訪問日 : 2021年9月ほか
愛称 : 宮崎ブーゲンビリア空港
空港シリーズの11回目は、宮崎市郊外に位置する宮崎空港。
(公式サイトはこちら)
海沿いや山間部に立地しがちな九州の空港のなかでは福岡空港に次いで市街地に近く、電車で10分ほどで宮崎駅までアクセスできる利便性のよさが特徴。鹿児島まで新幹線が開業した今となっては、九州のなかで陸路でアクセスするのが最も大変な県になってしまった感があるが、その不便さを空港の立地が補っている感がある。
ちなみに空港愛称は「宮崎ブーゲンビリア空港」。個人的にはブーゲンビリアと言われてもあまりピンと来ないが、県観光の父と言われた岩切章太郎氏が普及に努めた花なのだそう。そんな訳で空港ターミナル最上階の展望デッキにはロゴのネオンサインが掲げられている訳だが、照明の色合いも相まってなかなかな妖しげな雰囲気。こんな看板を国道沿いで時々見かけるような。
宮崎空港には航空大学校が隣接している縁から、展望デッキには飛行機がディスプレイされているが、日本の空港の展望デッキで実機が展示されているのはこの宮崎空港だけなんだとか。展示されているこの飛行機は2011年の東日本大震災の際、津波被害を逃れることのできた航空大学校の訓練機なのだそう。こうして見ると、機体が小さいとはいえ、ずいぶん華奢なタイヤで機体を支えているんだなという印象。
館内中央の大きな吹き抜けは「オアシス広場」と名付けられ、頻繁にイベントが実施されている。宮崎はプロ野球などのキャンプ地になっていたり、はたまたゴルフの大会が実施されたりとスポーツが盛んな土地柄で、この日もゴルフ関連の展示がされていた。
ちなみに、宮崎県は株式会社ポケモンと協定を締結し、ポケットモンスターのキャラクター「ナッシー」「アローラナッシー」を宮崎だいすきポケモンに任命、県の地域活性化に向けた取り組みを実施している。この取り組み、宮崎県は全国で7番目、九州では初なんだとか。
(宮崎県によるプレスリリース)
この取り組みのひとつとして、空港到着ロビー前には「ナッシー」の顔出しパネルが設置されている。動かなければ、1本くらい宮崎市郊外の幹線道路に埋まっていても気づかないかもしれない。
また、これとは別に、空港ターミナルを出たところ、バス乗り場の前には同県出身の俳優、温水洋一氏の像が座るベンチが設置されている。それぞれのアイテムに関連性は高くないから纏まりはないが、これらの取り組みを見るに宮崎県はなかなか観光に力を入れている様子が感じられる。
ターミナル内に戻ると、1階にはチェックインカウンターと到着出口、2階には売店と手荷物検査場、3階にはレストラン、屋上が展望デッキという構成。2階の売店は空港の規模に比して割とラインナップが充実しており、ご当地名物の「チーズ饅頭」や「おび天」など、基本的な宮崎土産はここで手に入る。
3階のレストラン階では「チキン南蛮」や「鶏の炭火焼き」、「冷や汁」といったご当地メニューのほか、かねてから高い人気を誇るという「ガンジスカレー」といったメニューを出す店が並んでおり、どの店舗もなかなかの高評価。ちなみに3階のお店だけではなく、1階到着出口脇にはラーメン屋があってこれも負けず劣らずの高評価の模様。
今回は「宮崎和牛ゴロゴロカレー」を選択。ゴルフが盛んな地域だからだろうか、ゴルフ場のクラブハウスのような内装のお店で食事をしているとゴルフ中のお昼休みのような心持ちになる。
そんなこんなで待ち時間を過ごし、次の目的地へ向かった。
■ おまけ
ゴルフ県の空港らしく、お手洗いの入口のサインは男性・女性ともにゴルフを楽しんでいる。南国の空港ではこんなちょっとした遊び心をちらほら見かけることが多い*1。
というお話。