便名 : 山形-新潟線0001便
日付 : 2025/09/xx
区間 : 山交バスターミナル(08:00)→万代シティバスセンター(11:43)
所要時間 : 03:43
乗車クラス : 普通席(座席定員制)
運賃 : 3,980円(事前クレジットカード決済)
運行 : 山交バス
前日山形に入って1泊、翌朝山形発の都市間バスで新潟へ移動する旅程。
(事業者の公式サイトはこちら)
9月に入ってもなお首都圏は暑い日が続いているが、それでも8月ほどの苛烈な暑さではなく、空気に若干秋らしさを感じるように。東北は一足先を行っていて、朝方は心地良いくらいの気温に落ち着き始めている。
宿泊していたJR山形駅前のホテルを07:30過ぎに出発し、向かうのは徒歩5分ほどのところにある「山交ビルバスターミナル」。山形発の中長距離バスの多くは同バス停始発になっている。

駅から乗り場までは駅前通りを真っ直ぐ歩くだけで、特に迷うこともなく到着。乗り場は5箇所設けられていて、今回乗車する新潟行きは4番乗り場からの出発。まだ「回送」表示になっているが、乗車するバスは既に着車している模様。

ちなみに他に開設されている路線というと以下の看板の通り。仙台線は相変わらず盛況だが、昨年2024年の年末に乗車した、山形から仙台を経由して水戸まで向かう路線は乗車した直後の2025年2月に廃止になってしまった。当時3列独立シートの路線にも関わらず4列シートの車両がやって来たのは、既に3列独立シートの車両を処分してしまっていたから、なのかもしれない。
(以前乗車した路線はこちら)

ともあれ、乗り場に到着したのとほぼ同時に乗車改札が始まって車内へ。こちらの路線は3列独立シートの車両が充当されていて、今回は中央最前列の座席を指定。座席には腰当て?が置かれていたが、どういう使い方が正しいのかよく分からず。

自席からの眺望はこんな塩梅。走行中は目の前の仕切扉が閉まっているうえ、日除けが下りているから眺望は思ったほど良い訳ではなかった。なお、荷棚にはA列-B列間、B列-C列間の座席を仕切るカーテンが設置されていたが、見たところ殆ど使用されていなさそうだった。

山形市内では始発の山交ビルバスターミナルを出て山形駅前、鉄砲町と経由するが、殆どの乗客は山形駅前までに乗車したようで鉄砲町では乗車客がいないまま出発。なおこの路線、ほぼ全線を通して乗降共に可能になっているため、大幅な早着というのは見込めない。
山形市内を抜けて高松葉山温泉バス停へ向かう途中、進行方向左手には辺り一帯の雰囲気とは全く異なる高層建築物が見えてくる。これは山形県上山市にある「スカイタワー41」で、1999年に竣工したタワーマンション。背後に山があるせいで高さが分かりづらいが、2025年現在、東北地方一の高さを誇っているとか。ちなみにこれを開発したのは先日乗車した「ユーカリが丘線」を運営している山万のグループ会社なんだとか。
(山万の「ユーカリが丘線」についてはこちら)

「高松葉山温泉」はバス停名からするとイメージできないが、山交バスの上山営業所構内にあって、車庫の中を1周して営業所前に停車。地味に各バス停数名ずつは乗車があり、徐々に車内は満席近くなってきた。
その後南陽市に入ると道路脇でえらく反射している構築物が多く見えてきて、てっきり太陽光発電のパネルだとばかり思っていたが、どうやら斜面にビニールハウスが張り巡らされていたらしい。果物か何かを栽培しているんだろうか。

国道13号線から国道399号線へ移ったのち、先日乗車した山形鉄道の線路をオーバーパスした先、南陽市役所前バス停でも数名の乗車。その後国道113号線へ合流すると、しばらくはこの道を進んでいくことになる。
(山形鉄道についてはこちら)
ここからは若干うとうとしてしまい、起きるとバスはちょうど「飯豊めざみの里」に到着したところ。「飯豊」は文字面こそ平易だが、読み方は「いいで」で中々トリッキー。この道の駅、幟も多数出ていて中々賑やか。

国道113号線は太平洋側の福島県相馬市から日本海側の新潟県新潟市までを結ぶ全長230kmほどの道路で、山形県南陽市から新潟県村上市までの間は米沢と坂町の間を結ぶJR米坂線と並行している。なお、この米坂線は2022年8月の豪雨災害によって橋梁が崩落する等の被害が発生し、今泉から坂町の間が不通となっていて、再開の目処が立っていない状況。上下分離の議論などもされつつあるようだが、どうなることやら。
山形県と新潟県の県境は峠になっていて、今泉から進んでいくにつれて徐々に高度が上がっていくが、最高所でも標高400m足らずなのでそれほど勾配が厳しい訳ではなく、また比較的カーブも緩やか。自転車で上がるとなるとだらだら上りでしんどそうではあるが。

小国町役場バス停を通過した頃、ほぼ同時刻に新潟を出発した山形行きのバスと行き違い、出発から2時間ほどしたところで道中唯一の休憩箇所となる「道の駅 白い森おぐに」に到着。ここで10分ほどの休憩。
この道の駅にはコンビニエンスストアなどはないが、商業施設が4店舗に自動販売機が数台と、道中の水分、軽食補給くらいは問題なさそうな環境。

