便名 : 津山・西脇-大阪線特急501便
日付 : 2022/07/xx
区間 : 大阪駅JR高速バスターミナル(07:00)→津山駅(09:58)
所要時間 : 02:58
乗車クラス : 普通席(座席指定制)
運賃 : 2,920円(窓口クレジット決済)
運行 : 西日本JRバス
前日大阪に到着し、翌朝早々に高速バスで出発する日程。
泊まっていたのは大阪・本町の辺りで、バスは大阪駅のJR系高速バス乗り場から出発。地下鉄の駅に向かっていると、えらく期間の長い通行止めの掲示が出ていた。てっきり末端区間なのだとばかり思っていたが、地図を見るとジャンクションに近い場所。それにしても3年も通行止というのは都心ではなかなか珍しい。
(公式サイトの案内はこちら)
最初から脱線してしまったが、地下鉄を利用して大阪駅へ到着。この日乗車するのは、西日本JRバスと兵庫県の神姫バスが共同運行している、中国ハイウェイバス「津山・西脇-大阪線」の07:00発の津山行き特急。鉄道空白地帯の多い中国自動車道上に多数停留所が設置されていて、区間便も合わせると日に30往復程度が設定されている。
(路線公式サイトはこちら)
乗車当時のダイヤでは、07:00に津山駅行き特急と西脇営業所行き急行が同時発車するようになっていて、乗り場には縦に2台が並んでいた。
ところでこの路線、下り便の場合は始発バス停から宝塚インターバス停まで*1の区間で乗車する場合は予約が可能。「可能」程度であれば大丈夫だろうと油断していたが思いの外混雑していて、出発10分ほど前に乗り場に到着し窓口で乗車券を購入した時点では窓側の空席は数えるほどしかなかった。なお、大阪駅の窓口ではクレジットカード決済が可能。
2023年7月現在ではダイヤ改正があり、この07:00発の便は特急から急行に変更されており、また06:30発の便が復便されているが、当時はこの便が当日の始発だった。
同路線では急行が起点終点合わせて25停留所、特急が11停留所。ただ、多くは高速道路上のバス停だからだろうか、これほど停留所の数に差がある割に所要時間には20分弱しか差がない。これはよく比較対象に挙げる、種別によって停留所はおろかルートそのものが異なり、それゆえ所要時間の差が大きい「九州号」*2異なるところ。
バスに乗り込むと車内は2列+2列の横4列、後方お手洗いの座席配置。また、当時らしく各座席には仕切り板が設置されていた。緩和された今となっては徐々に見かけなくなってきたが、2020年代初頭にはそんな時代もあったということで記録として残しておく。
出発時刻が近づくにつれて徐々に乗客は増え、最終的に自席よりも前は殆どの窓側座席が埋まった。さすがに通路側まで埋まるというほどではなかったが。
津山までは約165kmで、途中加西(かさい)サービスエリアで休憩がある。前述のようにこの便は「特急」だが、追加で「泉」「福崎インター」に停車する「準特急」も設定されていて、さながら一昔前の京王線のよう。関西なので阪急電鉄のほうが適切か。
バスは出発するとJRの高架をくぐり、大阪駅の南側を経由して新御堂筋へ。それにしても、大阪駅はいつ訪れても工事している印象がある。関東で言えば横浜駅も同じようなイメージがあったが、あちらはようやく少し落ち着いたような。
しばらく走り、バスは新大阪駅の新御堂筋上の側道にあるバス乗り場で乗車のためて停車。上を新幹線が走る狭い空間にある上、バス停には落書きが多数残っていて少し雰囲気が悪いが、ここで数人が乗車した。
新御堂筋をしばらく走っていくと、隣車線を走る長野県・上高地行きのアルピコ交通に追い付いた。ちょうど初夏から夏にかけてベストシーズンとなる上高地。しばらくご無沙汰しているから、またタイミングを見て訪問したい。
(「上高地」についてはこちら)
高速道路に入る直前、バスは「千里ニュータウン」バス停に停車。阪急系高速バスの多くとJR系高速バスの一部、山陰方面へ向かう日本交通系の高速バスが停車するこのバス停は大阪メトロ御堂筋線から直通する北大阪急行の「桃山台」駅前にあるから、バスを始発から乗車する必要がなければ、案外このバス停も便利かもしれない。
バスは程なくして伊丹空港の北側を通過し、中国池田インターチェンジから高速走行を開始して津山インターまで中国自動車道を進む。岡山や広島へ向かうバスは途中から線形の良い山陽自動車道を進むから、中国地方へ向かう路線で中国自動車道経由のバスというのはなかなか珍しい。
バスは出発して約1時間30分、行程のちょうど中間辺りとなる加西(かさい)サービスエリアで小休止。少し年季の入ったように見える建物の正面には「五百羅漢」の文字と像が設置されている。
あまり規模の大きくないサービスエリアではあるが、駐車場には路線バス用の停車枠が設置されている。時おりこれを無視して駐車している車を見かけることがあるが、ここでは適切に運用されていた。
休憩後、バスは播但線を跨ぎ、宍粟(しそう)市に入ると「山崎インター」バス停に停車し、更にしばらく走ると「佐用インター」に到着。同バス停の近くには智頭急行の線路が走っているが、残念ながら近くには駅が設置されていない。
その後も「作東」「美作(みまさか)インター」「中国勝間田」と停車するものの、そばを走るJR姫新線と乗換えができそうなバス停はないまま。ただ、どういう訳か各バス停ともにちらほら降車客がいた。迎えが来ているのだろうか。
そんなことを考えているうちに中国自動車道を下り、「津山インター」バス停に到着。
一般道を10分ほど走ると終着の「津山駅」バス停に到着。大阪まで日に20便弱、他に岡山駅や東京・新宿行きの高速バスが設定されているから当然といえば当然かもしれないが、一般路線バス乗り場5つ、高速バスのりば2つと鉄道駅の規模からすると立派すぎるほどのロータリーが整備されている。
駅の一角には割と綺麗に維持されている蒸気機関車が展示されていて、その後ろにある建物は屋根の形が特徴的な「ルートイン」。どういう訳か、この津山という街は規模の割にホテルが充実している印象がある。
ともあれ津山駅に到着。時間の読めないバスからの乗換えとしては少しタイトだが、10分弱の待ち合わせでJR姫新線新見行きの普通列車に乗り換えた。