にチェックアウト。因美線の未乗区間を潰し込むため、「スーパーいなば」号に乗り込む。

この日は駅近くの「グランヴィア岡山」に宿泊していて、駅まで歩いて移動している間に携帯電話から特急券を手配し、ホームまでやって来た。

(宿泊先についてはこちら)

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ホームに降りると列車はすでに停車中。余談だが、岡山駅の電光掲示板は少し変わっていて、貨物列車は「貨物列車」として表示されるのが面白い。

JR岡山駅 ホーム

JR岡山駅/ 旅客列車以外も多く往来する

乗車する「スーパーいなば」号は岡山駅鳥取駅を日に6往復、所要時間1時間50分ほどで結んでいる特急列車。車両は正面の黄色塗装がどことなくイギリスの鉄道車両のようにも見える、だいぶさっぱりしたデザイン。

この列車、意外な?使い方としては、東京駅から岡山駅まで「サンライズ」で移動してそこから同列車に乗り継ぐと、羽田空港から始発の飛行機には少し遅れる*1ものの、08:30過ぎには鳥取駅に到着することができるというのもある。

JR岡山駅 スーパーいなば1号

JR岡山駅/ 2両編成の特急列車

車両の側面にはJR西日本の文字とともに鳥取県県花二十世紀梨」が描かれている。どうやらこれは鳥取県の資金補助を得て製造されたことに因んでいるんだとか。同様に島根県が資金補助をして製造された車両もあり、こちらには島根県県花である牡丹が描かれている。

(「牡丹」の描かれた車両についてはこちら)

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JR岡山駅 スーパーいなば1号

JR岡山駅/ 鳥取県県花が掲げられている

列車は2022年の乗車当時、2両編成のうち1両が指定席、1両が自由席といった構成だったが、2024年3月のダイヤ改正からは全車指定席化が予定されている。座席は同時期に製造された北陸方面へ向かう特急列車と同じものが設置されているのだそう。なお、充電用のコンセントは設置されていない。

JR岡山駅 スーパーいなば1号の車内

スーパーいなば1号車内/ 座席はかなりシンプルなデザイン

自由席はそれなりに混雑していたが、指定席は空席多数で岡山駅を出発。どうやらこの日車掌さんが使用している端末にシステム障害が発生していたようで、手元で座席情報が確認できなかったらしく、通常なら省略されるらしい車内改札が実施されていた。このタイミングで事前に購入することができなかった、「Setowa」のパスのエリア外にはみ出す部分を精算した。

JR岡山駅 スーパーいなば1号の車内

JR岡山駅/ 指定席は空席多め

岡山駅を出発した時点ではまだ雨は降っていなかったが、山陽本線をしばらく走っているうちに徐々に雨が降り出し、強くなってきた。ちなみに岡山駅を出て最初の停車駅となる上郡駅までと上郡駅から鳥取駅までは進行方向が変わるが、どちらの向きに走る時間もほぼ等しいことから、岡山駅時点では最初に走り出す向きに座席がセットされている。

JR山陽本線 スーパーいなば1号の車内

JR山陽本線/ 当時は梅雨明けするかしないかという頃

列車は約40分ほどで最初の停車駅、上郡駅に到着。このとき隣のホームには滋賀県野洲まで向かう普通列車が停車中。中国地方が中心のこちらの車両と京阪神地区の車両がすれ違うというのもどこか妙な感じがする。

列車は進行方向を変え、ここから智頭駅までの約55kmほどは智頭急行線を走る。どういう訳か「スーパーはくと」ともども、この路線は前面展望が充実していて、こちらの車両も乗務員室との仕切り壁のうち、助手席側は窓が開いていて、前面展望を眺めることができる。

(「スーパーはくと」についてはこちら)

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JR山陽本線 スーパーいなば1号の車内

上郡駅/ 関西圏の車両と一瞬顔を合わせる

指定された席でぼんやり前方を眺めていたら車掌さんから座席を移動しても良いと提案してもらえたので、お言葉に甘えて最前列1D席へ移動。以前「スーパーおき」では通路側のC列席に座ったが、そのときは扉の桟に視界が阻まれたので、この列車に関してはD席に座った方が良さそう。

智頭急行 スーパーいなば1号の車窓

作用駅/ 右側のホームは姫路と新見を結ぶ姫新線

列車はそれなりの速度で走っているにもかかわらず、路線は高規格すぎてスピード感が感じづらい。余談ながら、この車両はあまりに先頭部分が平坦すぎて、トンネル侵入時に所謂「トンネルドン」と呼ばれる現象が生じることから、流線型の車両であれば制限なく走行できる一部のトンネルの侵入時に制限速度が付加されているのだとか。

智頭急行 スーパーいなば1号の車窓

大原駅/ 双方停車だが、双方右側通行で進入

上郡駅を出発して約45分ほどで智頭急行線を走破し、列車は智頭駅に到着。列車はここから因美線に入り鳥取駅に向かうが、私は同駅で列車を下車して因美線に乗換える。乗換時間は短いが、乗換え先の列車は降りた向かい側に停車していると車内改札の際に車掌さんが教えてくれた。

今回は智頭駅で降りてしまったが、あと30分乗っていれば鳥取まで辿り着くわけで、瀬戸内側の岡山と日本海側の鳥取とはイメージ的に割と離れているイメージがあるものの、乗ってしまえば思ったよりも近いな、という感じ。

というお話。

*1:羽田発鳥取行の始発便は06:25発で、遅れなく運航されると08:15頃には鳥取駅に到着できる。