休憩後は少しカーブが増えて、一部スノーシェードが設置されている箇所も。道の駅が「白い森」を名乗っているようにこの辺りは日本有数の豪雪地帯なんだそうで、冬季はところによって積雪量が150cmを超えることもあるとか。夏場と冬では見えてくる景色も全く違うのかもしれない。

道路脇は草木が生い茂っているが、ここには前述のJR米坂線の線路が通っている。さすがに3年も経つと中々草木が生い茂っていて、走れるように草木を払うだけでも中々大変そう。
個人的には、地方の閑散線区が災害によって不通になる度、待ち構えていたかのように存廃議論に持ち込む鉄道会社側の姿勢はあまり好きになれないが、人家少ない山間部まで問題なく列車が走れるようにするためのコストが負担し切れなくなりつつあるという主張はこうした実情を見ると理解できる部分もある。

線路は道路とちょこちょこクロスしていて、右側と左側を行き来している。さすがに土のない橋梁に雑草が生い茂るケースは多くなく、鉄橋だけは線路が露出している。ちなみにこの橋の下を流れているのは「荒川」で、暴れ川として有名なんだとか。なお、関東地方を流れる「荒川」とは同じ名前だが別の川。
途中、八つ口大橋から数百mの区間は道路の補修作業に伴う対面通行で、対向車が途切れるまで5分ほど待つことに。暫く全く車が来ないと思えば、30台以上の車がまとめて流れてきた。このように、時折地方に来ると迂回路のない国道で随分長い距離を対面通行で処理していることがあり、タイミングによっては1km近い渋滞が発生していることも。
それにしても、鉄道が放置されている一方で道路は補修されているところを見ると、利用者の数に大きな隔たりがあるとはいえ複雑な思いがする。

暫く走るとバスは平野部へ出、国道113号線を少し離れてJR米坂線の越後下関駅近くにある下関バス停に到着。ここで数名が下車していった。この日の乗車人数からしても、山形県と新潟県の間の人の行き来は割と盛んなんだろうか。なお、以前ここには新潟交通の営業所があったようだが、閉鎖されたため2025年現在では単なる公道上のバス停になっている。

暫く一般道の国道113号線を進んできたが、荒川胎内インターチェンジ(IC)からは日本海沿岸東北自動車道に入って新潟を目指す。ここから新潟市までは約50kmで、全行程160km強の大半は一般道を走っているから、この路線は高速バスというよりも、北海道でよく呼ばれる「都市間バス」という呼び方のほうが実態に合っているような気がする。
新潟胎内ICから新潟市方面は有料区間なのだが、道路は割と波打っていて荒れているようにも見える。冬期の積雪によって、舗装がだいぶ傷んでいるという感じだろうか。それにしても、高速道路上のバス停はおおよそ利用者がいなさそうな所に開設されていたのだが、年間を通じてみるとそれなりに利用者がいるんだろうか。

山間部の対面通行待ちに加え、対面通行の高速道路は流れが悪かった影響なんかもあって、高速道路を下りる新潟亀田ICを通過した時点で既に新潟駅前の到着時刻を迎えている状況。新潟亀田ICから新潟駅前までは約15分ほどを要するから、最低でも15分遅れといった感じ。尤も150km以上を走ってくる訳だから、15分は誤差の範囲。次の予定も3時間ほどは空けてあったから、旅程上は特に問題なし。

新潟亀田ICから新潟駅前までは国道49号線、7号線のルート。先日長野から新潟まで高速バスに乗ってきた日よりは交通量が多く、途中若干渋滞している箇所も見られた。
(先日乗車した長野-新潟線についてはこちら)

新潟駅前には10分ちょっと遅れて11:50頃に到着し、ここで乗客の8割ほどが下車していった。新潟駅前で降車扱いをしているとき、1台前には富山駅を08:00に出発した富山地方鉄道の高速バスが停車中。向こうはほぼ全線高速道路で走行距離265kmとこちらよりも100kmほど長いが、所要時間はほぼ一緒。こういう所で高速道路の効果の大きさを実感する。

新潟駅前から万代シティバスセンターまでは歩いても15分弱とそれほど離れておらず、バスであれば3分ほどの所要時間。この日は新潟駅前の降車が多く時間がかかったこともあって若干遅延が拡大し、定刻よりも10分遅れの11:53に万代シティバスセンターの降車場に到着した。雪のない夏場でこの状況となると、冬期は割と派手に遅れることもあるのかもしれない。

なお、新潟発についてはバスセンターの建物内、7番乗り場からの出発。隣の乗り場からは東京に金沢、名古屋、7番乗り場からは仙台や今回の山形行きなど、地方都市にしては割と行き先のバラエティに富んでいて、新潟という街が日本海側の中核都市になっていることを改めて実感する。

首都圏に居住していて新潟と山形の間を移動するケースはあまり多くないかもしれないが、こういったルートもあるということを覚えておけば、もしかすると役に立つことがある、かもしれない。
というお話。