便名 : JAL/JL4074
日付 : 2022/11/xx
機材 : DHC8-Q400(DH4)
区間 : 五島福江(FUJ)10:50→長崎(NGS)11:20
所要時間 : 00:30
区間マイル : 67
搭乗クラス : 普通席
運航 : ORC(オリエンタルエアブリッジ)
ANA便名で福岡から五島福江まで移動してきた。ここから長崎までは当初の目論見通り、JAL便名のチケットで移動する。
(ここまでの移動はこちら)
今回搭乗するのはORCが運航する便をJALで購入した、コードシェア便のチケット。直前の記事でも触れたが、2022年10月からの冬ダイヤでは、JALからORC(オリエンタルエアブリッジ)と、ANAからAMX(天草エアライン)、JAC(日本エアコミューター)のチケットが購入できるようになるという変化が起きている。
(詳細については以下プレスリリース参照のこと)
この日、福岡空港からの便が遅延して五島福江に到着した関係で、チェックインカウンターに到着したのは定刻通りであれば締切時刻を過ぎた時間。ただ、この便は同じ機体が引き続き長崎へ向かうため次便の出発時刻も後ろ倒しになっていて、ギリギリながらもチェックインを済ませることができた。ここで機材が入れ替わるような運用だったら途方に暮れていたかもしれない。
ちなみに今回の五島福江空港では、ANAカウンターでJALの予約情報を伝えてチェックインすることになる。 出てきたのはANAのフォーマットにJALの便名が印字されたチケット。なんとも違和感がある。
それにしても今回のコードシェア、JAL陣営がANA陣営へ提供した路線と、その逆、ANA陣営がJAL陣営へ提供した路線の数を比べると前者が多く、少なからず不平等感を感じるのはJAL贔屓だからだろうか。
尤も、空席があろうとなかろうと座席を買い取ってもらえるという意味では提供する側にもメリットがあるのかもしれないが、それはともかくとして、実のところ、一番の目的は機材の老朽化が進んだORC機材更新*1のJAL陣営による支援で、コードシェアはその副産物なんだろうと見ている。それを踏まえても、JAL陣営(というよりJALそのものの)実入りが少ない気はするが。
ともあれ、チケットを受け取って保安検査場へ向かうのだが、五島福江空港は海外の空港とまではいかないものの、本州の空港とはちょっと違った雰囲気を感じるターミナル。島の空港繋がりで、八丈島空港にも近い雰囲気の印象だが、いずれにしても、これまでANA陣営しか就航してこなかったせいか、空港内の掲示物までもANA系の雰囲気を強く感じる。
(その八丈島空港についてはこちら)
保安検査場ではANAの端末に先のチケットをかざし、「保安検査証」を受け取る。ANAは出力される紙が多く*2、ゼロにはならないまでもせめて1枚にはできないんだろうか、何てことを思っていたが、来る2023年春に予定される自動チェックイン機廃止と共に紙の出力を取りやめるんだとか。乗継ぎでもしようものならえらい勢いで紙が増えるから、ゴミが減るのは単純に喜ばしい。
搭乗待合室に入ると、電光掲示板はANAグループの(=羽田なんかでよく見かける)フォーマット。ここに「JAL」の文字が並んでいるというのも少し不思議な感じ。
前述の通り、前便の遅延によってかなりギリギリに保安検査場を通過したのだが、保安検査場を通過した時点ではまだ搭乗開始予定時刻もアナウンスされておらず、ようやくここで人心地つけるようになった。
そういえば、この日の搭乗券には搭乗グループ「3」。この「3」というのは一般会員の窓側座席の順番なので、JALからANAへは会員情報は通知されておらず、必要最低限の情報をやり取りしているのだと思われる。いずれにしても、この人数では特に優先搭乗する意味も乏しく、書いてある通りの順番で搭乗。
