日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】JAL/JL4044(壱岐/長崎)


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便名 : JAL/JL4044
日付 : 2023/01/xx
機材 : DHC-8-200(DH2)
区間 : 壱岐(IKI)16:40→長崎(NGS)17:10
所要時間 : 00:30
区間マイル : 60
搭乗クラス : 普通席
運航 : ORC(オリエンタルエアブリッジ)

対馬から壱岐島の芦辺港に到着し、そこから2時間ばかし歩いて壱岐空港に到着。壱岐空港から長崎空港へ移動し、最終の東京便で帰京する予定。

(ここまでの移動はこちら)

biketourist.hatenablog.com

本来この旅程は数週間ほど前の予定だったのだが、あろうことか当初の日程の九州地方は大雪で、福岡空港までは到着できたもののその後の飛行機、船ともに欠航。敢えなく予定の組み直しを余儀なくされ、数週間越しにようやく当日を迎えたという塩梅。尤も、離島で移動できなくなってしまえばにっちもさっちもいかなかった訳で、事前に調整できただけでもよかったかもしれない。

ともあれ、芦辺港から10kmちょっと歩いて壱岐空港に到着。以前一度利用したことがあって知ってはいたが、国内の定期便の就航する空港のなかではトップ5に入るほど小さな建物。

壱岐空港 ターミナル全景

(@壱岐空港) 平屋+屋上の空港ターミナル

空港ターミナル前には島の観光案内が掲示されている。この日歩いた芦辺港から壱岐空港までが島の全長の1/2くらいの長さだと考えると、島1周は約60kmくらいだろうか。

壱岐空港 観光案内

さすがに1日で歩くには厳しいが、それほど大きくない島

この壱岐空港、展望デッキがあるにはあるのだが外階段経由。同様の構造の空港を以前鹿児島か沖縄の離島空港で一度だけ見たことがある気がするが、絶対数から考えれば中々珍しい構造。なお、空港内に常設の売店はなく、食糧調達と言えば見えている自動販売機がほぼすべて。

壱岐空港 展望デッキと自動販売機

(@壱岐空港) 食糧調達できるのは自動販売機くらい

どうやらこの日、何やら島へ来客があったようで、到着出口前には大がかりな横断幕を持ったお出迎えの人々が降りてくる乗客を待ち構えていた。壁際には簡易な売店が陣取っているのだが、横断幕に隠れて何があるかはわからず。ちなみにターミナルはこれがすべてで、背面側には手荷物検査場の入り口があるのみ。

余談だが、壱岐空港は異様に手荷物に厳しく、規定サイズ内の手荷物についても貨物室への預入れを促された。もし同空港を利用する場合には壊れやすい荷物とそうでないものは予め分別しておくことがおすすめ。

壱岐空港 ターミナル全景

(@壱岐空港) 一般エリアはこれでほぼすべて

チェックイン〆切時刻間際に到着したこともあり、すぐに手荷物検査場を抜けて搭乗待合室へ。搭乗する便はわずか40人ほどしか乗れない飛行機ではあるものの、満席近いようで待合室の空席は殆どなかった。

他空港同様、JALの会員向けの優先搭乗のアナウンスはなく、すべての乗客の搭乗が開始されたタイミングで改札を通過。この日の機材はRAC(琉球エアコミューター)でも数年前まで活躍していたDHC-8-200。座席数は39で、昨年HACから引退したSAAB340Bよりも定員が5名ほど多い。ちなみにORCで従来使用していた機材が構造上の限界*1を迎えたそうで、この日搭乗するのはATR42導入までの繋ぎとして中古で導入した3号機。

JAL4044便 ORC DHC8-200

DHC-8-200は39人乗りの飛行機

以前福岡から五島福江、この日の朝に福岡から対馬への移動で利用したDHC8-Q400と異なり、この機材はANAウイングスとの共通事業機ではなくORCの自社機材。それゆえ、カラーリングもANAの機材とは異なっている。また、Quietの「Q」がついていないように、こちらの機材の方が機内に入ってくる騒音が大きめ。

