場所 : 鹿児島県南大隅町
時期 : 2023年1月第1週頃
同じく大隅半島の観光地である「雄川の滝」を訪れたのち、車で約1時間ほど南下。やって来たのが「本土最南端」の佐多岬。奥には薩摩半島南端にある開聞岳の姿が見えている。
ここが「本州最南端」なのであれば沖縄は本土ではないのか?と思ってしまうが、法律上は「沖縄以外の本邦の地域」のことを本土*1と呼び、更に「本州、北海道、四国及び九州」を「本土」、これに付属する島を「離島」と定義*2しているらしい。
(先に訪れた「雄川の滝」についてはこちら)
訪れた1月は日の入りも早く、16時過ぎに「雄川の滝」を出た時点で日は既にだいぶ傾いていたので、佐多岬に到着したのは日没間近の17時頃。かつては佐多岬一円の範囲が有料道路になっていたが、2012年に完全無料解放されている。
駐車場はそれほど台数が多くないものの、夕暮れ近いこともあって無事駐車することができた。駐車場の中央には大きなガジュマルの木があり、異様な存在感を示している。どうやらここで車中泊をしようとしている旅行者も何組か見られた。
この辺りは前回訪れた2014年から2023年までの間にだいぶ整備されたようで、当時はなかった案内所兼お手洗いの建物が建っていた。言い方は悪いが、観光地が民間から公営になって改善されたというのも比較的珍しいケースのような。
さて、展望台へ向かうが、駐車場からは少なからず距離がある。駐車場の脇のトンネルを抜け、比較的激しいアップダウンを15分弱歩くとようやく展望台、というような塩梅。中盤以降に階段の箇所も多いので、車椅子やベビーカーでは少し厳しいかもしれない。
トンネルを抜けた先には「佐多岬園地」の案内図が設置されていて、先には「御崎神社」がある。神社の先で「佐多岬展望台」「展望広場」「灯台守広場」のそれぞれへ向かうルートが分岐しているといった形。
道は一旦下ったのち上がっていくようなルートになっていて、下の写真の山の頂上に見えるのが今回の目的地。なお、道中あまり照明らしい照明はないので、早朝夜間に展望台へアクセスする場合は懐中電灯等を用意した方が無難。尤も、そのような時間帯には訪れない方が良いと思うが。
駐車場から15分弱で、メインの「佐多岬展望台」へ到着。道中は薄暗かったが、展望台の南側、西側はひらけている(というよりも海)ので、こちらは辛うじてまだ明るさを保っていた。
展望台には各地との位置関係を示すパネルが設置されている。薩摩半島と大隅半島は逆Uの字型をしていて、最狭部の直線距離は10kmほどしかない。また、佐多岬を起点にすると距離の書いていない鹿児島市街よりも種子島•屋久島の方が近い。
この頃になるとさすがに暗くなってきたが、そうすると、かえって海の向こうの島陰が見やすくなった。位置関係からみるに、左の平たい島が種子島、中央の背の高い山が屋久島だろうか。あまり自信がないが、開聞岳の距離感を考えるにあながち外れていないんじゃないかと思う。
展望台で日没を迎えてしまったので、わずかな残照のなか駐車場へ戻る。展望台には数名がいたが、道中では特に誰とすれ違うこともなかったから、暗闇の中を1人歩いて帰った。薄暗い神社というのは別に何があるでもないけれども、ちょっと不気味。
ちなみに日中訪れるとこのような眺望。灯台のあるところまでは行かれないが、手前の「灯台守広場」までアクセスすることができる。
訪れた時間帯が悪く少しおぼつかない感じになってしまったが、日中に訪れれば開聞岳が綺麗に望めるスポット。市街地から少し遠いのが玉に瑕だが、大隅半島側の根占港から薩摩半島側の山川港を結ぶフェリーなんかを活用して訪れるというのも良いかもしれない。
というお話。