日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】筑豊電気鉄道(黒崎駅前/筑豊直方)


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便名 : 便名なし
日付 : 2021/07/xx
区間 : 黒崎駅前(10:36)→筑豊直方(11:10)
所要時間 : 00:34
乗車クラス: 普通席

とある日に小倉から直方方面へ移動したのだが、このとき初めて利用したのが筑豊電鉄。JR鹿児島本線黒崎駅前と直方を結ぶ鉄道会社で、西日本鉄道(西鉄)の100%子会社。

(筑豊電気鉄道公式サイトはこちら)

www.chikutetsu.co.jp

北九州側の始発となる黒崎駅は、JR駅と筑豊電鉄の駅は隣接しているものの別の場所。駅改札を出てデッキを西方向に少し歩いた先にある「COM CITY」という駅ビル?の1階、バスターミナルの一角にある。

JR黒崎駅 駅舎外観

(@JR黒崎駅) 駅舎外観

同線は途中駅の筑豊中間行き、楠橋行きを含めると約10-15分おきに運行されているが、今回利用する黒崎駅前から筑豊直方行きの電車となると日中概ね30分間隔で、黒崎駅に着いたのがちょうど電車が出ていった直後だった。

今回はこの30分弱の時間を活用し、出発前にJR駅舎の一角にある「東筑軒」で朝ごはんを摂ることに。北九州地区のうどんは甘めの味付けで煮た鶏肉(かしわ)が載っているのが特徴。

黒崎駅 東筑軒 うどん

駅舎併設の東筑軒で朝御飯

食後はのんびり電車乗り場へ向かう。奥に見える建物が件の「COM CITY」で、駅からの道のりは段差があり平坦ではないものの、上り下りともにエスカレーターが設置されているのでそれほど移動は面倒ではない感じ。

JR黒崎駅 デッキ

奥の建物が「COM CITY」。同ビル1階にホームがある

ホームに辿り着くとすでに電車は停車中。車両は何種類かあるようだが、停車していたのは低床タイプの電車。見たところLRTっぽいというか、割と新しそうな車両に見える。

この路線、どうやら交通系ICカードが利用できたようなのだが、掲示を見つけられずにうっかり駅ホームに設置された券売機で反対側の終端、筑豊直方まで440円のチケットを購入してしまった。現金で切符を購入するのはいつ以来だろうか。

筑豊電鉄 黒崎駅前

(@黒崎駅前) ビル内のホームから出発

出発5分ほど前に乗車したところ、3連接の車両は半分ちょっとの座席が埋まった状態で先頭車両に空席を見つけて着席。出発直前にばたばたと乗客が乗り込んできて、概ね全ての座席が埋まったところで黒崎駅を出発。

出発すると目と鼻の先に次駅、西黒崎駅が現れる。始発の2021年7月当時は営業していたが、その後2021年10月1日から4年程度の間、近接する国道3号線の建設工事のため、旅客取扱を休止しているのだそう。元々はバスターミナルが同駅近くにあったようだが、今では黒崎駅前脇にバスターミナルが移設され、あまり実用性の高くない駅になってしまった模様。

ちなみに黒崎駅前から2つ目の熊西駅までは2000年まで西鉄北九州線が乗り入れていた区間。今やその面影は殆ど見られないが、当時は朝ラッシュ時間帯は西鉄北九州線が6分間隔、こちらの筑豊電気鉄道も概ね同様の間隔と考えると、現在の倍ほど、物凄い本数が運行されていたのだろうと想像する。

その先も全長16kmほどの路線で所要時間30分程度ながら駅の数は20近くあるため、列車の速度はそれほど上がらずのんびりとしたペースで進む。ただ、利用客は思いの外多く、区間によっては通路に隙間がないくらいの混雑率の区間もみられた。

小まめに駅に停車していくと最後に遠賀川を鉄橋で渡り、終点で高架駅の筑豊直方に到着。あたりは緑が多く、路面電車型の車両が走るにしてはずいぶん郊外に来たなという印象。路面電車の高架駅というのは日本では割と珍しい気がする。

筑豊電気鉄道 筑豊直方行き 車内

(@筑豊直方駅付近) 遠賀川を渡るとまもなく終点

筑豊直方駅までの途中各駅では運転席脇、前方左手の出入口から降車していたが、終点の筑豊直方駅だけは進行方向左手にホームがなく、最後尾右手の出入口から降車する運用。列車が到着すると運転士が急ぎ後方へ移動したのちドアが開き、乗車券を手渡して降車。

筑豊電気鉄道 筑豊直方駅

(@筑豊直方駅) 車両最後尾の出入口から下車する

黒崎駅前を出発したときにはまだ雨が降っていなかったのだが、直方に到着する頃、少し強めに雨が降りだした。どうにも歩くにはあまり適していない天気だが、ここからは少し歩いてJRの直方駅を目指す。

筑豊電気鉄道 筑豊直方駅

(@筑豊直方駅) このタイプの車両にしては珍しい高架駅

JRが遠回りするからだろうか、これほど停車駅が多いにも関わらず、JRの福北ゆたか線と同路線では黒崎-直方間の所要時間が5分と変わらない。もし直方を訪れる機会があれば利用してみるというのも面白いかもしれない。

というお話。