日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】APJ/MM0271(札幌千歳/沖縄那覇)


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便名 : APJ/MM0271
日付 : 2021/01/xx
機材 : A320-200
区間 : 札幌千歳(CTS)11:10→沖縄那覇(OKA)15:10
所要時間 : 04:00
区間マイル : 約1,400
搭乗クラス : 普通席
運航 : APJ(Peach)

日本最長路線のお話。

あっという間に時が過ぎてずいぶん昔の話になってしまったが、2019年の夏前に世界最長の国際線路線、シンガポールからNYまでの便に搭乗したことがある。所要時間はなんと驚きの18時間。

(当時の搭乗記がこちら) 

biketourist.hatenablog.com

では、日本国内の最長区間はというと、これは沖縄那覇と札幌を結ぶ路線。所要時間は約4時間でちょっとした国際線並み。経営破綻前はJALも飛んでいたものの(しかもジャンボジェットでだ)、今はANA系のみ。

せっかくなので、何かの折にこの路線にも乗ってみようと思い、2020年中にANA便を何度か予約したのだが、このご時世で何度か欠航になり、敢えなく断念。そんなタイミングで、ANALCCであるPeachが同路線に就航したので、この便に乗って移動してみることに。

当日は札幌からスタートし、JRで空港までやって来た。そういえば改札口のど真ん中にあるこのテーブル状のものは、何に使うのだろうか。荷物台なのかと思っているが、真偽のほどがいまいち定かでない。

JR新千歳空港駅 改札口

改札を通らない荷物の場合にこの台の上を通過させる、とかだろうか

Peachのチェックインカウンターは出発階のANA側最奥部で、春秋航空日本の隣。Peachの国内線はチェックイン開始時間が出発時刻の90分前で、この日は到着したのが早すぎてその辺でしばらく待機。

新千歳空港 Peachチェックインカウンター

手前が春秋航空、奥がPeach。手前の掲示春秋航空のもの。

Peachは現状、完全なチケットレスにはなっていないようで、自動チェックイン機でチェックインすると、感熱紙の搭乗券が発行された。この辺りは、完全電子化されているJetstarの方が楽だなという感想。ともあれ、無事搭乗券を手にいれたので、手荷物検査場を通過し、制限エリアへ。

Peachの利用する手荷物検査場Aは出発フロアの最果てで、近くに店舗はないので、買い物は先に中央で済ませるか、中の店舗かといった感じ。新千歳は商業エリアが充実しているのに対し、中の店舗はスペースの関係で商品が限られているので、制限区域外でもろもろ買ってから入るのがおすすめ。

新千歳空港 Peach 手荷物検査場

LCC専用?の手荷物検査場

この日の搭乗口は0番。 後に調べて知ったのだが、この0番搭乗口、以前は国際線用の搭乗口だったのだそう。どうりで他の搭乗口とからは遠い上、変に奥まったところに待合室がある訳だ。

出発20分ほど前に搭乗開始。今回はそれなりの搭乗時間なので、非常口座席を事前指定しておいた。「スマートシート」というカテゴリになるそうで、座席指定料金は790円。これで4時間快適に過ごせるのであれば、個人的には全く厭わない支出。

乗り込んでみると、初期位置が15度倒れた状態でセットされている新シートだった。ネットで調べたところ、機番JA824P以降の自社導入機材がこのシートなんだそう。LCCとはいえシートを製造しているのは有名なレカロ社なんだそうで、思っていたよりもはるかに快適だった。もちろん快適になる分には何の不満もないのだが、近頃どんどんシートが薄くなっているような。10年くらいしたら更に今の半分くらいになっているんだろうか。

APJ271便 非常口座席

ぱっと見でリクライニングしている様子がわかる

窓の外は北海道らしい雪景色。これから南国に向かう飛行機から眺められる景色とは思えない。

APJ271便 新千歳空港 雪

沖縄では考えられない天気

搭乗してしばらくするとドアクローズ。乗客は各列1グループいるか、いないかくらいの埋まり具合といったところ。

APJ271便 新千歳 沖縄那覇 機内

乗客としては快適ではあるが…。

非常設備の案内が終わると、息つく間もなく離陸。この日は北から南方向、2本並んだうちのターミナル側、01Rから離陸。新千歳では、飛行機の交差が最小限になるからか、北から、南からの別に関わらず、奥が着陸、手前が離陸のケースが多いような。

離陸するとすぐに苫小牧の市街地が見え、その後海上へ。

APJ271便 苫小牧上空

このくらいの高度だと街の様子がよく分かる

日本の端から端まで飛ぶようなこのフライト、どんなルートなのかが気になるところだが、実際は以下のようなルートだった。

(実際のルート)

  • 函館上空を飛び越し、鳥取まで日本海上を飛び続け、そこから本州を縦断。
  • 宮島辺りで瀬戸内海に到達し、そのまま本州を離れた。
  • 九州は大分から入って、中央の山岳エリアを飛び越し、薩摩半島から東シナ海へ。
  • その後のルートは東京や関西からの沖縄便と一緒。

ただご覧の通り、上空では一面の雲に阻まれ、今どこにいるのかはわからないまま。こうなってくると、外を眺めるのみでは4時間はなかなか長い。幸い、本を読んだりうたた寝したりしているうちに、時間はあっという間に過ぎたが。

APJ271便 上空

地上の様子はわからず

当日、沖縄は気温こそ札幌と比べ物にならない暖かさだが、生憎の曇り予報。予報の通り、降下していくうちにどんどん空が暗くなってきた。

APJ271便 沖縄本島上空

沖縄本島上空

この日の那覇空港は千歳と逆に、南から北方向への着陸。この場合、沖縄本島の東側を南端まで飛び越してから、海上でUターンするような着陸経路になる。こんな飛びかたゆえ、目を凝らして見ていると先行機が小さく見えたりすることも。

APJ271便 沖縄本島上空

ぼやけているが遥か遠くに空港が見える

なんとも中途半端な天気だが、大きく揺れることはなく15時過ぎに那覇空港に着陸。これだけの距離にも関わらず、定刻と10分と違わないという定時性に改めて驚く。

その昔、ANA系の那覇空港LCCターミナルといえば、メインのターミナルから離れた、シャトルバスでしかアクセスできないような僻地にあったのだが、国内線、国際線の各ターミナルが連結されて以降、LCCも同じターミナルから発着することになったのだそう。

APJ271便 沖縄 那覇空港 41番ゲート

ターミナルの果てだが、以前よりは大分まし

飛行機は国内線ターミナルの最奥、41番ゲートに到着。この辺りは初めて足を踏み入れたが、確かにまだ新しそうな雰囲気を感じる。

APJ271便 沖縄 那覇空港 41番ゲート

北海道はもう日没直前くらいの時間帯

そんなわけで、那覇空港に降り立った。空いていればLCCも快適で、疲労度的にはレガシーキャリアと何ら変わらない。

実はこの日、那覇に滞在したわけではなく、しばし休息の後JALの最終便で大阪へ向かったのだが、それはまた別の話。