訪問日時 : 2024/06/xx
出発地点 : 山口宇部空港
到着地点 : JR宇部線草江駅
移動距離 : 約600m
所要時間 : 約10分
日本国内には空港ターミナルと鉄道駅が直結していないながらも、空港至近に鉄道路線が通っていて、少し歩けば駅があるというケースがいくつか存在し、今回の山口宇部空港がその一つ。新山口駅と宇部駅とを結ぶJR宇部線の草江駅まで徒歩でアクセスすることができる。
■経路
※ 地図上の経路と実際の経路は異なっている場合あり。あくまで概要理解として。
同空港の到着出口はターミナル1階の西側にあり、出口正面には下関駅、新山口駅、宇部新川駅方面へのバス乗り場がある。なお、下関駅行きのバス(ジャンボタクシー)については2024年春以降前日までの完全予約制に移行しているようなので、注意が必要。かつてサンデン交通が運行していた頃と比べるとだいぶ値上がりしているような。
尤も、下関エリアからは山口宇部空港も北九州空港も同じくらいの所要時間で、空港までの運賃は北九州空港の方が安価だから、北九州空港を利用するという選択肢もあるかもしれない。ただ、飛行機の運賃は新幹線と競合する山口宇部空港の方がいくらか安価な印象。
(空港アクセスの詳細についてはこちら)
(新山口駅行きのバスについてはこちら)
さて、本題のJR草江駅への道順については到着出口正面の自動ドア脇にも記載がされているが、建物を背にして右手に進み、突き当たりを道なりに左折、交差点を渡った正面左手といった感じで、ルートとしてはごくシンプル。
道案内については概ね100m間隔くらいでかなり頻繁に表示がされている上、間違って進むような道も殆どないから、迷うということはあまりなさそう。
ターミナルを出て100mちょっとはデザインが特徴的な屋根がついているが、その後は特に遮るものがないところを進むことになる。夏場なんかはそれなりの直射日光に照らされることになるので、気になる場合は日傘などを忘れないよう。
道なりに進んでいくと、右手にはレンタカーターミナルがある。今回の話題とはずれてしまうが、空港ターミナルから少し離れたところに各社で店舗を構えている空港と比べると、送迎なしに徒歩でアクセスできる空港は楽でよい。新千歳や那覇のようにレンタカー需要が異様に高い地域ではどうにもならないんだろうけれども。
200mほど歩くと突き当たりに辿り着き、ここを道なりに左折。同じような内容の看板が2つ立っているのはターミナル会社と自治体と、という感じだろうか。ちなみにタイミングによってはこの辺りで右手に駐機場の飛行機が見えることも。
左折したのちは駅までひたすら真っ直ぐ。歩道脇にはソテツの木が植えられていて、どことなく本州らしからぬ雰囲気。この辺りの右手には「山口宇部空港ふれあい公園」の芝生が広がっていて、かなりのんびりとした空気。
空港至近の公園ということもあり、公園の遊具は飛行機を模したデザインになっている。渦巻き状のデザインはかつてJASが飛ばしていたB777型機(レインボーセブン)を彷彿とさせるが、同空港に飛来したことはあったんだろうか。
200mばかし歩いていくと、比較的大きめの交差点に突き当たるが、駅は交差点の向こう側にあるのでまっすぐ横断。ちなみにこの交差点を右折して道なりに走っていくと、高速道路へ接続する山口宇部道路にそのまま入ることができる。
なお、草江駅は踏切の左手側にあるので、先の交差点で道路の対岸側に渡っておく必要がある。ともすると、最初から左側を歩いていけばいいのでは、と思うかもしれないが、ターミナル前の道路は一方通行で、歩道は道路の片側しか整備されていないから致し方ない。
今となっては新興住宅地然とした雰囲気の駅周辺だが、10年前の同駅周辺を見ると、車1台通れるかというような踏切の脇に駅がある、という状況だったようで、近年になって急速に再開発が進んでいる模様。
程なくして見えてきた草江駅は自動券売機もないような無人駅。運行本数はそれほど多くなく、上り、下りともに1時間に1本あるかないかという感じで、飛行機との連絡も特に考慮されていない。
ただ、便によっては到着してすぐに駅に向かうと良い具合に列車が接続している場合もあるので、こういったルートが存在することは覚えておいても良いかもしれない。なお、所要時間は日中であれば新山口駅まで約40分、宇部駅までは約25分ほど。
何はともあれ、空港ターミナルから歩くこと約10分で無事JR草江駅に到着。駅舎は2017年に「JR宇部線駅舎アートプロジェクト」として壁画が描かれていて割と賑やかな雰囲気。壁画以外にも、1日当たりの乗車人員は60名程度という規模の駅にしてはかなり整備されている。
宇部線の列車はワンマン運転のようで、乗車する場合は先頭車両3つ目のドアから乗車する運用。前述の通り草江駅には自動券売機がないから、ドアの脇にある整理券発行機で整理券を取得し、降車駅で運賃を支払う。
新山口駅からであればバスは所要時間30分に対してJRは40分+徒歩と若干時間を要するが、運賃はバス910円に対しJR420円(いずれも2024年6月時点)と鉄道の方が大幅に安い。その意味では、米子空港におけるバスとJRの関係に近いだろうか。
(米子空港についてはこちら)
新山口駅や下関駅などから直行ではなく、どこか在来線の駅から空港へ向かうという場合には、駅から歩いて空港へ向かえることを知っておくと便利かもしれない。
というお話。