しばらくして搭乗開始されたが、優先搭乗のアナウンスは従来通りANAの上級会員のみアナウンスで、搭乗口の電光掲示板にはJALの文字すらない。ルール上はJALの上級会員も優先搭乗できるはずで、せめて言及くらいしてもいいと思うのだが。
搭乗橋は設置されていないため、飛行機へは途中で搭乗橋?を階段で下りて、徒歩でのアクセス。ちょうど訪れたタイミングで通路のガラス窓にフィルムを貼り付ける工事をしていて、ステンドグラスのような見た目になっていた。
そんな訳で、降機して20分もしないうちに再度飛行機に搭乗。前便に引き続き、運航会社はORCだが機体はANAウイングスとの共通事業機という構成。ただ、今回は加えて航空券はJALで購入しているから、一番ややこしい組み合わせ。
まだ新しそうに見えるこのQ400だが、ANAで最初に導入されたのは2003年だそうで、意外にも?もう20年近くが経過している。2003年というとつい最近のような気がするから、まもなく20年という事実に唖然とする。
徐々に経年機に仲間入りしつつある中、JALグループは早々にATR機やQ400CC(RACのみ)を導入した一方で、ANAグループはまだ後継機の噂が聞こえてこないがどうするつもりなんだろうか。Q400は引き続き新規生産しているようだが。
なお、JALからチケットを手配した場合、ORC運航便では座席の事前指定ができない。そのため、当日チェックイン時に座席が確定することになり、この日は機体後方の車輪真横の座席。視界の上半分は遮られていて眺望はいまひとつ。
チェックイン時に説明のあった通り隣席には乗客がいたが、ドアクローズとともに空席へ移動してくれて快適に過ごせるようになった。五島福江空港にトーイング車なんてものはなく、自力で回頭して滑走路に向かい離陸。元々大した滞在時間ではなかったが、遅延の影響でなおのこと慌ただしい滞在だった。
滑走路を北から南に離陸し、しばらくして見えてくるのが福江島の「鬼岳」。当日は伊豆半島の大室山のように綺麗に円錐型の山だと思っていたが、改めて写真を見ると奥の方は少し凸凹しているように見える。
離陸後5分ほどでシートベルトサインが消灯されたものの、そこから5分もしないうちに再点灯。飛行機は北東方向に進み、一旦長崎空港を通りすぎたうえで空港北側から進入する着陸経路の模様。
着陸時、手前に見えるのが西海(さいかい)橋で、橋から少し奥に目をやると塔が3本見えるが、これが戦時中に建造された「旧佐世保無線電信所(針尾送信所)」。その更に奥、海を挟んだ先には佐世保の市街地が見える。
海上で右旋回を繰り返して最終的に機首は南方向に向くが、その手前で一瞬ハウステンボスの街並みが見える。このハウステンボス、テーマパークとしてはそれほど大きくないようにも思えるが、別荘エリアやホテルもあったりして、街として見ると結構な大きさ。近頃、経営主体が変わるようなニュースが出ていたが、今後どうなるだろうか。
そうこうしているうちに長崎空港に到着。飛行時間は20分ほどと短時間なのだが、こういった短距離路線、日本最短とされる南大東/北大東路線に搭乗したときもそうだったが、実際に搭乗するとあっという間という感じがしないのはどういうことだろうか。
(大昔の記録だが、こちら)
長崎空港は搭乗橋のない駐機場に到着し、徒歩でターミナルに向かう。これ自体は慣れっこで特になにも思わないのだが、ターミナルに入ると結構な高さまで階段で上る必要があるという構造で、ご年配の方々がちょっと大変そう。せめてエレベーターでもあればいいのだが。
乗継ぎで本州各地へ向かう、半数近くの乗客は中間改札を経てそのまま搭乗待合室に入っていったが、私はここで降機するため到着出口へ向かった。
とりあえずJALホームページにある、「生涯フライト記録」に「福江」の文字を記録できたので個人的には満足。できることなら観光もしたかったが、当日中に東京に戻らないといけないのでこれは次回以降の目標ということに。