場所 : 鹿児島県指宿市
時期 : 2022年11月第3週ほか
沖縄都市モノレール開業前は「日本最南端の駅」だった、鹿児島県指宿市にある指宿枕崎線の西大山駅。同駅ホームに立つと眼前に大きな開聞岳が広がっている。
■ 地図情報
同駅の属する指宿枕崎線は途中駅の指宿、もしくは山川駅を境に大きく本数が減少するため、上り8本、下り7本のみしか列車がやって来ない。それゆえ、日中の列車は同駅での停車時間が気持ち長めに取られることも。
鉄道でアクセスする場合は13:47着着の下り列車で到着し、14:34発の上り列車で出発するのが一番効率的だろうか。なお、路線バスで同駅に直接アクセスすることはできず、最寄りのバス停からでも数kmの距離がある。
駅はホーム1つ線路1つで、写真奥が指宿方面。しばらく線路は一直線で、あたり一面には田畑が広がっている中を列車が走ってくる。
駅東側にある踏切横断中に撮ったのが以下の写真。目の前が若干上り坂になっていることもあり、線路が果てしなく続いているようにも見える。この先もう少し進んだところがかつて「青春18きっぷ」のポスターに使われたんだとか。
同駅は前述の通り公共交通機関でのアクセスが悪いこともあり、アクセスは自動車が一般的。駅近くを走る国道226号線から小道に入ると、100mもしないところに駅につながるアプローチ道路がある。大型バスも通行するからか、えらく道幅が広い。
単なる無人駅にも関わらず駐車可能台数はかなり多めで、ともするともはや駅の意味を考えてしまうが、駅があるからこその集客力と考えればいいんだろうか。
駅は小さな公園を併設しており、また駅前には「かいもん市場 久太郎」という物産館が営業している。ただし、このお店は朝は08:30開店だが夕方16:30には閉店してしまうようなので、遅い時間には営業していない点に注意。
ところで、2003年8月に沖縄都市モノレールが開業し、那覇空港のお隣、赤嶺(あかみね)駅が日本最南端の駅となったことから、同駅は現在「JR最南端の駅」を自称している。他にも鹿児島県内では山川駅が「JR日本最南端の有人駅」、枕崎駅が「本土最南端の終着駅」などあちこちに最南端がある模様。
この日訪れたのは17:30ちょっと前で、ちょうど下りの普通列車がやって来るタイミングだったから列車を待ってみた。やって来た列車は乗客の数もさることながら、外観から老朽化によってかなりダメージを受けている事がわかる。そう遠くない将来に更新が必要になりそうな気もするが、新車は導入されるだろうか。
ちなみに冒頭の写真は5年ちょっと前のもので、2022年の11月に訪れた際の写真が以下の通り。ここ数年で線路の保守状況に何らかの変化があったようで、線路上にも草が生い茂っていた。昨今鉄道業の苦境が報じられているうえ、ここ最近は本業への熱意がまるで感じられないJR九州のこと、あっさり切り捨てられないといいのだが。
少し暗い話題になってしまったが、同駅の所在する鹿児島県指宿市には砂蒸し風呂をはじめとして観光名所が点在している。たとえば以前紹介した「唐船峡そうめん流し」なんかも指宿市内で、ここから車で30分ほどでアクセスできる。
(「唐船峡そうめん流し」についてはこちら)
また、「そうめん流し」の先には池田湖があり、ここでは春先に菜の花畑が咲き誇っている。池越しに開聞岳を望む風景はこちらもなかなかの景色。
ちなみに池田湖ではかつて恐竜「イッシー」が現れたという伝説?があるのだとか。流石にイッシーは見られないまでも、池の畔には全長3m近い「大うなぎ」が飼育されている施設があるから、これを見てみるというのも良いかもしれない。
というお話。