日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【搭乗記】JAL/JL0616(長崎/東京羽田)


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便名 : JAL/JL0616
日付 : 2022/09/xx
機材 : B767-300ER(767/A43)
区間 : 長崎(NGS)20:20→東京羽田(HND)22:00
所要時間 : 01:40
区間マイル : 610
搭乗クラス : クラスJ(国際線機材)
運航 : JAL(日本航空)

新幹線開業前の特急「かもめ」に乗って長崎駅に到着、バスで長崎空港までやって来て最終の東京行きで帰京するスケジュール。

長崎空港は九州のなかでも割と独特な食文化を持つ長崎県の空港らしく、空港内でもご当地の食べ物、たとえば蒸し上がった角煮まんじゅうや以下の「ハトシロール」などがすぐ食べられる状態で販売されている。この「ハトシ」というのは食パンの間に魚介類のすり身を挟んで揚げたもの。ちなみに長崎のハトシと関係があるや否や分からないが、北海道のセブンイレブンでは「さくさくロール」なる名前で似たような商品がある。日本の西と北で同じような食べ物があるというのが興味深い。

長崎空港 かまぼこ店 ハトシ

「ハトシ」は海老入りだなんだと数種類が存在する

JALは同空港において保安検査場を抜けて左手にある搭乗口を利用することが多く、この日もBLUESKY前の2番搭乗口からの出発。ORCにSNAと多数のANAグループの会社が就航していることもあり、基本的にはANAグループの多い空港。

長崎空港 JAL616便 搭乗口前

(@長崎空港)JAL便は2番搭乗口からの出発

この便の出発する2番搭乗口前にはJAL系の物販店「BLUESKY」がある。反対側、少し離れたところにはANA FESTAがあり、両方合わせれば制原区域内でも通り一遍の長崎土産は揃っているが、同空港は保安検査場前の物販エリアが比較的充実しているから余程時間がないでもなければ外で購入したほうが良さそう。

長崎空港 制限区域内 BLUESKY

(@長崎空港)制限区域内にはBLUESKYとANA FESTAがある

ところで、このBLUE SKY店舗前にはタバコの自動販売機風のディスプレイ「CHABACCO」があり、スティック型の粉末茶を販売している。こちら、初めて見かけたのが鹿児島空港だったから同空港発祥の商品だとばかり思っていたが、実際には静岡県掛川市発祥で、全国各地に展開されているんだとか。

長崎空港 CHABACCO

(@長崎空港)静岡県掛川市発祥の「CHABACCO」

しばらくして搭乗開始。この日の機材はB767-300ERの国際線機材で「JAL  SKYRECLINER」タイプの座席が装着されている。これまで国際線のビジネスクラスで何度か利用したことはあるものの、国内線登板時にはアップグレードの空席待ちに溢れることが多くどうにも縁がない時期が続き、クラスJとしては何だかんだで久しぶりの利用。

ご存じの方が多いと思うが、2022年の春以降クラスJ料金が値上がりしていて、たとえば長崎-東京羽田間の料金は1,000円から2,000円に上がった。そんな影響もあり、以前よりいくらかクラスJの空席が増えたような気がする。数席空席があっても、トータルでは値上げのメリットの方が大きいということなんだろう。

JAL616便 A43 JAL SKYRECLINER

国内線ファーストクラスとフレームは一緒かもしれない

この機材が導入されたのが2010年頃で、経営破綻直後の最も投資が抑制されていたタイミングだったため、座席は比較的簡素な造り。外観こそ異なるが、初代の国内線ファーストクラスと似たところがちらほら見受けられる。たとえばリクライニングのボタンなんかがその一つ。

JAL616便 A43 JAL SKYRECLINER

座席の構造も類似性が見られる

リクライニングが手動ということもあり、座席下には比較的大きな空間がある。持ち込みサイズだとしてもスーツケースは入らないが、ある程度のサイズまでは格納可能。

JAL616便 A43 JAL SKYRECLINER

全席下のスペースはかなり大きめ

さすがに当日アップグレードとなると窓際に空きはなく、通路側に着席。全席は埋まらなかったようで、いくらか空席を残して長崎空港を出発。離陸時に座席が倒れるような感覚を覚えるあたりも国内線ファーストクラスと一緒。ただ、老朽化だろうか、近頃では時々座席がバカになっていて本当にリクライニングしてしまうケースも見たことがある。

JAL616便 A43 JAL SKYRECLINER

液晶画面は肘掛け下に格納されている

飛行機は定刻よりも5分ほど早く出発。北から南方向に離陸してしばらく飛んだ後、雲仙上空で左旋回。その後熊本市の北側、別府市上空辺りを通過して海上へ抜け、松山市上空、新居浜市上空、東かがわ市上空という四国の北側を通って行くルートを進んだ。

今回搭乗した機材、しばらくWi-Fiが設置されていない状態が続いていたが、ここ数年のあいだに設置され、国内線でも利用できるようになった。また、ほぼ時を同じくしてB737-800の国際線機材にWi-Fiが装着されたため、ようやくJALの国際線機材の殆どにWi-Fiが設置された。傘下のLCC、ZIPAIRがWi-Fi無料を打ち出している一方でJALは現在有料となっているが、国際線Wi-Fiは今後どうなっていくだろうか。

余談だが国内線地方路線用の中小型機、エンブラエル190にもWi-Fiが設置されたそうで、地方路線はしばらくエンブラエル機が使用されそうな様相。割と唐突だが、このタイミングでのWi-Fi設置はSpace Jet頓挫の影響もあるような気がする。

ここ最近、最終便の時間帯の移動は出発時刻が早くなろうとも到着は定刻通り、ということが多かったが、この便は5分ほど早い21:55頃羽田空港に到着。この時間帯は徐々に羽田空港からの移動手段が少なくなってくるから、5分早めに到着するというのは思いの外大きい。

2022年冬頃から徐々に国際線も再開し始め便数も増えつつある一方で、B777-200ERの退役も進み、大型機の機数は減っている。その状況でこの機材は再び国際線に戻るんだろうか。今後の展開が気になるところ。