便名 : なし
日付 : 2022/08/xx
区間 : 阿蘇くまもと空港(20:10)→新八代駅(21:01)
乗車クラス : 普通席(座席定員制)
運行 : 神園交通
熊本空港から博多に向かうのだが、この日は特に用事もなく、少し時間に余裕がある。というわけで、今まで利用したことのなかった八代方面行きの空港連絡バスに乗車してみることに。利用するのは神園交通が運行する「すーぱーばんぺいゆ」号で、阿蘇くまもと空港(便によっては運転免許センター)と、JR新八代駅、JR八代駅や周辺宿泊施設を経由して熊本県八代市の神園交通の車庫を結んでいる。
(公式サイトはこちらから)
ちなみに「ばんぺいゆ」は漢字で「晩白柚」と書く大きな柑橘類。調べてみると、ギネスにも認定された世界一重量級の柑橘類なのだとか。熊本県南部の道の駅なんかでときどき実際に販売されているところを見ることができ、見るとたしかに大きいな、という感じ。
(「晩白柚」についてはこちら)
話を戻すと、この路線において特徴的なのは使用車両で、空港連絡バスの定期便としては珍しくマイクロバス車両での運行。ごく短期間の社会実験なんかでハイエースが登場するケースはしばしば見るが、日常的に運行される空港バス、とりわけ高速道路に入る路線の中では最小サイズなのでは。
バスは事前に予約することもできるが必須ではなく、予約していない場合は当日バス停に並んだ順番の座席定員制。なお、車両が小型で定員が27名ということもあり、5名以上で利用する場合には予約が推奨されている。予約が多い場合には増車等で対応してもらえるのかもしれない。
2022年の阿蘇くまもと空港仮設ターミナル運営期間中は、バスはターミナル前3番バス乗り場からの出発。同バス停からの出発便は今回の八代方面行きのほかに別府・大分行き、延岡行き(高千穂経由)など、長距離路線が並んでいる。ちなみに、高千穂は住所としては宮崎県だが、宮崎空港よりもこちら阿蘇くまもと空港からのほうがアクセスしやすい*1、というのをあまり知られていないかもしれない。
しばらくするとバスが着車。運賃は新八代駅まで片道2,300円(2022年10月当時)で、決済方法は現金もしくはPayPay, auPayのみ。最近QRコード決済のみ対応という交通機関が多いような。機器が不要なぶん導入が手軽ということか。
全員の乗車が終わると、八代市内でタクシーへ乗り継ぐかどうかの確認が入った。この辺りはタクシー事業者らしい心配りといった感じ。
なお、マイクロバスということで大型バスのような大きなトランクルームはないものの、前方区画に荷物置き場が用意されていたから荷物の置き場に困るということはなさそう。座席はごくスタンダードなマイクロバスのそれで、乗車時間が短いからか、特にリクライニングの類のレバーは見つからなかった。
バスは定刻に空港を出発し、県道36号線経由で益城熊本空港インターチェンジから九州道に入り、ひたすら南下して八代インターチェンジで一般道に下りるルート。同インターチェンジから新八代駅は目前に見える距離で、交差点を2つ3つ右左折して新八代駅に到着。時計を見ると20:59で、概ね定刻通りといった感じ。
走行区間の殆どが高速道路ということもあって、全線一般道の熊本市内行き空港バスと殆ど所要時間は一緒。マイクロバスゆえ、乗り心地は若干犠牲になっている気もするが、所要時間の短さは乗り心地の悪さを補って余りあるメリット。それにしても、鹿児島といい熊本といい、市街地から空港までのアクセスがもう少し短いといいのだが。
ともあれ、熊本県南部の水俣辺りや、新八代から更に新幹線を使って鹿児島県北部の出水(いずみ)などへアクセスするという場合、鹿児島空港からのバスの時間が合わなければこのルートも比較的便利なので、そんな選択肢があるというのは知っておいて損はないはず。
というお話。