訪問日 : 2021/05/xx
人知れずに始まったシリーズ企画。第9回は2010年3月に開港した茨城空港。
(公式サイトはこちら)
開港当時は国際線のみで国内線の就航路線がなく、首都圏の第三空港としても不思議な位置付けだった茨城空港。徐々に国内線の就航路線も増え、北関東の玄関口としての役割も徐々に担い始めている。
空港の所在地は茨城県小美玉(おみたま)市。あまり耳慣れないとすればそれも当然で、2006年に小川町、美野里(みのり)町、玉里村の2町1村が合併して成立した自治体のそれぞれから1文字ずつを組み合わせた合成地名。元々ここには航空自衛隊の百里(ひゃくり)飛行場があり、茨城空港はこの飛行場に併設する民間施設として開設された。
空港ターミナルは2階建てで、開港からまだ10年ほどでまだ新しい。ちなみにこの茨城空港、開港から間もない2011年の大晦日に放送された「絶対に笑ってはいけない空港24時」のロケ地となっており、もしかすると訪れたことはなくとも、何となく見覚えのある方がおられるかもしれない。
手前の「東京直行バスの利用者は臨時駐車場が便利です」の看板が目立つが、この茨城空港には駐車場が一般・臨時を合わせて計3,600台分用意されているというから、もしかすると平時は空港に車を停めて東京に行く、という需要が多いのかもしれない。地方では空港は有力な交通結接点に成りうるから、各地の空港をバスターミナルとして整備するとか、もっと活用すればいいのにとも思う。
閑話休題。
空港は入り口を背にして左半分が国内線、手荷物検査場を挟んで反対の右手が国際線という造り。訪問当日は国際線の運航がなかったから、国際線側は閑散としていた。
空港1階にはファミリーマート兼BLUESKY(JAL系)が出店していたが、昨今の新型コロナウィルス感染症の影響で9月末で撤退済。したがって現在はターミナル内にコンビニがない。それにしても、これまで一度もJALの就航していない茨城空港にBLUE SKYが出店しているのが何とも不思議だった。
(追伸)双日系のJaluxと伊藤忠系のファミリーマートの組み合わせは妙だと思っていたが、元々はJaluxとサークルKサンクスが提携していたところ、ファミリーマートとの経営統合が起きてこの形になった模様。これも完全な余談。
2021年10月時点での最寄り店舗はターミナルから徒歩10分ほどの「セイコーマート 茨城空港前店」。どういうわけか、かの有名なセイコーマートが茨城空港の近くに出店している。この付近には農作物直売所もあるので、時間があれば訪れてみるのもいいかもしれない。
2階に上がると土産物屋さんが数軒とフードコート。なぜか海外食品を販売している店舗なんかもありいまいちコンセプトがよく分からないが、お土産の買い忘れがあればここで調達を。
訪問時は早朝で営業していなかったが、比較的広めのフードコートも設置されている。ご当地の食材を使用したメニューや郷土料理なんかもあるんだとか。
(各店舗についての詳細はこちら)
レストラン脇からは展望デッキに出られる。
ターミナルそのものが2階建てなのでそれほど眺望が良いわけではないが、その分飛行機が近い。また、搭乗橋(PBB)がなく徒歩で飛行機まで歩いて行くスタイルなので、搭乗時に乗客が展望デッキの目の前を通りすぎるから、見送りの際なんかは他の空港よりも搭乗ぎりぎりまでコミュニケーションが取れるかもしれない。
ターミナルは便数相応で割と小ぢんまりしており、これでほぼ全てを紹介した。これに少し付け加えるとすれば、空港脇には自衛隊共用らしく、退役した飛行機が展示されている小さな公園がある。
茨城県内へのアクセスは言うまでもないが、宇都宮まで高速で1時間強、高崎でも2時間程度と北関東各県から/各県へのアクセスの利便性が意外と良好な茨城空港。首都圏外からひたち海浜公園や紅葉時期の日光を訪れる際など、羽田空港ではなく茨城空港を利用するというのも1つの選択肢かもしれない。
ちなみに2021年秋には茨城空港発着の航空券が大幅に値下げされるキャンペーンが展開されている。興味のある方は以下の記事を参照されたい。
というお話。