便名 : やまびこ58号
日付 : 2023/06/xx
区間 : 盛岡(11:08)→上野(14:19)
所要時間 : 03:11
乗車クラス : 普通車指定席
運賃 : -(ダイナミックパッケージ利用)
運行 : JR東日本
東北地方の太平洋沿いを走る路線の乗りつぶしを終え、東京へ戻るところ。
(ここまでの移動はこちら)
釜石駅から乗ってきた「はまゆり2号」が定刻通り走っていれば、盛岡駅では7分ほどの待ち合わせで「やまびこ」に乗り継げるはずだったが、途中で動物(シカ)と衝撃した影響で盛岡駅に25分遅れで到着。元々乗換えがタイトめだったからある程度予期できることではあったが、結果的に手配していた列車には間に合わなかった。
今回の移動は「ダイナミックレールパック」で手配していたから、本来指定列車以外には乗車できなず無効になる訳だが、旅程内に含まれる列車で生じた遅延による乗り遅れだったこともあり、救済措置としての「後続列車の自由席の利用」が可能か窓口に確認しにいくと、特例で後続列車の指定券を発行してもらえた。

指定券の発行された後続列車の出発までは約30分あり、改札外の売店で食糧調達。盛岡にはコッペパンが有名な「福田パン」というお店があるのだが、このお店の商品が駅構内にある売店でも販売されている。
(外部サイトの店舗情報はこちら)

駅コンコースにはフードデリバリーサービスのWoltの広告が多数掲出されている。この手の配達サービスは都心部ではいつの間にか見慣れた光景になった訳だが、まだ地方都市を見ると導入状況はまちまちで、2025年になってUberのサービス提供が始まった出雲市(島根)のような街もある。それにしても、UberではなくなぜWoltが主流になったかは気になるところ。
(出雲市についてはこちら)

そうこうしているうちに出発10分前になり、改札を抜けてホームへ移動。かつての始発駅だった盛岡駅は今や半数近くの列車で途中駅となってしまったが、「やまびこ」に関しては2025年現在でも盛岡駅が北限。
通常ダイヤにおいて、臨時列車がなければ盛岡駅始発のやまびこ号は時間あたり1本程度の運転。東北新幹線は郡山から先盛岡までを行き先とする速達タイプ以外の列車すべてが「やまびこ」になっているから、列車によって停車駅がまちまちで分かりづらい。今回乗車する列車は仙台まで各駅停車で、そこから先は白石蔵王、新白河、那須塩原、小山といった需要の小さい駅を通過するタイプ。
加えて、2025年11月現在では日中10時から13時までの時間帯、盛岡駅発時点で10分間隔で続行する「やまびこ」と「はやぶさ」に同じ号数(例えば10時発はどちらも「52号」)が振られていて、なおのこと分かりづらい。3桁まで番号が振れるのであれば、誤乗を防止するためにもう少し工夫はできないんだろうか。

東北新幹線ではときどき線内完結の列車でもE6系を併結した17両編成で運行されることがあるが、今回乗車する便に関してはE5系のみの10両編成。当駅始発かつ日中の列車なのでルール通り自由席であっても座れないということはなさそうだったが、指定席を確保できているというのはありがたい。

指定されたのは3列席の窓側。普段自分自身で座席指定をするときには2人掛けのE席側を選びがちだから、指定席で3列席というのは割と久しぶりかもしれない。

盛岡駅では前述のコッペパンのほか、ご当地っぽいものをいくつか購入。首都圏でもちらほら見かけることのあった「小岩井」というのは盛岡市郊外にある牧場。気付かぬうちに小岩井ブランドのジュースなんかは終売していたらしく、言われてみれば最近見かけないような気もする。

盛岡駅を出発した直後、列車は雫石川を横断。盛岡駅は雫石川と北上川の中洲にあって、市街地は北上川を渡った先に広がっている。天気が良い日に駅前にある「開運橋」から見る岩手山はなかなかの眺望。

この日は天気も良く、まだ梅雨どきにもかかわらず車窓は初夏のような雰囲気。岩手県では田植えを5月から6月にかけて行うようで、ちょうどこのタイミングは田植え直後と言った感じだろうか。
調べてみると、田植えというのは東北地方よりも温暖な九州地方の方が遅い、というケースがあるとか。どうやらこれは東北では秋の気温低下前に刈り取りを終わらせる必要がある、ということらしい。

盛岡から仙台に向けて進んでいくと徐々に水を張ったばかりの田んぼは少なくなっていって、一面青々とした緑色に。ここから数ヶ月で人の腰丈くらいまでに成長するのだからものすごい生命力。ちなみに世界で最も成長の早い植物は竹で、条件によっては日に1mも成長することがあるとか。

