便名 : ひたち13号
日付 : 2020/10/xx
区間 : 水戸(14:07)→仙台(17:26)
乗車クラス : 普通車指定席
運行 : JR東日本
2011年3月の東日本大震災以後、しばらく一部区間が不通になっていた常磐線。2020年3月に9年ぶりに全線開通したわけだが、これを記念して2020年の秋ごろ暫くの間は割引運賃が発売されていた。今回はこれを利用して仙台まで夕食を食べに行くことに。
この日の午前中は所用で柏を訪れていたのだが、柏へは午前中の下り仙台行きひたち3号*1を除いて基本的にひたち号は停まらず、一旦上野まで戻るか、次のひたち号の停車駅まで移動する必要がある。今回は上野まで戻るには半端な時間で、同線をひたち号と交互に走る停車駅が多いタイプの特急列車、ときわ61号で水戸駅まで移動してきた。
ときわ号では利用距離が100kmにぎりぎり満たない距離だったこともあり、普通車とグリーン車に大きな金額差はないことでグリーン車を利用したが、ご存じの方も多いように現行のE657系は2列+2列の横4列でそれほど普通車との差異は感じられない。乗客が少なく、照明が白熱灯色で若干暖かな雰囲気になっているくらいだろうか。
ときわ61号は12:50に柏駅を出発し、13:44に水戸駅に到着。この区間は特急列車であれば約50分で移動できる一方で、普通列車では通過待ちだなんだで約90分を要するから特急列車による時間短縮効果が大きい区間。また、2022年3月のダイヤ改正以後は昼間の普通列車が土浦駅で分断されているから、結果的に一段とコストパフォーマンスが高くなってしまった、とも言える。
水戸駅に到着すると乗車するひたち13号までは30分弱の時間があり、駅構内のコンビニで買い物なんかをしてホームで待機。まだ「スーパーひたち」があった2008年ごろ、同じルートで仙台を訪れたことがあり、久しぶりに「仙台」の文字を見ると懐かしいというか、何とも感慨深いというか。
そういえばこの水戸駅には数年前まで常磐線で運行されていた「フレッシュひたち」で活躍している車両を模したキオスクがある。東海道線の藤沢駅に同様の、車両を模したキオスクがあったような。それにしてもこのフレッシュひたち号の塗装、今改めて見てもシンプルながら良いデザイン。
また余談だが、水戸駅、勝田駅のホーム上にある立ち食いそば屋は「納豆そば」や同線我孫子駅の「弥生軒」よろしく大きな唐揚げの載った「唐揚げそば」など、ユニークなメニューが多い。乗換えなどで少し時間が取れれば立ち寄ってみるのも良いかもしれない。別の機会に立ち寄った記録があるので、これは追って記事に起こしてみようかと思う。
(記事作成次第以下にリンク予定)
隣のホームには幼少期に地元でよく見かけたE501系電車。デビュー当初の走行機器はドイツのシーメンス社製で昔は京急同様に起動時に音階を奏でていたが、いつの間にかどちらも機器が更新されて歌わなくなってしまった。
そうこうしているうちに乗車する「ひたち13号」が到着。乗車率はそれほど高くないようで、自席周辺はだれも座っていなかった。ご覧の通り、普通席の座席とグリーン車の座席を比べると座席の厚さだとか若干の違いはあるが、ずば抜けて大きな違いは見当たらない。もう少しグレードの差をつけてもいいような気もするが。
暫く走っていくと、車窓には収穫直前の田んぼが現れた。風に吹かれてたなびく様子はなかなか壮観で綺麗。つい先日水が張られたばかりだと思えば、もう収穫が近づいているという時の流れに改めて驚いてしまう。
更に走っていくと、震災で被害を受けたであろう太平洋に近いエリアに入る。駅前には建設会社の入るビルしかない駅や、遠景にかなりの高さの堤防のある駅など、以前とは風景が変わっているであろう駅を次々に通過。
水戸から仙台までの所要時間は約3時間だが、車窓を眺めているとあっという間。10月ともなると17時近くにはだいぶ暗くなっていて、岩沼駅で東北本線と合流するときにはもう日没間近といった様相。「まもなく仙台駅」の放送が入ると東北新幹線の高架橋が見えてきて、定刻通り17時26分に仙台駅に到着。
この日は単に食事をするためだけに仙台にやって来ており、最終の新幹線で帰京する予定。急ぎ目当てのお店に直行した。
*1:柏08:27発。ちなみに震災前は柏ではなく松戸に停車していたはず。