便名 : 便名なし
日付 : 2025/07/xx
区間 : 鹿児島空港(12:25)→水俣駅前(14:23)
所要時間 : 01:58
乗車クラス : 普通席
運賃 : 1,700円(クレジットカード決済)
運行 : 南国交通
お昼過ぎに鹿児島空港に到着し、最終便で東京に戻る日程。現地での余裕時間は殆どなく、到着早々空港連絡バスに乗って目的地の水俣へ向けて出発する。
(事業者の公式サイトはこちら)
今回乗車する水俣行きは、他の九州新幹線の各駅へ向かう路線とまとめて9番乗り場からの出発。九州は各県に空港が開設されているが、県境に近い町は隣県の空港の方が便利というケースがある。今回の水俣や人吉などは熊本空港よりも鹿児島空港からの方が公共交通機関の場合は利便性が高い。
(他の九州新幹線各駅に向かう路線はこちら)
空港ターミナルを出たところにある自動券売機の上に掲げられている時刻表はしばらく更新がされていないらしく、「路線休止中」や「路線廃止」の行がずいぶん多い。市内行きの時刻表も紙で上貼りされているのだが、鹿児島の玄関口なのだから、もう少し見栄えを気にしても良いような気もする。
この日は快晴なのは良いのだが異様な暑さ。ちょうど乗り場には5分前に出発する鹿児島交通のバスがいて、運転士さんが出発まで中で涼ませてくれた。2008年の夏に自転車で走った時にはここまでの暑さではなかったような記憶があるのだが、実は当時も同じくらい暑かったんだろうか。
この路線は道中に狭隘区間があるからか中型車での運行で、やって来たのは日野メルファ。過去何度か乗車したことがあるが、満員になることはないから、このサイズで問題ないのかもしれない。
空港バスながら、中型車ということで床下にトランクはない。鹿児島の空港連絡バスらしく出入口側前方に荷物置き場が設置されているほか、運転士がわの前方座席も荷物置き場として運用されている。
バスは鹿児島空港を出発すると国道504号線、鹿児島県道55号線のルートで湧水町方面へ。この路線は全線一般道経由ではあるが特急運行になっているようで、鹿児島空港を出ると次の停留所は所要時間20分ほどで九州自動車道の横川インターチェンジ近くにある横川三文字。ややもすると高速道路を走っても良さそうに見えるほどの停留所間隔。
国道268号線に入ってからは徐々に停留所の間隔が狭くなり、ようやく普通の路線バスらしさが見えてきた。この路線は1988年に廃止された国鉄山野線の廃止代替バスの役割も担っているから、クローズドドアシステムは採用されておらず、ごく短距離のみ利用する地元住民と思われる人もちらほら見られた。
大口の街は規模こそ小さいながら思ったよりも栄えていて、道路脇には芋焼酎ブームの走りとなった有名銘柄「伊佐美」を製造する甲斐商店の前なんかを通過したりもした。
空港からの便の約半数が終点になる「大口」では大荷物の外国人数名が下車し、車内は私と地元の区間利用客のみに。少し走って大通りを外れると、空港連絡バスとは思えないような住宅街を通過する場面も見られた。
バスは山間部のバス停の少ない区間で鹿児島県を離れて熊本県に入った。乗客は数人だが車両の能力はいっぱいいっぱいのようで、上り坂は徐行に近い速度で上っていく。そのせいだろうか、定刻から徐々に遅れて5分遅れになり、九州新幹線の新水俣駅に到着。
新水俣駅では定刻通りであれば14:16発の隈之城(川内)行き普通列車に間に合うところだが、どうやら乗換えは厳しそう。次の列車は15:51発だから、鹿児島空港の出発時刻をあと5分早めて接続できるようにできれば良いのにとも思うが、鹿児島空港から出水まではバスが出ており、出水へ用事があれば直接そちらへ向かう訳なので、需要はないのかもしれない。
どうやらダイヤ上、新水俣駅では少々停車時間を織り込んでいたようで3分ほど遅れを戻したが、駅前を走る国道3号線は中々信号が変わらず、信号待ちで3分ほど停まって遅れは元通りに。
水俣駅に向かう道中は国道を離れ、南国交通の車庫のある裏通りを経由したのち、国道に戻って水俣駅から少し離れた国道上のバス停が終点。九州産交の路線バスは駅前に入ってくるが、南国交通は駅前には入れないらしい。今回は事前に乗車券は購入しておらず、クレジットカードを降車の端末にタッチして下車。
鹿児島空港からダイレクトに移動できるのはメリットなのだが、2025年現在、コストを無視すれば水俣エリアへ最も早く到達できる空港は鹿児島や熊本ではなく、福岡空港へ降りて九州新幹線のルートのケースが多そう。九州本島はそんな地域が多く、改めて新幹線の速達性には驚かされる。
というお話。