便名 : JR福塩線•1730D(普通列車)
日付 : 2022/07/xx
区間 : 三次(16:52)→府中(18:38)
所要時間 : 01:46
乗車クラス : 普通車自由席
運賃 : 1,170円(クレジットカード決済)
運行 : JR西日本
津山から新見、備後落合を経由して三次までやってきた。ここからは未乗の福塩線に乗り、福山駅を目指す。「setowa」のフリーパスは引き続き府中駅までエリア外なので、別途乗車券を購入しての移動。三次から府中まで直通する福塩線の列車も日に5往復しか設定されておらず、この辺りはルートを組むのも一苦労。
(ここまでの移動はこちら)
三次駅は平均乗車人数が多くても100人程度の同エリアにおいては突出して多く、日に400人程度の乗車客がある地域の拠点駅。ただ、往復としてこれを倍にしても800名な訳で、存続のボーダーラインと言われる1,000人に満たないあたり、公共交通機関の在り方というのはなかなか難しそうな課題。途中駅までの需要も含めれば超えるだろうか。
当時は夏に差し掛かろうかという時期だったこともあり、駅前の花壇にはひまわりが綺麗な花を咲かせていた。時々たくさんの花が咲くひまわり畑を見に行くことがあるが、時期が悪いのかそこにあるひまわりは少し元気がなくなっていることが多いから、ここまで綺麗に咲いているというのは新鮮。
駅前のロータリーには広島駅方面行きに向かう、青ベースの車体をした備北交通の高速バスが停車中。三次市は公共交通機関の存続に強い危機感を抱いているようで、市が支援してJRと高速バスが片道ずつセットになった割引乗車券を販売するなどの取り組みを行っているらしい。
高速バス事業者の提供する時刻表にはJRの時刻表が併記されているなど、トータルで利用者増するような取り組みをしているように見える。
(同路線の高速バス公式サイトはこちら)
一通り駅前を眺めてみたが特に買い物ができそうなところも見当たらず、早々に改札を通過。次に乗車する福塩線の列車は改札口前の1番乗り場から出発で、すでにホームに停車していた。
停車していたのは津山からここまで嫌というほど乗ってきた小型の気動車だが、広島東洋カープ柄の特別塗装が施されていた。どうやらこのカラーは2021年の11月頃からスタートし、2023年の春先まで運行されていたらしい。
派手な外観と打って変わって、内装は標準仕様。リニューアルが施された座席はロングシート部分が3-4人ごとに分割されている。車内はがらがらだったからクロスシート部分を確保しても良かったが、最後尾から後方展望をしながら行くことに。
ロングシート部分に腰掛けて後方を眺めるとこのような感じ。出入口を隔てるため少し距離があるが、座ったまま眺められるというのは楽で良い。
三次はそれなりに栄えた街で、ホテルなんかも正面に見えている「α-1」を含め数軒出店している。正面左に見えている信号機には北海道で見るような積雪対策のフードが掛かっているから、時期によってはだいぶ雪深くなることもあるのかもしれない。
三次を出て塩町(しおまち)までは芸備線を走り、先ほど通った道を折り返し進み、塩町駅を出ると福塩線を入っていく。本数の多くない路線にも関わらず思ったよりも乗客は多く、10人弱が乗車していた。
塩町から先は府中に向けて南に進んでいく。近くには国道184号線が走っているはずだがその姿は見えず、田畑の中を進んでいくという感じ。線路はきちんと除草されているし、歪みもそれほど見えないから、割ときちんと保線がされているように見えた。
三次方面から当駅止まりの区間列車も運行される吉舎(きさ)駅近くでは、上空を尾道市と三次市とを結ぶ中国横断自動車道(尾道自動車道)が横断している。道路が便利になるのは良いことではあるが、鉄道はより一層苦境に追いやられるから難しい。
吉舎駅を出ると木の生い茂った区間に入ったが、ここはさもトンネルがあるかのように列車の形にくり抜かれていた。この日乗ってきた別の区間でも似たような風景を見かけたが、列車の形に丸く切り揃えているのか、頻繁に列車が通過するから結果的にこの形になったのかが気になるところ。
塩町駅から1時間ほどのところにある備後矢野駅は駅舎内に食堂が併設されているようで、ちょうど開いたドアの正面あたりに「うどん」の看板が見えた。木次線亀嵩駅だとか、中国地方ではローカル線の駅に麺類のお店が併設されていることが多いような。
最後の停車駅、下川辺駅を出発すると約7分で終点の府中駅に到着。同駅は広島県府中市にあるが、同じ「府中市」は東京にもある*1。ただ、東京の府中市にはJR府中駅がない*2ので、JRの駅としての府中駅は広島のみ。ちなみにJR徳島線にも府中駅があるが、こちらは「こう」と読むのだとか。
当時は7月ということもあって日が長く、18:30を過ぎてもまだかなりの明るさ。いくら夏場といっても東京では19時近くなればだいぶ暗くなっているから、日の長さによって西日本にいることを改めて実感する。
ともあれ、列車は18:38に終点の府中駅に到着。乗換えの待ち合わせ時間もあるからぶっ通しではないものの、トータル8時間近く列車に揺られているわけで、流石に少し疲れてきた。ただ、同駅では4分の待ち合わせで福山行きの普通列車が出るから、休憩というわけにもいかない。同じホームなら良いのだが、残念ながら跨線橋を渡っての乗換えだった。
ここからは久しぶりに電化されている区間で、電車に乗って移動する。
というお話。