日本の迷い方

旅の知恵袋になりたい、という話

【乗車記】JR陸羽西線・快速最上川号(酒田/新庄)


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便名 : 最上川号(号数なし)
日付 : 2022/02/xx
区間 : 酒田(14:02)→新庄(14:53)
乗車クラス : 普通車自由席
運行 : JR東日本

(ここまでの移動はこちら)

biketourist.hatenablog.com

山形からラーメンを食べに酒田までやって来て、バスターミナル近辺にあるラーメン屋で昼食を摂ったのち、駅に戻ってきた。この日宿泊するのは山形なので何らかの方法で戻る必要があるのだが、往路はバスで来たから復路は鉄路で戻ることに。ここで乗車するのが陸羽西線の快速「最上川」号。

酒田から東京へは新潟廻りが一般的なようだが、今回乗車する陸羽西線で新庄へ向かい、山形新幹線で東京を目指すルートのほうがわずかながら運賃が安い*1うえ、所要時間も15分ほどの差しかないから、意外と穴場ルートなのかもしれない。それにしても、東京から500kmほどの距離の割に約4時間30分かかると考えると、陸路では中々移動するのが大変なエリアといった印象を受ける。飛行機ではものの1時間ほどだから、それは飛行機が重宝されるわけだ。

話を当日に戻すと、酒田を訪れたのは2020年の冬以来約2年振りだったのだが、この2年の間に駅舎の改装がされたようで雰囲気が一変していた。一部まだ工事をしていたところを見ると、つい最近なんだろうか。

JR酒田駅 改札口前

(@酒田駅)右手はまだ工事中

陸羽西線の列車は駅の片隅、0番ホームからの出発。改札から乗り場までは少し距離があり、発車直前に改札を抜けると間に合わないかもしれない。目測だが、100m以上はあっただろうか。

JR酒田駅 駅構内

改札から乗り場までは少し距離がある

改札を通過したのは出発20分ほど前だったが列車は既にホームに据え付けられており、乗客が乗り込んだあと。とはいっても2両編成の列車の1両目には7割ほど、2両目には殆ど乗客はおらず、満席になるほどの混雑ではなかったから無事着席。

JR酒田駅 0番ホーム

いかにもローカル線乗り場といった趣

列車は1両目と2両目で設備が異なっており、1両目は回転クロスシートなのに対し、2両目は通常のボックスシート

快速最上川号 座席

リクライニングの設備はない

座席を確保したのは1両目の1人掛け席だったが、この座席、線路方向以外に、斜め方向での座席の固定もできるらしい。ただ、長年の使用で固定のツメがバカになっているのか走行中の座席は割と左右に振れがちで、あまり乗り心地が良いとは言えない状況なのが残念。乗車中終始がちゃがちゃと音を立てていた。

快速最上川号 座席

普通列車でこの座席の向きはあまり見かけない

酒田を定刻で出発すると、余目までは羽越本線を進む。途中の砂越駅まではほぼ真東に線路が敷かれていて、車窓遠くには出羽富士とも称される鳥海山の姿も。

快速最上川号 車窓 鳥海山

一面雪景色

この辺りは風が強い土地だそうで、2005年には今回通過した砂越駅から北余目駅区間では特急列車が脱線する事故も起きている。それ以来強風対策が強化されているとはいえ、辺りに風を遮るような林などもあまり見当たらなかったから、風が吹けばかなり危険な状況になりそう、というのは想像に難くない。

余目駅から羽越本線を離れて陸羽西線へ。1日9本しか運行されていないにも関わらず、この「最上川」号は停車駅のかなり少ない快速列車。余目から新庄までの間には駅が9つあるが、そのうち3つしか停車しない。一面の銀世界の中を走っているせいでそれほど速度が速いようには感じないが、結構な速度で走っているらしい。

陸羽西線として最初の停車駅、狩川駅を出発すると最上川沿いを進んでいく。

快速最上川号 車窓 最上川

綺麗に写真が撮れるタイミングは中々少ない

時々トンネルを交えながら川沿いを進んでいくと、2つ目の停車駅の古口駅に到着。駅のホームにはかなり高く雪が積み上がっている。そういえば、以前この辺りを運航している「こたつ船」に乗船するためにここを訪れたことがあったような気がする。

快速最上川号 陸羽西線 古口駅

(@古口駅)乗降するのも大変そう

古口駅を出発して程なくすると鉄橋で最上川を越え、その先は再び直線の多い区間。スピードを取り戻し数分間快走すると新庄駅に到着。

快速最上川号 車窓

真っ直ぐ

新庄駅到着後、すぐに発車する「とれいゆつばさ」に乗車してもよかったのだが、1人で乗車出来るような座席が見つからず、おとなしく次発の「つばさ150号」に乗車することに。ただ、この「とれいゆつばさ」は途中で「つばさ150号」に追い抜かれるため、数分ではあるものの見送った方が山形駅に到着するのは先になる。案外、在来線区間で新幹線車両が新幹線車両に抜かれるというのは割と珍しいかもしれない。

なお、この陸羽西線、隣接して敷設される高規格道路「高屋道路」のトンネル掘削工事のため、2022年5月14日(土)から2024年度までの約2年から3年弱、全線で運転を休止し、バスによる代行輸送を実施するのだそう。これほど長期間に亘って運転を休止して、果たして再開するのだろうかというのは気になるところ。最近乗車した中では割と乗客の多い方の路線だと思ったのだが…。

というお話。

*1:新潟経由14,540円に対し、新庄経由13,980円