日本の迷い方

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【乗車記】仙石東北ライン特別快速•5520D(石巻/仙台)


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便名 : JR仙石東北ライン•5520D(特別快速)
日付 : 2023/06/xx
区間 : 石巻(20:01)→仙台(20:50)
所要時間 : 00:49
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 858円(交通系ICカード決済)
運行 : JR東日本

小牛田駅からJR石巻線に乗って石巻駅へ到着。この日宿泊するホテルのある仙台駅までは2015年5月に開業した仙石東北ラインに乗って向かう。

(ここまでの移動はこちら)

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石巻駅では仙石東北ラインは改札口から少し離れた1番線からの出発。前述の記事でも触れたが、もともと石巻駅仙石線の駅舎と石巻線の駅舎の2つがあったところ、1990年に両駅舎を統合して現在の形になっている。別々の駅舎だった時代はどれくらい離れていたんだろうか。

JR石巻駅 仙石線•仙石東北ラインホーム

JR石巻駅/仙石線ホームは少し改札から離れている

今回乗車するのは20:01発の特別快速。仙石東北ラインの列車は基本的に快速列車で、これは概ね1時間に1本程度運行されているが、そのうち1本、20時台の列車のみは停車駅の少ない特別快速として設定されている。

石巻から仙台までの所要時間は約1時間程度で首都圏の感覚でいえば通勤圏内なのだが、仙台駅にちょうど良い時間に到着する列車が設定されていないのは、車社会ゆえなんだろうか。ちなみに石巻駅前からは仙台までの高速バスが運行されていて、こちらは8時台に仙台市街地に到着する便が設定されている。

JR石巻駅仙石東北ラインの時刻表

JR石巻駅/快速列車は概ね1時間に1本程度

日中に走る快速列車は石巻から仙台までを65分程度で結んでいるが、この特別快速は途中矢本、高城町、塩釜の3駅のみ停車で仙台駅まで約50kmを49分で結ぶ。なお、これら仙石東北ライン列車の運行開始に伴い仙石線を通し運転する快速列車は廃止され、全列車各駅停車で運行されるようになった。

JR石巻駅仙石東北ラインの電光掲示板

JR石巻駅/特別快速は日に1往復のみの運転

列車は全線電化区間を走行するが、列車に使用されるのはいわゆる「電車」ではなく、新潟地区などで活躍するE129系と似たような外見のHB-E210系気動車(ディーゼルカー)。随分先頭部分が汚れていたが、何の汚れだろうか。

なぜ電車が使用されていないかといえば、石巻駅を出て最初に走る仙石線は直流電化、乗継ぎ先の東北本線は交流電化と電化方法が異なることが原因。両方式に対応する交直両用の電車を導入すると高価になるうえ設備も複雑になる訳で、過去はこれが原因で両路線の直通運転が実現できていなかった。それが昨今の技術の進化により、ハイブリッド気動車が製品化されたことによって実現したとか。

JR石巻駅 仙石東北ラインの車両 HB-E210系

JR石巻駅/全線電化区間だが、気動車での運転

大まかには、エンジンで発電機を駆動させてその電力でモーターを駆動するという構造。車でいえば日産自動車の「e-power」なんかが近いだろうか。この手の列車には定番の設備だが、車内には通常の案内画面のほかに、現在の走行モードを説明するディスプレイが設置されている。

仙石東北ラインの車両 HB-E210系のディスプレイ

特別快速の車内/現在の走行モードが表示される

車内は若干機器室が大きい以外はよく見るJR東日本普通列車といった感じの設備。相変わらず椅子が硬めだが、1時間程度の乗車時間であればなんとか、といった塩梅。

仙石東北ラインの車両 HB-E210系の車内

特別快速の車内/JR東日本でよく見る内装

停車駅は少ないが表定速度としては60km/h程度であり、快走というよりは淡々と走っているような感じ。2つ目の高城町駅を出て程なくすると進行方向右手に東北本線が現れ、しばらくの間交差しながら並走し、程なくしてその東北本線へ乗り移った。かつてはこの連絡線内で一旦停止しないといけなかったそうだが、現在は停止することなく通過することができるようになったのだそう。

その後東北本線内では塩釜駅に停車。同駅は並走区間の中では両路線の駅が比較的近い位置にある駅で、1kmほど歩く必要があるものの仙石線西塩釜駅から徒歩圏内で歩いて連絡することも可能。

塩釜駅から15分ほどで列車は終点の仙台駅へ到着。仙台駅からはこの列車が到着する3分前、20:47に最終で1日1本のみの女川(おながわ)行きが出発したばかりで、この列車は車庫に回送されていく模様。この日は駅に直結するJR系のホテルへ宿泊する予定で、改札を出てそのまま宿へ向かった。

というお話。