日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【旅行情報】2022年夏·東西JRの「どこかに」系きっぷの話


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行くあてのない旅が最近の流行り。

2022年の6月下旬から7月上旬にかけて、突如としてJR東日本JR西日本からいわゆる「どこかに」系の企画乗車券が発表されたので、そのご紹介。

① 「サイコロきっぷ(JR西日本)」
大阪発着で、エントリー料4,500円を支払ってJR西日本のWEBアプリ「WESTER」上に表示されるサイコロを振ると、出た目の目的地までの乗車券(500円)の購入権が手に入るというもの。つまり、大阪から合計5,000円で西日本のどこかを訪れることができる。「サイコロ」「旅」となるとどうしても「水曜どうでしょう」が頭をよぎるのは毒されすぎだろうか。もしくは、桃太郎電鉄のほうかもしれないが。

(公式サイト案内はこちら)

www.jr-odekake.net

■ 価格
エントリー料 : 4,500円
乗車券代 : 500円

■ 利用可能期間及び発売期間
以下の期間中、一人あたり2回までエントリー可能。

エントリー期間 : 2022年7月19日(火)から同年9月30日(金)まで
※ エントリーから乗車券が購入できるまでに最大10日間を要する
発売期間 : 2022年7月29日(金)から同年10月29日(土)まで
利用期間 : 2022年7月29日(金)から同年10月31日(月)までの連続3日間 

■ きっぷの効力
このきっぷの行き先候補は以下の通り(かっこ内は当選確率)で、「ゆき」「かえり」の新幹線・特急列車普通車指定席に往復各1回乗車できる。なお、一部の行き先については経路上の特定の駅で途中下車できる点が特徴的。

  1. 芦原温泉(1/6)※福井駅で途中下車可
  2. 餘部(1/6)※城崎温泉駅で途中下車可
  3. 舞鶴(1/6)※西舞鶴駅で途中下車可
  4. 白浜(1/6)
  5. 倉敷(1/6)※岡山駅で途中下車可
  6. 尾道(5/36)
  7. 博多(1/36)

一番割引率の低いのが東舞鶴で45.5%、最も高い博多は82.9%と結構な差がある。それゆえ博多は「当たり」扱いで、確率が他よりも低く設定されている。なお、もし博多以外の目的地が2回抽出された場合、2回目は博多を選択することも可能*1とのこと。

というのがJR西日本の「サイコロきっぷ」。

② 「どこかにビューーン(JR東日本)」

2022年12月頃開始予定のJRE Pointの特典商品。

東京駅・上野駅・大宮駅から概ね150km以上のJR東日本の新幹線駅4つが候補として表示され、その中のどれかひとつの駅にJRE POINT 6,000ポイントで往復できるというもの。個人的な印象としてはJR東日本は最近やたらとJREポイントを吐き出させようとしているように見えるが、それほどポイントが重荷になっているのかもしれない。

ところで、「どこかに」という名前で4つの行き先、往復で6,000ポイントという商品設計はどこか既視感があるが、これはJALの「どこかにマイル」と同様、株式会社野村総合研究所NRIデジタル株式会社が保有する特許をベースに提供されていることによる。余談だが、「ビューーン」は「View」と掛けているんだろうか。

■ 価格
6,000 JRE Point

■ 利用可能期間及び申込み期間
申込み期間 : 21日前から6日前まで
同時申込みは最大6名まで(各自のポイントで精算)、申込みから3日以内に行き先確定
現地滞在時間は最低5時間以上、最長7日間

なお、当該商品の開始に先だって、先行体験イベント「新幹線 どこかに冒険 Days」が開催される。これは2022年9月、10月の特定の平日3日間に一人6,000円(税込)で候補地4箇所のどこかを訪れることができるイベントが開催される。詳細は以下リンク内、2022年7月5日のプレスリリースを参照されたい。

(以下、公式サイトリンク)

www.jreast.co.jp

範囲がJR東日本の営業エリアに限定される関係上、日本全国が対象の「どこかにマイル」と比べると訪れられる範囲が少し限定されるが、あてのない旅をしてみるのもよいかもしれない。

それにしても最近は行き先を無作為に選ぶ商品が突然増えた印象がある。個人的にも割と活用しているほうだから何とも言いがたいが、ここを訪れたい、という気持ちよりも無作為に選ばれるという射幸心が勝っているということだろうか。

というお話。

*1:2連続で博多が抽出された場合、博多以外に変更することは不可。尤も、1/36が2連続で当選する可能性はほとんどないが。