「はやぶさ」であれば約40分の盛岡-仙台間を80分かけて走破し、仙台駅に到着。途中4分停車の駅が北上、一ノ関と2駅あるが退避する列車は1本しかなく、一ノ関では空退避。繁忙期に走る臨時列車のために予め設定されているんだと思われる。
仙台駅の前後は新幹線とは思えないような急曲線になっていて、基本的に通過することは想定していないような線形。出発直後、進行方向左手には以前宿泊した「ANA Holiday Inn Sendai」の建物が見えてから暫くすると、徐々に速度が上がり始めた。
(ANA Holiday Inn Sendaiについてはこちら)

仙台駅を出発し、次の福島駅までの間は直後(6分後)を走る「はやぶさ」に追われているため全力走行。ダイヤは275km/hで組まれているようだが、遅延が生じた場合などは車両性能いっぱいの320km/hまで出すこともあるとか。さすがに通常時よりも45km/hも速度が出ればかなり遅延の回復には寄与しそうな。
福島駅のある福島市は作曲家である古関裕而氏の故郷。その縁で、新幹線ホームの発車メロディは代表曲である「栄冠は君に輝く」が採用されている。ちなみに同氏は読売巨人軍の球団歌「闘魂こめて」と阪神タイガースの球団歌「六甲颪」の両方を作曲するなど、野球に纏わる音楽を多数手掛けているが、それほど野球そのものには興味がなかったとか。

福島から東京までは約1時間30分だが、この辺りまでは割とよく来るからか、気分的にはもう東京に戻ったも同然。そんなことを考えているうち、福島駅から約15分で次の郡山駅に到着。
駅の仙台方には地場のバス事業者、福島交通のバスの車庫があり、多数のバスが次の出番に備えて休んでいるところ。全部が全部古い訳ではないものの、首都圏と比べると在籍しているバスは年季が入っている車両が多そうに見える。そういえば、つい最近同社と会津地方の会津乗合自動車が合併するというニュースがあったが、合併後も両者の塗装はそのままなのだそう。

車庫の端には中長距離の高速バス車両が並んでいるが、その中には名鉄バスの姿も。同社は名古屋と宇都宮•郡山を結ぶ路線を開設していて、夜20:40の出発まで休憩しているところと思われる。運転士不足の影響もあってマイナー路線が廃止されがちな状況の中で、なかなか貴重な路線。

郡山駅はJR東北本線のほか、磐越東線、磐越西線、水郡線が乗り入れている。駅の一角には車庫があり、前年夏に水戸駅から磐城棚倉駅まで乗車した、JR水郡線の車両が停まっている姿が見られた。水郡線は列車の長さの割に乗客の数がえらく多かった印象なのだが、当日は何かイベントでもあったんだろうか。
(JR水郡線についてはこちら)

郡山から宇都宮まではそれほど距離のないイメージだが、約125kmと印象よりは距離があるが所要時間は30分。ざっくり時速に直すと250km/hとなり、出発、停車時の減速も考慮するとほぼ平常ダイヤ時の最高速度である275km/hで走り続けている模様。ただ、JR東日本の新幹線は速度にムラがあって、平時にも関わらず延々と150km/hちょっとで走っている列車に遭遇したりもする。
宇都宮駅の在来線ホーム脇には留置線があって、いくつかの車両が休息中。一番奥に停まっている緑色の列車が蓄電池式走行の「ACCUM」。試験用車両っぽい見た目をしているが定期列車に投入されていて、4編成8両が在籍している。
(JR烏山線についてはこちら)

宇都宮駅の次駅、小山駅は通過して、14:00ちょっと前に大宮駅に到着。東京に住んでいるとわざわざ大宮に買い物に来るということは殆どないが、新幹線も停まるターミナル駅だけあって駅周辺はかなり栄えている。割と安価で美味しい飲食店が多いのも特徴。

大宮駅から暫くの間はJR埼京線と並走。以前は新幹線側の最高速度が110km/hだったため、延々埼京線の電車と並走しているということもあったが、新幹線側の最高速度が20km/h上がって130km/hになったため、以前よりは並走の頻度は少なくなった気がする。
埼京線の線路が離れ、JR赤羽駅前のHOTEL METSが見えてくると車内チャイムが鳴って まもなく上野駅に到着。毎回、どのタイミングで座席を離れるかが若干悩ましい。

以前も何かの記事で触れたが、JR尾久駅付近のマンションの屋上には、かなりの大きさの「萩の月」の広告が掲げられている。どうやら設置されているのは「昭和町グリーンハイツ」というマンションのようだが、何故ここにあるのかは未だ謎のまま。

ともあれ、列車は定刻通りに上野駅に到着。列車は次の東京駅まで向かうが、今回はここで下車。釜石線の列車は遅れ、当初よりも東京へ戻る時間が1時間遅れたが、いずれにしても新幹線は定刻通りでよかった。
というお話。