日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】JAL/JL3006(大阪伊丹/東京成田)


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便名 : JAL/JL3006
日付 : 2022/09/xx
機材 : B737-800(73H/V40)
区間 : 大阪伊丹(ITM)14:35→東京成田(NRT)16:00
所要時間 : 01:25
区間マイル : 280
搭乗クラス : クラスJ(国際線機材)
運航 : JAL(日本航空)

大阪に台風がやって来る直前、飛行機で東京へ戻る。今回利用するのは羽田行きではなく、1日1便の成田行き。幹線路線という扱いではないとはいえ首都圏に向かう便だが、ターミナルの末端に近い搭乗口から出発する。

伊丹空港 JAL3006便 搭乗口前

伊丹空港/ ターミナル北端の搭乗口から出発

通常伊丹空港は滑走路南側から離陸滑走して北側に飛び立つ(32L)のだが、この日は南風が強かったようで滑走路北側(14R)から南側に向けて離陸滑走するパターン。この運用は「逆ラン」と言われていて、年間でも数日しかないことから趣味者の間で人気が高い。

伊丹空港 JAL3006便 滑走路14R前

伊丹空港/ 羽田行きが先に出発していった

滑走路に向かう道中に進行方向右側を見ると、台風が接近しているからか駐機場に停まっているのは普段あまり見かけない顔ぶれ。天草エアラインATR機は普段もこの時間に大阪に飛来するが、どうやらこの日は台風からの避難のためにここにいたらしい。

伊丹空港 JAL3006便 駐機場

伊丹空港/ 通常この辺りでは見かけない飛行機たち

しばらく誘導路を通常と逆方向に走って滑走路端に到着。通常の離陸の際にはすでに浮き上がっているし、着陸の際はもう少し手前で滑走路を離脱するからこの景色はなかなか新鮮。こうして見ると、滑走路端から山までは随分近いことが改めて理解できる。

伊丹空港 JAL3006便 滑走路14R

伊丹空港/ 滑走路目の前に山がある

離陸すると進行方向右手下方には園田競馬場が見えてくる。その川の対岸にあるのが以前訪れた「千里川の土手」。ここは通常の使用滑走路の場合には頭上手の届きそうな距離を飛行機が通過していく。

(伊丹空港から「土手」までのルートはこちら)

biketourist.hatenablog.com

伊丹空港 JAL3006便 園田競馬場

伊丹空港/ 滑走路すぐ近くに競馬場がある

普段なら大きく左旋回した後に見えてくる大阪市街地だが、「逆ラン」の場合には離陸直後の比較的低い高度の時点で見えてくる。淀川の向こう、「浪速の凱旋門」とも言われているらしい「梅田スカイビル」の姿が見える。こちらのビルのデザインはJR京都駅と同じ建築家によってされているそうで、言われてみれば確かに類似する雰囲気がある。

また、奥には2023年9月時点で高さ日本一の高層ビル「あべのハルカス」が存在感を示している。なお、現在東京にはこれを越える高さの高層ビルが2本建築中で、一つは2023年中に完成予定、もう一つは2027年度の完成を見込んでいるんだとか。

伊丹空港 JAL3006便 大阪市街地方面

伊丹空港 / 画面中央が大阪駅付近

淀川を越える頃にはだいぶ高度も上がってきた。大阪駅付近のJR東海道線は淀川を2度渡るような格好で走っていて、写真中央右奥から中央に向けて川を渡って大阪駅に立ち寄り、出発すると再び川を渡って右下にある新大阪駅に向かう大回りルート。

伊丹空港 JAL3006便 大阪市街地方面

伊丹空港/ JRは淀川を行ったり来たりのルート

伊勢湾辺りで洋上へ出ると、間も無く台風がやって来るということもあって南の海上は比較的背の高い雲が連なっていた。ただ、だからと言って気流が悪いかといえばそうでもなく、シートベルト着用サインも通常通りしばらく消灯していたし、ほとんど揺れはなかった。

JAL3006便 太平洋上の入道雲

太平洋上/ 青空だが入道雲があちらこちらに見られた

羽田空港行きの便であれば伊豆大島付近から降下を始め、房総半島上空から羽田に向かって降りていくところだが、成田空港行きのこの便は洋上を大回りし、千葉県と茨城県の県境に近い茨城県鹿嶋市辺りから内陸に向かって上陸した。

JAL3006便 茨城県鹿嶋市付近

茨城県鹿嶋市付近/ だいぶ北上してから上陸

成田空港は千葉県の空港ではあるものの茨城県との県境に程近いところにある関係で、進行方向右手に見えている景色は茨城県が大半。霞ヶ浦に近づくと見えて来るのが競走馬の育成をしている「美浦(みほ)トレーニングセンター」。常磐道を走るとしばしば目にする競走馬の運搬車はこの辺りを発着しているはず。

JAL3006便 美浦トレセン付近

美浦トレセン付近/ この辺りは競走馬の育成地として有名

その後高度を下げていくにつれ、周囲には怪しげな雲が増えてきた。窓ガラスが雨で濡れるようなことはなかったが、雨雲を一突きすればバケツをひっくり返したような雨が降りそうな空模様。奥の方は霞んでいるから、この時すでに雨が降っていたのかもしれない。

JAL3006便 成田空港付近

成田空港付近/ 所々雨に霞んでいる

成田空港では滑走路長の短いB滑走路の北側から着陸。空港近辺にはホテルがいくつかあり、中でも駐機場のほど近くにある東横INNが存在感を示している。ちなみにこのホテル、かつては日航ホテルだったようで客室が居抜きのままだった時代もあるのだが、いつしかリニューアルされて通常の東横INN同様になっているのだとか。

JAL3006便 成田空港B滑走路

成田空港/ 滑走路脇にはホテルがいくつも建っている

日本に最初のLCC航空会社(Peach)が誕生したのが2012年のことだそうで、気づけば10年ちょっとが経過している。成田空港第2ターミナル側だけでもジェットスターにスプリング•ジャパン(旧春秋航空日本)と、一昔前と比べればLCC機が随分増えて賑やかになった。ちなみに2023年8月には同空港の国内線旅客数が過去最高を記録したそうで、LCCもだいぶ定着しているように見える。

JAL3006便 成田空港の駐機場

成田空港/ 多くのLCC機材が駐機している

第2ターミナルで国内線機材が駐機するのは第1ターミナルと第2ターミナルの中間辺りで、しばらく走り15:50過ぎに駐機場に到着した。この辺りにはPeachを含むANAグループの機材が多数駐機されている。

この便は搭乗橋のつかない駐機場に到着し、バスでターミナルへ輸送。「ランプバス」と呼ばれる車両は空港内専用で、公道を走る車両よりも幾分車体幅、全長共に拡大されている。横幅は在来線の鉄道車両と同じくらいで、1台で100名近くを乗せることができるのだそう。

JAL3006便 成田空港の駐機場

成田空港/ ターミナル南側にはANAグループ機材が多数

東京都心が目的地であれば羽田空港が圧倒的に便利であるのはいうまでもないが、京成線沿線や北総線沿線などを目指す場合、成田空港を経由した方が便利というケースもある。今回がそのパターンで、成田スカイアクセス線で新鎌ヶ谷を経由し、柏へ向かう予定。

台風はちょうど間も無く近畿地方に差し掛かるところで、東京までやって来るのはもう少し先のお話。急ぎ京成線に乗換え、次の目的地へ移動した。

というお話。