日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】ANA/NH0086(名古屋中部/東京羽田)


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便名 : ANA/NH0086
日付 : 2021/10/xx
機材 : B737-800(738)
区間 : 名古屋中部(NGO)07:30→東京羽田(HND)08:40
所要時間 : 01:10
区間マイル : 193 
搭乗クラス : 普通席
運航 : ANAウイングス

午前中に東京で用事があり、朝イチで東京に戻る日程。

早朝に中部空港から羽田へ向かう便はJALANAと1便ずつ設定されているが、2021年10月当時は両社を比べるとANAのほうが出発時刻が20分ほど早く、次の予定を考慮して今回はANAを選択。尤も、予約した時点でJAL便がすでに満席近く、特便割引(当時)に空席がなかったのも要因の一つ。

中部国際空港(セントレア) ANA B737-800

中部空港/ 名古屋はANAグループが優位な地域

中部空港は朝7時台に出発便が多く、かつ時間が集中していることで保安検査場はそれなりの混雑。レーンが多いからそれほど長く待つことはなかったが、割と空いている空港の印象があったからちょっと意外だった。ただ、混雑のなかに羽田に向かう乗客はそれほど多くなかったようで、隣の座席が埋まらない程度の混雑で定刻よりも数分遅れてドアが閉まり出発。

ANA86便 B737-800 普通席

50-70%程度の搭乗率で出発

そういえば当時はまだ安全ビデオが歌舞伎仕様で、更新がアナウンスされたくらいのタイミングだった。歌舞伎のビデオは3年ほどしか放映されていないようだが、期間の割に強く印象に残っているから戦略としては成功したのかもしれない。早々に切り替えられてしまったのはコスト面の問題だろうか。

ANA86便 B737-800 安全ビデオ

記憶に残っているという意味では成功かもしれない

飛行機は南から北方向、名古屋の市街地方向へ向けて離陸。伊勢湾上で大きく左旋回しながら上昇し、空港上空をかすめるようにしてまずは知多半島先端方面へ向かう。

ANA86便 B737-800 セントレア上空

空港上空/ 上昇しながら左旋回し、南側を通過

知多半島上空、大体名鉄内海駅がある辺りで再度左旋回して真東に機首を向け、しばらくすると左手には豊橋市が見えてくる。当初蒲郡市辺りだと思っていたが、特徴的な川の形からすると中央が豊川稲荷あたりの模様。

ANA86便 B737-800 豊橋市上空

豊川市豊橋市上空

この日は思いの外視程が良く、愛知県上空の時点で早くも富士山の姿が見えてきた。普段だともう少し進まないと見えてこないから、この日はだいぶ視程が良い。

ANA86便 B737-800 愛知県上空

左手遠方に富士山が見えてきた

その後も海上に出るでもなく、そのまま陸上を飛行。浜松市上空を通過してほどなくすると、進行方向左手ほぼ真下には静岡空港が見えてくる。空港開港時、東海道新幹線の新駅設置可否が話題になり、昨今再びリニア建設の議論のなかで話題になっているが、確かに上空から見ると空港の直下を新幹線が通り抜けていく様子が見てとれる。

ただ、羽田や成田のような便数の多い大空港ならともかく、品川経由で羽田まで1時間強でアクセスできる上、便数もそれほど多いとはいえない静岡県の地方空港に東海道新幹線を頻繁に停めるというのはさすがに難しそうな。だから現在まで実現に至っていないんだろうとは思うが。

ANA86便 B737-800 静岡空港上空

静岡空港上空/ 右上から斜めに走る線路が東海道新幹線

静岡空港の南側を通過した後は駿河湾へ。そのまま伊豆半島の南端を通過し、大島上空から羽田空港への良く見る着陸経路へ合流。写真中央左下に見える特徴的な入り江の南側が「三保の松原」。まだ冬には少し早いから、富士山はまだ雪を纏ってはいない。

