日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】青い森鉄道•572M(青森/八戸)


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便名 : 青い森鉄道•572M(普通列車)
日付 : 2023/06/xx
区間 : 青森(10:46)→八戸(12:19)
所要時間 : 01:33
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 2,320円(現金決済)
運行 : 青い森鉄道

羽田空港からの始発便で青森空港へ到着し、空港連絡バスで青森市内へやって来た。この日は夜まで用事がなく、未踏破だった東北地方太平洋側の乗り潰しをすることに。

バスで青森駅に到着した後は10:46発の列車まで少し時間があり、駅から徒歩5分ほど、青森ベイブリッジのたもとにある商業施設「A-FACTORY」に立ち寄り。早朝すぎて半分ほどの店舗はやっていなかったが、いくつかの店舗は既に営業を開始していてここで小休止。

青森駅前 A-FACTORY 建物外観

A-FACTORY/割と最近できた商業施設

10時から営業を開始したジェラート店はショーケースに10種類程度のジェラートが並んでいて、スタンダードな味に加え、青森らしくりんごのものが数種類、変わったものでは地酒味やよもぎ味なんてものも。

(外部サイトの店舗情報はこちら)

tabelog.com

青森駅前 A-FACTORY内で販売しているジェラート

A-FACTORY/変わった味も多いジェラート屋がある

食後はのんびり周囲を散策しながら駅へ向かう。建物の脇には「AOMORI」のサインとともにサザエさんに出てきそうなりんごのオブジェが置かれていた。

青森駅前 A-FACTORY前の林檎モニュメント

A-FACTORY/青森らしいモニュメントも

長らく交通系ICカードの利用できなかった青森エリアだが、2023年の5月末にJR線の青森から弘前までの区間限定ながらようやく利用できるように。なお、青森駅では今回利用する青い森鉄道も改札口を共用しているが、同路線は引き続き交通系ICカードは対応していない。近頃では私鉄を中心に交通系ICカードに加えてクレジットカードのタッチ決済を導入する事業者も増えて来たように見え、これをJRがどのタイミングで利用できるようにするのか、もしくはしないのかは興味深いところ。

青森駅 Suica利用範囲拡大の周知広告

青森駅/2023年5月にようやくSuicaが利用できるように

また、これに伴って自動改札機は新型のものが設置されたのだが、これにはQRコード型の乗車券の読取端末を設置できるスペースも合わせて用意されている。昨今はみどりの窓口の廃止が話題になっているが、窓口を潰す前にQRコードを定着させ、これが大半の乗車券類に適用できていればそれほどトラブルにならなかったような気もして、素人目にはどうにも順序を間違っているように見える。

尤も、JR各社同時にQRコードを適用できなければ、1社だけ推進したところであまり意味を持たないから、中々難しいんだろうか。いずれにしても窓口の代替となる指定席券売機の融通が効かなすぎるのは要改善点だと思うが。

青森駅 QRコード準備工事中の自動改札機

青森駅/Suicaに次いでQRコードも利用できるようになる

さて、青森駅を含む青森県下各駅にはしばしばりんごジュースしか販売していない自動販売機が設置されている。このうち「世界一」なる金色のラベルのものを一度だけ目にしたことがあるのだが、目撃した当日は売り切れており、それ以降は遭遇したことがない。一度手に入れてみたいのだが、かなり珍しい商品の模様。

(商品の詳細についてはこちら)

www.acure-fun.net

青森駅 駅待合室内のリンゴジュース販売機

青森駅/りんごジュース専売の自動販売

また、青森駅の待合室には「青森ねぶた」の像が展示されている。この「青森ねぶた*1」と、「弘前ねぷた」「五所川原立佞武多(たちねぷた)」が三大ねぶた祭りとして知られている。いずれも8月上旬の同じ時期に開催されるのだとか。

青森駅 駅構内のねぶた像

青森駅/8月1週目に開催される「青森ねぶた」

青森駅は3つのホームがあり、1本を青い森鉄道、ほか2本をJR津軽線奥羽本線が利用している。改札口を通過した時点で既に列車は停車しており、出発を待っている状況。ちなみにホームの奥側には青函トンネル開通以前に利用されていた、青函連絡船の乗換通路が残されており、岸壁には当時青函航路で使用されていた八甲田丸が係留されている。

青森駅 青い森鉄道の701系車両

青森駅/普通列車701系の2両編成

乗車した八戸行きの普通列車は2両編成で、片側はロングシート、片側はボックスシートの変則的な座席配置のセミクロスシート。午前中の中途半端な時間帯だけあって、乗車率はそれほど高くないまま推移した。

青い森鉄道の701系 普通列車車内

普通列車車内/セミクロスの座席配置

ともあれ定刻通り青森駅を出発し、約20分で浅虫温泉駅に到着。同駅など、かつて本線だった時代に特急列車の停車駅だった駅はその後特急列車が運行されなくなってもどことなく特急停車駅としての雰囲気というか、名残を残しているような気がする。

青い森鉄道 浅虫温泉駅の駅舎

浅虫温泉駅/青森駅から約20分で到着

浅虫温泉駅から30分ほどで野辺地駅に到着。同駅では下北半島を走るJR大湊線に乗換えることができる。以前、北海道を一周した後に函館から大間へ渡り、そこから大湊駅まで走ってから輪行で利用したのがこの路線。

(当時の記録はこちら)

biketourist.hatenablog.com

普通列車野辺地駅始発が大半だが、日中に運行されている快速列車などは青い森鉄道に直通して八戸駅まで走っている。

青い森鉄道野辺地駅 JR大湊線の普通列車車両

野辺地駅/快速列車は八戸駅まで直通

野辺地駅から更に30分ほど走ると三沢駅に到着。今回は前後の日程の関係から羽田空港から青森空港へ飛んできたが、三沢空港に飛び、そこから空港連絡バスに乗って三沢駅なり八戸地区なりに向かう方が今回のルートであれば利口。

同駅には2012年まで同駅と十和田市駅とを結んでいた十和田観光電鉄が走っていて、駅の海側にはかつて同路線が走っていたであろうスペースが残っている。

青い森鉄道三沢駅 十和田電鉄の線路跡

三沢駅/10年強経過したのちもまだ面影は残る

三沢駅を出ると向山、下田と停車し、最後の陸奥市川駅を出発すると次は終着の八戸駅。恐らく無人駅だと思われる陸奥市川駅は駅前に比較的大きなロータリーがあり、列車を降りた乗客が車に乗って出発していく様子が見られた。

青い森鉄道 陸奥石川駅の駅舎

陸奥石川駅/駅前の大きな木が印象的

列車は定刻通り12:19に八戸駅に到着。同駅では5分の待ち合わせでJR八戸線普通列車に乗継ぎ。同駅は在来線コンコースを各社で共用しているので、前もって必要な乗車券を購入しておけば改札を出ることなく次の列車に乗換えることができる。

八戸駅のコンコースと電光掲示板

八戸駅/県境を超えて岩手県まで走る普通列車

ここからはJR八戸線三陸鉄道、JR山田線と乗継ぎ、とりあえず盛岡駅を目指す。

というお話。

*1:青森ねぶた祭りについては仙台の七夕祭り、秋田の竿燈(かんとう)祭りと共に、東北三大祭りとしても知られている。