便名 : サンライズ出雲
日付 : 2021/11/xx
区間 : 出雲市(18:51)→岡山(22:30)
乗車クラス : 普通車指定席(ノビノビ座席)
運行 : JR西日本
木次まで「奥出雲おろち号」に乗車し、その後宍道で乗換えて出雲市までやって来た。
(ここまでの記事はこちら)
出雲市駅に到着したのは17時過ぎ。
この日は岡山で宿泊の予定で更に移動しなければいけないが、ここまでの道中あまりしっかり食事を摂る機会も時間もなく、そろそろ食事を摂っておきたいところ。その一方で、出雲市から岡山への終電は18時20分(高速バス)、18時27分(やくも号)とそれほど時間に余裕がない。とりあえず座席の手配くらいしておくかとe5489のサイトで検索をしてみるとやくも号の後にもう1本列車が表示されていて、それが今回のサンライズ出雲号だった。
今回、山陰地方から関東方面への夜行客で混雑していれば利用を遠慮すべきとも思ったが、利用した「ノビノビ座席」は寝台と違って座席の再利用ができる*1うえ、そもそもこの日は空席多数だったので、まあ許されるかなという判断に至った。ちなみに、特急料金はやくも号と同額で、ルートによっては新幹線との乗継割引も適用される。
さて、当日の話に戻ると、始発駅である出雲市駅の入線時刻は意外と出発ギリギリの18:45頃。食事を摂って駅に戻るとちょうど列車が入線する頃で、前から3両目の車両に乗り込む。こちらの車両はカーペット敷きになっていて横になれるものの、料金制度上は寝台ではなく普通車指定席扱い。上下2段構造という違いを置いておけばフェリーの桟敷席に似たところがあり、各番号ABが下段で、CDが上段。
今回確保したのは車端部上段の7D席。座席足元には、シーツとちょっとした羽織りものが用意されている。今回は本格的に熟睡すると寝過ごす可能性がある上、後続の利用者がいる可能性もあって利用しなかったが。このほか、写真には写っていない各座席の通路側にカーテンが設置されている。なお、各座席間にもカーテンレールはあるものの、カーテンそのものは設置されていない。
ところでこの「サンライズ出雲」号、割と新しそうに見えるがデビューしたのは20年以上前の1998年。当時はまだこれほどの電子機器文化ではなかったこともあって、各座席への電源設備の設置はない。予備車両があるとはいえ毎日走り続けているから、大規模な工事をするような余裕も取れないのかもしれない。それゆえ?各座席の設備といえば割とシンプルで、窓際の灯り、小さなコップと空調の吹き出し口のみ。遠いむかしの記憶だが、以前別の機会に寝台を利用した際にも、たしか乗客が利用できるコンセントはなかった気がする。
今回、座席を上段で手配したこともあるだろうが、カーブの多い山陰本線と伯備線を走っていると、壁にもたれて座っていると酔ってしまいそうなほど、なかなか揺れる。翌朝は上段のほうが朝焼けが綺麗に望めるのかもしれないが、単に乗車して眠るだけであれば、下段の方が落ち着いて寝られるような気がする。
少し横になってみると、床面がほのかに暖かい。床暖房かホットカーペットか分からないが、いずれにしても冬場でも寒さが気になって眠れない、ということは恐らくなさそう。
お手洗いは隣の6号車にあり、その途中には寝台が。利用者がいない寝台はドアが解放されており、通路から1枚だけ記念撮影。
列車は順調に走ってきたが、倉敷駅の1つ手前にある清音駅で突然停車。その後アナウンスがあり、別の列車が山陽本線内で動物と衝突し、運転を見合わせている影響でダイヤが乱れ倉敷駅のホームが埋まっているとの説明。こと私はといえばまもなく降車するので問題ないが、遅れが増幅すると途中打ち切りになるケースもあるそうなので、肝を冷やした乗客もいたかもしれない。
しばらく停車した後、倉敷駅のホームが空いたとのことで運転再開。20分ちょっとの遅れで倉敷駅へ到着し、線形の良い山陽本線に入った後は一段とスピードが上がったが、特に遅れを回復できた訳ではなくそのままの遅れで岡山駅に到着。先に到着していた「サンライズ瀬戸」号との連結のため、何回か停止と発進を繰り返したのち、23:00ちょっと前に岡山駅で降車。数分間停車した後、東京に向かって出発していった。
イレギュラーな移動で利用させてもらってこんな感想も、という感じではあるが、当然ながら寝台列車はゆっくりできるような乗り方が一番だと改めて感じた。それにしても伯備線は揺れたが、まもなく登場するという噂のやくも号用新車でこれがどう変化するか気になるところ。
ともあれ、夜も遅い時間ということで、駅前のホテルに投宿。