JAL4044便 ORC DHC8-200

ANAとの共通事業機とは違ったデザイン

座席は2列+2列の横4列、縦10列で最後尾は5人掛けという小さめの高速バスのような配置。この大きさの飛行機でよく見るように、進行方向右側最前方は座席がボックスシート状に配置されている。なお、基本的に座席はリクライニングができない仕様だそうだが、各路線ともベルトサイン点灯時間はほぼないから、特に問題にはならないはず。

(座席配列についてはこちら)

www.orc-air.co.jp

全員に目の行き届くようなサイズの空港と機材ゆえ、あっという間に全員が揃って出発。1月で17時前となると東京ではすでに真っ暗になりかかっているような時間帯だが、1,000kmほど西に進んだ壱岐ではまだこの時間でも若干ながら明るい。

JAL4044便 壱岐空港

JAL4044便/ 壱岐空港は海に面した立地

南から北へ離陸すると進行方向左手には今日ここまで歩いてきた道のりが見える。ここは内海(うちめ)湾と呼ばれるエリアで、中央に見えているのが「青島」、奥に見えているのが「小島神社」のはず。

この日は機窓がいずれもあまりクリアではないが、これはそもそも窓があまり綺麗でなかったというのもあるが、なによりこの日のPM2.5濃度が高かったことによる影響。こうして身をもって体感するとこういうことか、と合点が行く。

JAL4044便 壱岐島 小島神社付近

JAL4044便/ 中央左のあたりを歩いてきた

続けてジェットフォイルの発着する芦辺港上空に差し掛かるが、この頃には殆どぼやけて何も把握できない状況。係留されていた大型船「ニューみかさ」のみ圧倒的な大きさで辛うじて存在が確認できた。

JAL4044便 芦辺港付近

JAL4044便/ 辛うじて大きな白い船が見える

ほどなくして機体は右旋回を始め、南へ進路を取り始めた。飛行機は佐賀県東松浦半島西側から九州本島へ上陸、しばらく長崎/佐賀県境に沿って進み、早岐駅ハウステンボスの側から大村湾に出て着陸体制。ベルトサインが消灯していた時間はものの3分ほどで、殆ど点灯したままの飛行だった。

JAL4044便 長崎県川棚温泉付近

JAL4044便/ 九州本島は北側・東松浦半島あたりから上陸

長崎空港には北側から着陸進入し、前回同様、ターミナル端の駐機場に到着。そういえば、減速中の左手、ORCの格納庫付近には現在就航準備中のATR42-600型機の姿が見えた。就航は2023年7月だそうで、まだしばらく時間がある。

JAL4044便 長崎空港

JAL4044便/ 羽田行きが入れ替わりに出発していった

ターミナルまでは徒歩でのアクセス。「到着通路入口」から建物内に入ると比較的傾斜のきつい上り階段があり、しばらく歩いた後搭乗橋の到着経路と合流、下りエスカレーターに乗って到着出口に向かうルート。せめてエスカレーターか、バス移動でもいいから平面だと楽でいいのだが。

長崎空港 ORC 到着経路

(@長崎空港) ちょっと長い階段を上がって到着出口へ

気持ち早着したようで、到着出口を出たところでちょうど定刻の17:10になった。長崎空港では長崎市で1月後半から2月上旬頃の旧正月の時期に「長崎ランタンフェスティバル」が実施されるのに合わせ、ランタンの装飾が始まっていた。COVID-19の影響でここ数年開催が見合せられていたから、3年ぶりくらいの開催だろうか。

(長崎ランタンフェスティバルについての記事はこちら)

biketourist.hatenablog.com

長崎空港  長崎ランタンフェスティバル

(@長崎空港) 空港内は長崎ランタンフェスティバル仕様

長崎空港  長崎ランタンフェスティバル

(@長崎空港) 長崎は常に何かしらの装飾がある印象

長崎空港では約3時間ほどの待ち合わせでJALの羽田行き最終便に乗継ぎ。降機時に隣の駐機場からすれ違いに出発していった1本前の便があと10分出発が遅ければ、前の便にも乗継げたのだが。

ともあれ、せっかく3時間もあるわけで、食事なんかをしながらのんびり過ごした。

*1:報道によると、80,000サイクルらしい。