ANA86便 B737-800 駿河湾上空

駿河湾上空/ この辺りから徐々に降下を始める

伊豆半島の東側を飛行中、飛行機に近いところに山の形が特徴的な「大室山」が見える。この山はリフトで山頂まで上ることができ、噴火口跡をぐるっと一周廻る「お鉢巡り」をすることができる。

ANA86便 B737-800 大室山

エンジンの近くに見えるお椀型の山が「大室山」

飛行機は降下を続けながら伊豆大島の北側を通過。この辺りではかなり三浦半島が近く見えてくる。手前に突き出た島は城ヶ島で、京急三崎口駅からバスで訪れることができる観光地。

ANA86便 B737-800 三浦半島上空

三浦半島上空/ この辺りから東京湾上を飛行

そのまま東進していくと、房総半島のちょうど浜金谷駅のあたり、つまり鋸山の上空あたりから再び陸上飛行に入った。上空から見ると神奈川県の三浦半島と千葉県の房総半島はかなり近接しているのが見てとれる。

ANA86便 B737-800 房総半島上空

房総半島上空/ 手前に突き出ているのが富津岬

その後羽田空港へ降下を続けていったが、うっすらながら着陸直前まで継続して富士山が見えていた。これがもう更にクリアになるというのが、個人的には冬の訪れを感じるひとつの指標。

ANA86便 B737-800 羽田空港上空

海ほたる付近/ 中央左奥にかすかに富士山が見える

羽田空港ではいつも通り滑走路34Lへ着陸。北側から時計回りに地上滑走して第2ターミナルの南側に到着した。割と長い時間地上滑走していたが、駐機場に到着したタイミングでほぼ定刻。第2ターミナルは飛行機と飛行機の間が狭いこともあり、青い尾翼が並んでいる姿はなかなか壮観。

羽田空港第2ターミナル 到着通路

羽田空港/ 国際線共用部分に到着

飛行機は割とターミナル先端に近い南ピアのスポットに到着したから、約400mとも言われる*1到着通路を歩いて出口に向かった。この辺りのスポットに到着するのと沖留めでバス輸送、どちらが早いだろうか、という感じ。中部-羽田間は出発時刻ではANAのほうが20分早いが、滑走路の位置の関係だろうか、到着時刻基準ではANAJALでは10分しか変わらないので、2021年当時の状況で考えるとJALでも電車に乗車する時間は大差なかったかもしれない。結果論だが。

ちなみに、以下写真の左上部分には2023年4月時点でまだ休止中の国際線エリアが広がっている。国際線はここ数ヵ月で急激に便数が回復してきたように思うが、いつから再開されるんだろうか。

羽田空港第2ターミナル 到着通路

羽田空港第2ターミナル 到着通路

ともあれ到着口にたどり着き、電車で次の目的地へ移動した。

なお、記事を投稿した2023年3月現在では出発時刻が変更されていて、ANAが07:20発、JALが07:50発と30分差になった。また、このうちJALは2023年3月末から始まる夏ダイヤから国際線機材(B777-300ER)を使用している。

ただこのJAL便で利用される飛行機は羽田空港到着後国際線側の駐機場に到着するため、国内線ターミナルまでバスで輸送されるのだが、この輸送に結構な時間を要する*2ので、あまり時間に余裕がない場合は別の手段を検討した方が良いかもしれない。こちらは先日実際に搭乗してきたので、近日中に別の記事で紹介しようと思う。

尤も、そんなに時間が迫っているなら新幹線を使えよ、という意見が出るとすれば、それは至極真っ当なご意見。幸い次の予定には問題なく間に合った。

というお話。

*1:保安検査場から南ピアの先端までの距離。到着出口は保安検査場Dよりも先にあるから、実際はもう少し遠いと思われる。

*2:それゆえ、羽田空港における国内線の最低乗継時間がこの便のみ20分多く必要で、最低45分になっている。