日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】江ノ島電鉄線•第279列車(藤沢/鎌倉)


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便名 : 江ノ島電鉄線•第279列車(普通列車)
日付 : 2023/03/xx
区間 : 藤沢(14:42)→鎌倉(15:19)
所要時間 : 00:37
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 310円(交通系ICカード決済)
運行 : 江ノ島電鉄

藤沢近辺で所用が終わり、羽田空港へ移動。羽田空港へは藤沢駅から空港連絡バスが出ているからこれに乗ればよかったのだが、まだ乗車したことのない鎌倉駅からの便に乗ってみようということで江ノ電に乗って鎌倉駅へ向かうことに。

やってきたのはJR藤沢駅から徒歩3分ほどのところにある江ノ電藤沢駅。同駅はJR•小田急の駅舎からは少し離れた、小田急百貨店の2階部分に駅が設置されている。ちなみにこの江ノ電、2019年に小田急電鉄の100%子会社になっている。

江ノ電藤沢駅 改札口前

江ノ電藤沢駅/ 小田急百貨店の2階にある

2023年は各鉄道会社で減便がブームになった年で、江ノ電もその流れに乗ってダイヤ修正を実施。これまで12分間隔だったところを14分間隔に変更している。その結果パターンダイヤが崩れてしまったので、列車の発車時刻は少し分かりづらくなってしまった。また、列車の交換の関係で所要時間も従来の34分から37分へ増加している。

この日乗車したのは走行音の独特な1201号車。どうやら電車としては日本最後の釣り掛け駆動方式の電車らしい。個人的には、ややもするとちょっと野暮ったくも見える旧塗装が江ノ電らしくて好きだったのだが、いつの間にか見なくなってしまった。

江ノ電藤沢駅 駅ホーム

江ノ電藤沢駅/ 日本最新の釣り掛け式旅客車

藤沢駅を出ると高架橋を下り、石上、柳小路と停まって鵠沼で対向列車と交換。約10分ほど走ると江ノ島駅に到着。訪問当時は上下線で改札口を共用していたが、近いうちに方向別の改札に変更するんだとか。ちなみに江ノ電江ノ島駅から小田急線の片瀬江ノ島駅までは徒歩で10分弱離れている。一方、ジェットコースターでお馴染みの湘南モノレール湘南江の島駅は殆ど目の前。

列車は江ノ島駅を出ると左に急カーブし、次の腰越駅までの区間は道路の中央を走っていく。どうやら法律上では鉄道と軌道(路面電車)という分類があるうち、江ノ電は鉄道に分類されるようで、「鉄道」で線路と道路が併存するというのは珍しいことらしい。

江ノ電 江ノ島から腰越

江ノ島駅付近/ 列車は急カーブしながら出てくる

列車内から道路との併存区間を見るとこんな様子。車道はそれぞれちょうど車一台分程度しかなく、交通量の多い時間帯は列車と車の距離が殆ど離れていないような場面もしばしば見かける。よくこんなところを走ってダイヤを守れるなという感じ。

江ノ電 江ノ島から腰越

江ノ島から腰越/ 結構なスピードで走る

別の機会に列車を降りてお散歩をしている際に撮った写真がこちら。車がおらずとも歩行者のかなり近くを列車が通過しているのが見て取れる。その割に列車は速度を出して通過していくから、なかなかの迫力。

江ノ電 江ノ島から腰越

江ノ島から腰越/ 手の届く距離に鉄道車両

そんな江ノ島-腰越間を通過すると、次の停車駅は鎌倉高校前。駅が海を向いていて、ホームで海を眺めているだけでも中々楽しいのだが、加えてかつてアニメ「スラムダンク」のオープニングでモチーフになった踏切が駅の脇にあり、ここ数年はかなり多くの観光客でごった返している。あまり増えすぎて最近では交通の障害になっているような状況。

江ノ電 鎌倉高校前駅付近

鎌倉高校前駅付近/ アニメでお馴染みの風景

列車は鎌倉高校前駅を出発すると程なくして信号所に停車し、再び対向列車と交換。よくこの辺りを散歩するのだが、この時は江ノ電で最も有名な300型に遭遇した。まもなく車齢は70年近くなるが、江ノ電といえばこの車両という揺るがないイメージを確立している。

江ノ電 鎌倉高校前駅付近

鎌倉高校前駅付近/ 300型車両は他の車両よりは少し小ぶり

七里ヶ浜駅を出ると少し内陸へ入り、極楽寺駅の先でトンネルを通過して鎌倉大仏の最寄り、長谷駅へ到着。12分から14分へ、運行間隔は2分しか開いていないはずだが、列車は明らかに以前より混雑していて、この頃には車内は立錐の余地もない。

列車の本数は一度減らしてしまえば元に戻すのは難しそうだが、最後の数駅は乗車するのも難しいような状況。ともあれ、列車は藤沢駅から37分で鎌倉駅へ到着した。これまでは両端の駅で2分折り返ししなければ遅延してしまっていたが、バッファができた分列車が遅れづらくなったのはメリットなのかもしれない。

江ノ電 鎌倉駅のホーム

鎌倉駅/ かなりの混雑で鎌倉駅到着

そういえば、鎌倉駅にある車止めには大きなカエルの置物が鎮座していた。今まであまり気に留めたことがなかったのだが、どうやらJR浜松町駅の小便小僧と同様に、季節によってはそれらしい飾り付けがされるらしい。

江ノ電 鎌倉駅のホーム

鎌倉駅/ 「無事かえる」置物

そういえば、この江ノ電鎌倉駅には3番、5番と乗り場が2つあるが、個人的にはこれまで3番乗り場からの列車しか見たことがない。ただ、早朝には5番乗り場から出発する列車もあるようなので、いつか機会があれば見てみたいような。

ともあれこの日は鎌倉駅に到着し、その後少し間をあけて空港連絡バスで羽田空港へ向かった。鎌倉で一息つく時間くらい取れるかと思ったが、窓口1つしか開いていない「みどりの窓口」の列にはまって手続が終わった時点ではバス出発の2分前になっていた。

(鎌倉駅から羽田空港への移動はこちら)

biketourist.hatenablog.com

空港へ移動し、次の目的地へは空路で向かった。

というお話。